子どもの教育と旅行
2021/12/5
渡航制限が緩和されない日々が続きますね。
今回は、旅行業経験者という立場から子どもの教育と旅行について書きたいと思います。
旅行とは文字通り、旅に出る、よその土地に行くことで、多くの方が思うように日常から離れることでもあります。
その少なからず非日常の経験は、大人のみならず子どもたちも魅了するものですが、必ずしも敷居の高いものばかりではありません。
それほど遠い行き先でなくても、決して特別な料理でなくても、初めての場所はそれだけで心を揺さぶってくれるものです。
この約2年間の世界的な困難において、オンライン化されたものは我々の生活のローカルとグローバルの垣根を越えんとしています。
教育の現場でも、場所を選ばず公平に学べる情報環境の広がりに明るさを感じます。
それでもやはり、その場所でなければ!という心の高ぶりを忘れてはいけないと思います。
それは決して勉強然とするべきではないのですが、例えば、上下水道を学んだら近所のマンホールの絵柄を見ながら歩いてみるとか、家から一番近いダムを調べて、その迫力を見に出かけるとか。そんな小さな旅が、机に向かう日常を離れた有意義な時間だと思うのです。
新学習指導要領が示す「主体的・対話的で深い学び」においても探求学習は重要視されていますが、「小さな旅」は子どもの探求的な学びと相性が良いものです。
間接的な体験はインターネットやテレビで取捨選択できるほど情報に溢れていますが、直接的な体験は情報だけに頼れない不便さが伴います。
急に天候が崩れたり、地図を見ても道が分からなかったり、当日は臨時休業だったり。
少し不便な経験をすると、雨具や衣類を用意したり、困ったときに尋ねる場所を考えたり、他の候補を見つけておいたりと、自ら考えて課題解決に取り組むようになるのです。
小さな旅は、子どもの数だけ、家庭の数だけアイデアがあります。
一日も早くマスクを取った笑顔が溢れる世の中を願って、少しずつ計画したいものですね。
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