夏休み明けは不登校が増える?「やる気が落ちる…」9月病にご用心?!

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2023/8/25

先日X(旧Twitter)で『福岡の商業施設「IMS(イムズ)」のポスター』に心がキュンとするワードがあるのを見かけました。

満点の花火を見上げるこどもたちと一緒に書かれていたのは


『「ずっと」なんてないことを、こどもたちは夏から教わる』


一瞬で咲いて散る花火・田舎の祖父母の家で過ごす楽しい夏休み…。

楽しい思い出が詰まった夏休みは始まってしまえばアッという間。本当に「ずっと」なんてものはなく、何事もいつかは『終わる…』それを嫌でも感じさせてくれるのが夏休みですよね。


夕方にヒグラシの声が聞こえだすと泣きたくなるのは私だけではないはずです。


こんにちは、中学英数を教えています安芸(あき)です。今回はこんな楽しい夏休みの後に訪れるかもしれない『落とし穴』について少しお話します。

夏休み明けの子供の変化に注意!もしかして9月病かも

9月病ってなに?

新年度の環境の変化に疲れ、慣れた頃に張っていた緊張の糸が緩んで体調を崩す『5月病』。それに似た症状を表す『9月病』というものがあるのをご存じですか?


これは9月に新年度が始まるヨーロッパやアメリカでいわれるようになった症状です。いわゆる日本の『5月病』がヨーロッパあたりでは『9月病』と表現されるのですね。


じゃあ日本では関係ないんじゃ…。いえいえ、長期休暇明けの9月には、日本でも『9月病』なるものが起こりやすいといわれています。


症状は体と心の両方に起こります。

<体の症状例>

だるい・頭痛・体力がでない・疲れが取れない・眠れない・起きれない・食欲がないなど…


<心の症状>

楽しくない・やる気がでない・面倒くさい・イライラする・悲しくなる・切なくなるなど…


9月病の原因は?

原因①:夏の疲れがたまっている

原因の一つは夏に溜まった疲れが9月ごろ表れやすいという点。


「殺人的猛暑」なんていう物騒なワードで表現されるほど、耐えられない暑さが続く日本では、暑さゆえの睡眠不足・胃腸の疲れ・食欲減退・体力消耗などと上手に付き合っていく必要があり、その溜まった夏の疲れが9月ごろに体調を崩させるということがあり得ます。


原因②:毎日のタイムスケジュールが崩れている

夏休みは時間割から解放される自由な期間。寝たいときに寝て、置きたいときに起きて、食べたいときに食べて…という夢のような生活を送っているかもしれません。


一見自由ですてきですが、このルーティンの乱れは、取り戻すのがとても大変。昼夜逆転していたり、食欲がわかなくなったり…。


太陽を浴びる時間が減っていると幸せホルモン(セロトニン)の分泌も減少するため、気分も落ち込みやすくなります。だらだらした生活は筋力や体力も減退させるため、どうしても免疫力も低下しがちになります。


原因③:楽しいことがありすぎて嫌なことか離れすぎていた

夏休みは「学校の授業」「テスト」「早起き」「暗記」「宿題」など、いわゆるお子さんにとってあまり好きではないことから解放される夢のような期間です。


夏休みの宿題こそあるものの、毎日の単語の暗記や小テスト、予習や漢字ドリルなどからは一時的に開放されます。


お母さんお父さんも、今まで頑張っていたんだから、夏休みくらいこれらのものから解放してゆっくり休ませてあげよう!と思われるかもしれません。中には、夏休み期間中のみ塾や家庭教師をお休みされる方もおられます。楽しい予定と休息に集中させてあげようという思いやりです。


でも残念ながら、その思いやりが後になってお子さんをよりしんどい思いをさせることもありえます。


でも今まで当たり前に毎日していた「宿題」「予習」「音読練習」「計算・漢字ドリル」の習慣をピタッと止めてしまい、一か月半もそれから離れてしまうと、再びその習慣も戻ろうとすると『半端なくエネルギーを消耗』します。


「面倒くさい・やりたくない…。もっと寝ていたい…。起きたくない…。」


楽しいことが今まで沢山あった分、9月からの日常が対照的に大変しんどく感じてしまいます。

それがひどくなると、塾に行きたくない・家庭教師を辞めたい・学校も休みたい…。となる場合も少なくないので、軽く考えてはいけません!これが不登校の第一歩になる可能性も0ではないのです!


