シルバーウィーク5日間で社会を立て直す|日本史・世界史・公共政経、今やるべきこと
シルバーウィークに入り、
「まとまった時間が取れるから、社会を何とかしたい」
「日本史の通史が終わっていない」
「世界史は用語がバラバラになっている」
「公共・政治経済は、そもそも何から始めればいい?」
と考えている受験生も多いのではないでしょうか。
5日間あれば、社会を完成させることは難しくても、これから何を勉強すればよいか分からない状態から抜け出すことはできます。
大切なのは、
「5日間あるから、全部やろう」
と考えないことです。
日本史・世界史・公共政経では、優先すべきことが少しずつ違います。
今回は、シルバーウィークの5日間を使って、社会科をどう立て直せばよいのかを科目別に整理します。
まず最初に|5日間で「完成」を目指さない
連休になると、
「日本史の一問一答を全部終わらせよう」
「世界史を古代から現代まで全部復習しよう」
「公共政経の教科書を1冊読み切ろう」
と、大きな計画を立てたくなります。
しかし、計画が大きすぎると、
1日目は頑張る
↓
2日目から予定が遅れる
↓
焦って教材を眺めるだけになる
↓
結局、何ができるようになったのか分からない
という状態になりがちです。
この5日間で目指してほしいのは、
「自分の弱点を知り、今後の勉強の方向を決めること」
です。
そのために最初にやってほしいことがあります。
1日目|まず現在地を確認する
いきなり勉強を始めず、
自分はどこで困っているのか
を確認しましょう。
模試や問題集を見ながら、たとえば次のように分類します。
日本史
通史がまだ終わっていない
用語を覚えていない
一問一答ならできるが問題で間違える
史料問題が苦手
近現代が弱い
世界史
通史が終わっていない
王朝や人物がバラバラ
年代の前後関係が分からない
中国・ヨーロッパ・イスラームがつながらない
正誤問題になると間違える
公共・政治経済
基本用語を知らない
国会・内閣・裁判所の違いが曖昧
金融・財政がよく分からない
グラフや資料問題が苦手
時事問題をどう勉強すればよいか分からない
ここまで整理できれば、5日間の使い方がかなり見えてきます。
日本史|「用語を増やす」より、まず通史をつなげる
日本史で最優先したいのは、
時代の流れをつかむこと
です。
たとえば、
「墾田永年私財法」
という言葉を覚えていても、
「なぜこの制度が必要になったのか」
「その前にはどの制度があったのか」
「その後、土地制度はどう変わっていったのか」
が分からなければ、入試問題になると迷ってしまいます。
そこでシルバーウィークでは、
古代
→中世
→近世
→近代
→現代
という大きな流れをまず確認してください。
通史がまだ終わっていない人
細かい文化史や人物名を完璧にするより、
まず最後まで進むこと
を優先します。
たとえば古代を100%にしてから中世へ進むのではなく、
古代70%
中世70%
近世70%
近代70%
くらいでも、一度全体を見る方がよい場合があります。
全体像が見えてから細部を入れた方が、知識がつながりやすくなるからです。
通史が終わっている人
今度は、
比較
をしてみましょう。
たとえば、
鎌倉幕府・室町幕府・江戸幕府
享保・寛政・天保の改革
日清戦争・日露戦争
自由民権運動・大正デモクラシー
などです。
「何が違うのか」
を説明できるか確認します。
一問一答を繰り返すより、知識が整理されやすくなります。
世界史|「タテ・ヨコ・因果関係」を作る
世界史でよくあるのが、
用語は知っているのに、頭の中でつながっていない
という状態です。
たとえば、
「唐」
「アッバース朝」
「フランク王国」
という言葉をそれぞれ覚えていても、
同じ時代の世界として見えていないことがあります。
世界史では、この連休を使って、
タテ
×
ヨコ
×
因果関係
を整理してみましょう。
まず「タテ」
一つの地域について、
何が次に起こったのか
を確認します。
中国なら、
秦
→漢
→魏晋南北朝
→隋
→唐
→宋
→元
→明
→清
といった流れです。
王朝名を言えるだけではなく、
「なぜ次の時代に変わったのか」
まで考えます。
次に「ヨコ」
今度は、
同じ時代の別の地域
を見ます。
たとえば、
「モンゴル帝国の時代、ヨーロッパでは?」
「フランス革命のころ、中国では?」
「イスラーム世界では何が起きていた?」
と確認します。
これだけでも、世界史の知識がかなり整理されます。
最後に「因果関係」
歴史上の出来事を、
背景
→原因
→出来事
→結果
で考えます。
たとえば第一次世界大戦なら、
「サラエボ事件が起きた」
だけではなく、
帝国主義
↓
列強の対立
↓
民族問題
↓
サラエボ事件
↓
第一次世界大戦
とつなげます。
世界史は、単語の数を増やすより、
知識同士を結ぶこと
で一気に解きやすくなる科目です。
公共・政治経済|まず「仕組み」を理解する
公共・政治経済は、日本史・世界史とは少し違います。
歴史の流れよりも、
制度や経済の仕組み
を理解することが大切です。
この5日間で、
「一問一答を全部覚える」
必要はありません。
まず、大きな仕組みを理解しましょう。
政治ならこの順番
おすすめは、
日本国憲法
↓
基本的人権
↓
国会
↓
内閣
↓
裁判所
↓
地方自治
↓
選挙
です。
たとえば国会なら、
「衆議院と参議院の違い」
を覚えるだけでなく、
なぜ二院制なのか
内閣とはどのような関係にあるのか
まで確認します。
経済ならこの順番
経済は、
市場
↓
企業・家計
↓
金融
↓
財政
↓
社会保障
↓
国際経済
と進めると整理しやすくなります。
特に、
金融と財政を混同している人は、この連休で整理しておきたいところです。
金融政策=日本銀行
財政政策=政府
という基本から、
「なぜ金利を動かすのか」
「なぜ政府が支出を増減させるのか」
まで考えます。
公共政経はニュースを「覚える」のではなく「つなげる」
公共・政治経済を勉強すると、
「ニュースも全部見なければいけないの?」
と思うかもしれません。
しかし、ニュースを丸暗記する必要はありません。
たとえば、
「物価が上がっている」
というニュースを見たら、
物価
→インフレーション
→日本銀行
→金融政策
→金利
→企業・家計
と教科書の知識へ戻ります。
選挙のニュースなら、
選挙制度
→国会
→政党
→内閣
とつなげます。
ニュースを見る目的は、
新しい単語を増やすことではなく、教科書の知識を現実社会と結びつけること
です。
では、5日間をどう使う?
