#13天王山準備号①

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2023/6/5

今回の記事では、私が学習塾の地域責任者、教室責任者として6月に保護者会や学習ガイダンスで話していた、部活引退後の重要ポイントについて書きたいと思います。経験則で選んだ私なりの正解です。(高校生視点で書いています)



6月になり高3生も部活「勇退」の時期。

タイミングは人により違えど、あとは受験準備に集中です。

この時期に重要なテーマは、部活がなくなって自由になった時間を上手く活用すること。仕事づけのサラリーマンが休暇に何をしていいかわからないのと同じような「空白」に受験生も放り出されます。部活が終わって、なーんとなく過ごしていたら一カ月経ってしまいました、なんて珍しいことではありません。



さて何から始めるべきか。

ずばり、受験勉強に耐えうる基礎体力作りです!


①終わりを意識する。

「時間が貴重だと自覚することからスタート」

大学入試も3月期入試まで入れたって残りあと10ヵ月です。だらだら永遠に続くものでないからこそ「今」に価値があります。「時間」は貴重なんですよね。まず、その意識を持つことです。

・テレビドラマ換算で3クールも無い!

・入試は卒業よりもずっと前!

・定期試験は入試までに何回?もうだいぶ少ないよ!


私立の個別入試、国公立入試までと考えると8ヵ月程度。共通テストまでと考えるともっと早いし、感覚的なところでは12月、冬期講習のあたりからはかなりあわただしく、すぐに過ぎ去っていくイメージです。入試直前に「あとひと月あれば…」と思う受験生がほとんどだと思います。今から「ゆるっと過ごす天王山前の一か月」を「受験直前期の必死さ」で過ごせていたら…。意識を受験直前、受験が終わったあとに飛ばして下さい!先生方のどんなイイ話よりも特効薬になりますよ!





②少しずつ勉強量を増やす。

「時間をかけ、他の受験生に負けないぐらいに」

詰め込み教育反対派も世の中にはいますが、大学入試は自分との闘いであると同時に、他人との競争でもあるので、自己満足じゃ合格できません。受験畑で働いてきた感覚をストレートに書くと、学校がある日で最低6時間。学校がない日に10時間勉強していても特別ではないです。後に書くように時間を増やすだけでは合格できないのですが、逆に合格する人は自分の生活の中から「現実的なライン」で精一杯の勉強時間は捻出しています


「継続可能な学習量を見極める」

一方で、いきなり勉強量を増やすとリバウンドします。「受験が嫌になる」「勉強に集中できない」「体を壊す」。特に、体調を崩すほどの勉強をしてはいけません。無理なものは無理です。風邪等を引いて、1日でも寝込めば、普段5時間勉強している人なら5時間の遅れ。その5時間を取り戻すには、1時間多く6時間勉強する日が5日間は必要です。1日を取り戻すのに何日もかかるし、その間余計に勉強をしていますよね。

※詳細は準備号②の「学習バランス」で補足します。





③勉強の質を上げる。

「頭の中、集中力を高める勉強をする」

筋力は筋肉を使えば伸びます。学力も頭を使えば伸びます。だから、差が付いたのは「頭を使っている度合いが低いから」だと考えて下さい。自習室に10時間こもっていたって、机に向かって今日のドラマの事を考えていたら勉強量0時間と同じです。そういうことです。そこまで極端でなくても、訓練されていない状態の受験生の思考は10時間やったって正味2~3時間程度しか仕事をしていないと聞きます。余計なことを考えていたり、ぼけっとしていたり。この正味の仕事量を増やすことが必要です。

(注意:鬼気迫るような表情をすることが、集中力ってわけじゃないですよ。)


解決方法

A シングルタスクにする

要するに、ながら勉強をやめましょう。人間はもともとマルチタスクが苦手です。一つの事を次々進める方が得意です。テレビ見ながら、音楽聞きながらの方が集中できるとか言う人もいますけど、そんなの休み時間に見たほうが良いに決まっています。どうせ耳を使うなら音読したり、自分で問題や解法の説明をしながら勉強する方法に切り替えて下さい。


B ポモドーロ法を使う

60分に10分程度の休憩時間を入れて下さい。120分連続でやるならその中で20分です。比率だけ守ればOKです。そして休憩中は絶対に勉強のことは考えないでください。「無」になるもよし、まったく別の事をするもよしです。これによってONとOFFが分かたれて、ONの質が上がります。


C 居場所に役割を作る

これは簡単です。ソファーやベッドで勉強しないでください。机で寝ないでください。「机に座ったら自動的に勉強が始まる」「ソファーに座ったら漫画読んだり、休憩したりする」という状態を作ることが重要です。休日や長期休みでは、午前・午後・夕夜と勉強場所を切り替えるのも手だと思います。


D アクショントリガーを使う

勉強を始めるときにする行動を決めて置くのが良いです。私は時間を決めて演習するときなどは、必ずブラック珈琲を一杯飲んでいました。やる気がのっている時にやっておきます。すると、あまり勉強に気乗りしない時でも、珈琲を飲めば自然に行動できるようになりました。こうした行動をアクショントリガーと言うそうです。トリガーは何でも良いです。


E 3日続いたら1日は6割に減らす

身体は寝れば疲れが取れますが、精神は意識的に休めようとしないと休まりません。受験勉強を長く続けるコツは、精神的な休暇日を作る事です。3日やったら1日勉強時間を減らしその分リフレッシュ。また3日やったら1日というようなサイクルが良いでしょう。4割減らした時間で勉強と無関係なこと、理想的には体を動かすことが良いと思いますが、とにかく頭から勉強を取り去る時間を作るべきです。





準備号①のまとめ

前半のまとめとして、まず受験準備を本格化して「果敢に受験勉強に取り組む自分」を「楽しみ」「好きになる」ことを提案して終わりたいと思います。博士課程の人間だって、教授だって、別にすべての勉強が好きなわけじゃない。無理に受験勉強を好きになる必要はありません。


でも「一生懸命頑張る自分」は好きになれるはずです。

自分というのは、近すぎてなかなか見えにくいものですが、よくよく見てみるととても頑張っているじゃないでしょうかね。自己肯定感を高めましょう。だまされたつもりで、自分の良い所を一日一つ見つけてみてください。結構あります(断言)。見ようとするか、しないかなんです。

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