9月病を避ける方法・対策は?

新学期が始まるまで1週間の『今』だからこそできることをいくつか挙げてみましょう!


1⃣残り一週間で徐々に体を慣らしていこう

まず新学期になったら朝早起きできるよう、徐々に朝起きる時間を早めていきましょう。

学校に行くのに7時に起きないといけないならば、この一週間は8:30、8:00、7:30と少しずつ体を慣らしていきます。


2⃣この一週間は家でも時間割り通りに動いてみよう

とにかくダラダラはNG。時間も決めずネットや携帯を見ているとあっという間に時間が過ぎ、何となく一日を終えてしまいます。このような息抜きの方法は、体を動かしていないわりに実はあまり疲れが取れないんです。


一週間前になったら、学校の予行演習を家で行いましょう!難しく考える必要はありません。とにかく体をスケジュールどおりに動かす練習をするだけでOK。


学校のような時間割を組む必要はありません。ざっくりで構いませんので、

朝:9:00~11:00 学校の宿題・家庭教師の宿題をする

昼:12:00~1:00 昼休憩

午後:13:30~14:00 ピアノの練習

14:00~15:30 掃除機と洗濯を取り込む

16:00~17:00 イラストを描く・犬の散歩をする

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夜:22:30 ベッドに入る


このように、朝時間通りに起きる⇒午前の予定を済ませる⇒昼休憩を時間通り取る⇒午後の予定を済ませる⇒夜は早めにベッドに入る…というスケジュールにそった生活を一週間続けてみましょう!


体を動かすのが億劫に感じる気持ちは自然と薄れてきます。


3⃣一週間で2学期の予習を始めよう

もし担当の家庭教師の先生が同意してくれるなら、この一週間を使って2学期の予習を始めましょう。気持ちが夏休みモードから二学期モードに切り替わります。


先の予習をするということは「先のために予定をたてている」のと同じ。予定をたてるとその日のために頑張れたりするのが人間というものです。


『せっかく予習したのだから、学校にいってみたくなる』

『せっかく予習したのだから授業で答えてみたくなる』

『せっかく予習したのだからテストで実力を試してみたくなる』

そんな状況を意識的に作ってみましょう!


4⃣二学期になっても張り切りすぎずぼちぼちと!

「起きたくない、行きたくない、面倒くさい…。」


新学期初日はそんな気持ちになるのは当たり前。大人だって月曜日の朝は憂鬱です。英語でも『月曜日にブルーな気持ちになることを"Monday blues"』と言います。世界中の人の共通の悩みってことです。

でも起きたくなくてもいったん学校には行ってみましょう。体が重く感じるかもしれませんが生き始めたら案外楽しく感じるかもしれません。


一日終わってくたくたで帰ってきたら、今日は頑張った~とたくさん自分をほめてあげましょう。


好きなお菓子、好きなお笑いの動画、ふかふかのブランケットに丸まってゴロゴロ、自分にご褒美をあげて、明日へのエネルギーを溜めましょう。


明日になったら、また体が重く感じるかもしれませんが、それでも頑張っていってみて!

帰ってきたらまた自分にご褒美。


それを繰り返していく毎に9月病はどんどん薄れていくはずです。


「面倒臭い…」と思うのは当然の感情です。その気持ちを責める必要はありません。

ただその気持ちにに負けてやるべきことから逃げてしまったら、後戻りは今以上に大変になります。

それこそ『超絶面倒くさいこと』になっちゃいます。今できる小さな対策で打倒!9月病!

楽しい新学期を迎えてくださいね。


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