向いているか、向いていないか

0

2019/10/26

職業柄、進路相談をよく受ける。

時間があるときに、気まぐれでヤフーの知恵袋なんかでも回答していたりする。

進路相談の中でよく見かけるのが「自分に向いているかどうかわからない」というもの。


自信がないんだね。

やってみたいけれど、ちゃんとできるかどうか不安。

自分の選択が本当に正しいのかどうか、不安。


だから他人にアドバイスを求める。


私が「教える仕事」に足を踏み入れたのはもう20年も前の話。

当時通っていた予備校の数学担当の先生から、

医学部を受験する浪人生に生物を教えてやってくれないか、

と打診されたのがきっかけ(当時、私は高校生だった)。

そのときは、提示された時給の高さにびっくりして断ってしまったのだけれど。


結局、大学生になってから、ある塾でアルバイトとして働き始めて

その後、なんだかんだでずるずる20年もこの仕事を続けている。

「教えるのが向いている」と私は一度も感じたことがない。


毎日教えていても、

担当している生徒に対してどうアプローチすればいいか悩むし、

もしかしたら私にはこの仕事は向いていないんじゃないか、

他の仕事をするべきなんじゃないか、と考え込んでしまうこともある。


昼間にパートとして、あるバイク屋さんで営業の仕事をしている。

こっちは働く環境がとても良いのでもう10年くらい続けているけれど、

営業の仕事は向いてないんじゃないかなあ、

なんて考えながらも、ずるずると続けるうちに10年経ってしまった。


何が言いたいかと言うと、

その仕事を10年も20年も続けていても、

それが向いているかいないかなんて、わからないよ、

ってこと。


ただ間違いないことは、

私は教える仕事が好きで、

同時にバイク屋さんの営業の仕事も好きだってこと。


そして、教える仕事をしているとき、

そしてバイク屋さんで働いているとき、

私はワクワクしている。


これだけは間違いなく言える。


でも、向いているか、いないかなんて、

正直いまでもよくわからないし、

この先も結論が出る気はしない。

死ぬまで、いや、きっと死んでも結論は出ないんじゃないかなあ。


だからね、

進路で「自分に向いているか不安」だと思ったときは、

その進路をとったときに、自分がワクワクしそうかどうか、

これを基準にしてみるといいかもしれない。


自分にとって、これが好きだ、とか、

これをやっていると面白い、とか、

ワクワクする、と思うことは

向いているかどうかはわからないけれど、きっと続けられる。


もしも進路選択に失敗したところで、

死ぬわけじゃない。

若くなくても、いつからでも「やりたい」と思ったら

方向転換することはできるから。


だから進路に迷ったときは

自分が面白そうだと感じる方向に

舵を切ってみよう。



0

この先生の他のブログ