一例として、こんな使い方があります。
1日目|現在地を確認
模試・問題集・一問一答などを使って、
「できる/曖昧/できない」
を分類します。
2日目|大きな流れ・仕組みを整理
日本史なら通史。
世界史なら地域ごとのタテの流れ。
公共政経なら政治・経済の仕組み。
まず土台を作ります。
3日目|知識をつなげる
日本史なら時代比較。
世界史ならヨコのつながり。
公共政経なら制度同士の関係。
「知っている」から「説明できる」
へ変えていきます。
4日目|問題を解く
ここで初めて、問題演習をしっかり行います。
日本史・世界史なら、
正誤問題
年代整序
史料
地図
公共政経なら、
資料
グラフ
会話文
正誤問題
などです。
5日目|間違いを整理する
最終日は、新しいことを大量に始めるより、
4日間で間違えたところをもう一度見る
日にします。
間違いを、
「知らなかった」
「混同した」
「流れが分からなかった」
「資料を読み違えた」
などに分類してみてください。
そして、
連休後に何を続けるか
を決めます。
ここまでできれば、この5日間はかなり有効に使えています。
やらない方がよいこと①|教材を増やす
まとまった休みになると、新しい問題集や参考書を買いたくなります。
しかし、
教材を増やすこと=勉強が進むこと
ではありません。
今持っている教材で、
「どこまでできているか」
を確認する方が先です。
新しい教材は、今使っている教材では不足する理由が明確になってからでも遅くありません。
やらない方がよいこと②|一問一答だけで終わる
一問一答は重要です。
しかし、
答えられる=入試問題が解ける
とは限りません。
たとえば世界史で、
「ウェストファリア条約」
と答えられても、
「何の戦争を終結させた?」
「その後のヨーロッパにどのような影響があった?」
まで説明できなければ、知識はまだバラバラです。
一問一答をした後に、
「なぜ?」
「その前は?」
「その後は?」
と問いかけてみましょう。
やらない方がよいこと③|苦手分野だけを5日間やり続ける
苦手克服は大切ですが、
「日本史は古代だけ」
「世界史は中国史だけ」
と5日間すべてを一つの単元に使うと、全体の学習が止まってしまう場合があります。
シルバーウィークでは、
一つを完璧にするより、全体を整理して優先順位を決める
ことをおすすめします。
5日後に目指したい状態
連休が終わったとき、
「一問一答を300ページやった」
よりも、
日本史は近現代が弱い
世界史はイスラーム史とヨーロッパ史のつながりが弱い
公共政経は金融と財政をもう一度復習する必要がある
と分かっている方が、今後の勉強につながります。
つまり、5日間のゴールは、
日本史・世界史・公共・政治経済を完成させることではありません。
「これから何をすればよいか分かる状態」を作ること
です。
まとめ|5日間で社会の勉強を「立て直す」
シルバーウィークは、社会科を立て直すにはちょうどよいタイミングです。
ただし、全部を覚えようとする必要はありません。
日本史なら、
通史→比較→問題演習
世界史なら、
タテ→ヨコ→因果関係
公共・政治経済なら、
制度・仕組み→資料問題→ニュースとの接続
を意識してください。
そして5日間を、
1日目:現在地を確認
2日目:土台を整理
3日目:知識をつなげる
4日目:問題演習
5日目:間違い分析+今後の計画
と使ってみてください。
受験勉強では、
「たくさん勉強したか」
だけでなく、
「何ができるようになったか」
が大切です。
せっかくの5日間。
教材を最初から最後まで進めることを目標にするのではなく、
自分の弱点を見つけ、知識を整理し、連休後の勉強につなげる5日間
にしてみてください。