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「今日は授業どころじゃない!」そんな日に、家庭教師とどう向き合う? ――授業前から始まる、親子と先生のサポート

2026/9/29

お子さんが「家庭教師したくない!」と気分が乗らない日があるかもしれません。

学校で嫌なことがあった。

部活で疲れた。

友達とのことでモヤモヤしている。

なんとなく気分が落ちている。

お腹が空いている。

疲れている。

いくつかのことが重なって、家に帰ってきた頃にはもう限界。

そして、

「今日は家庭教師の日だよ」

と言われた瞬間、

「いや!」

「やりたくない!」

となってしまう。

なんとかパソコンの前まで来ても、

気分が上がらない。

返事をしない。

先生が話しかけても「……」。

問題を出しても反応がない。

こうなると、先生側がどれだけ楽しい授業を準備していても、なかなか授業が進みません。

人間ですから、そんな日があって当然ですよね。

ましてや小さい子供。

もしくはホルモンバランスが乱れやすい思春期。

その日の心と体の状態によって、自分で気持ちを切り替えることが難しい日があるのも当然です。

今回は、そんな日に、

ご家庭では何をしていただけるか。
先生は何ができるか。

そして何より、

「パソコンの前に座るまで」

をどう考えればよいか、私自身の指導経験をもとに整理してみたいと思います。

「授業を始める」より前に、すでに勝負が始まっている

オンライン授業の場合、

「○時になったらパソコンの前に座ればいい」

と思いがちです。

でも、気持ちが大きく乱れている子にとっては、

「パソコンの前に座る」こと自体が一つのハードル

になっていることがあります。

学校から帰ってきた。

疲れた。

嫌なことがあった。

お腹が空いた。

まだ気持ちが学校から家に戻ってきていない。

思春期ならではのモヤモヤ。

そんな状態で、

「あと10分で家庭教師だから、勉強の準備して!」

と言われても、

頭では分かっていても、気持ちがついてこない。

授業開始時刻だけを見るのではなく、「授業に向かうまでの過程」も大切

なんですよね。

① まずは「今日の状態」を確認する

授業の前に、保護者ができることの一つは、

今日の子どもの状態を把握すること。

例えば、

「今日学校どうだった?」

と聞いて、いろいろ話してくれる日もあれば、

「別に」

で終わる日もあります。

そんなときは、無理に詳しく聞き出さなくてもいいと思います。

「今日は疲れてる?」

「お腹空いてる?」

「ちょっと休みたい?」

くらいの簡単な確認でも十分です。

大切なのは、

「授業があるんだから、早く切り替えて!」

とすぐに勉強モードへ持っていこうとしないこと。

まず、

「今、この子はどんな状態なのか」

を見ることです。

② お腹が空いているなら、まず満たす

意外と大きいのが、

お腹が空いている問題。

学校から帰ってきて、部活までして、そのまま授業。

これでは集中できないことがあります。

もちろん、授業直前に食べすぎれば眠くなることもあるので、家庭ごとに調整が必要です。

でも、

「なんだか機嫌が悪い」

「何を言ってもイライラする」

というとき、

単純にお腹が空いている

という可能性もあります。

「勉強の前に軽く何か食べよう」

というだけで、状態が変わる子もいます。

③ 「あと○分!」ではなく、具体的な行動に分ける

気持ちが乱れているとき、

「もうすぐ授業だから準備して!」

だけでは、何をすればいいのか分からなくなることがあります。

そこで、

行動を小さく分ける。

例えば、

「まず水飲もう」

↓

「トイレ行っておこう」

↓

「テキストと筆箱を持ってこよう」

↓

「パソコンをつけよう」

↓

「先生のところに入ろう」

という具合です。

「授業を受ける」という大きな目標ではなく、

次にすることを一つだけ伝える。

これだけでも動きやすくなることがあります。

④ 「機嫌を直してから授業」ではなく、「機嫌が悪いままでも先生に会える」を目標にする

ここは、とても大切だと思っています。

子どもに、

「機嫌を直してから授業に来てね」

と言ってしまうと、

「機嫌を直さなきゃいけない」

という、さらに一つの課題が増えてしまいます。

でも、

「機嫌が悪くてもいいから、とりあえず先生に会おう」

なら、ハードルが下がります。

「今日は嫌なことがあったんだね。

でも、授業を受けるかどうかを今決めなくていいから、とりあえず先生とつながろう。」

くらいでもいい。

まずは、

「先生のところまで行く」

ことをゴールにします。

⑤ 先生に会ったら、すぐに勉強を始めなくてもいい

そして、ここからは先生の役割です。

画面がつながった瞬間に、

「じゃあ宿題見せて!」

「今日はこの問題からやります!」

と始めるのではなく、

少しだけ「人」として会う時間を作る。

「こんばんは」

「今日どうだった?」

「疲れた?」

「部活あった?」

くらいの会話。

返事をしたくなさそうなら、

無理に話させなくてもいい。

「今日はちょっと疲れてそうだね」

と先生側が状態を受け止めるだけでもいいと思います。

⑥ 「今日は何点くらいの元気?」と聞いてみるのも一つ

言葉で説明するのが難しい子なら、

「今日の元気、10点満点で何点?」

と聞いてみる方法もあります。

「2」

なら、

「そっか、今日は2なんだね。」

それだけ。

「なんで2なの?」

「どうして?」

と必ず掘り下げなくてもいい。

数字にすることで、

自分の状態を先生に伝える

ことが少し楽になる子もいます。

ただし、これも全員に合うわけではありません。

質問されること自体が嫌な日なら、

「今日は先生に話さなくてもいいよ」

としてもいい。

⑦ 無言でも、まずは「つながっている」ことを大切にする

むすっとしていて、

「……」

となっている。

先生が話しかけても返事がない。

そんな日もあります。

ここで、

「返事して」

「ちゃんと話して」

「授業なんだからやろう」

と繰り返すと、さらに険悪になることがあります。

もちろん、ずっと無言では授業が進みません。

でも最初の数分は、

「今は話したくないんだな」

と受け止めて、先生が少し一人で話してみる。

「先生も今日ちょっと疲れたよ~」

「でも、この問題ちょっと面白いから見てみようか」

など、

返事を要求しない会話から始める。

そして、

「答えは言わなくてもいいから、どっちだと思う?」

「指で1か2を出して」

など、

言葉を使わなくても参加できる形

から始める方法もあります。

⑧ 最初の問題は「絶対に解けるもの」にする

気持ちが落ちている日に、

いきなり難しい問題を出すのは避けます。

最初は、

「絶対に分かる」

くらいの問題でいい。

例えば、

「これはbe動詞?一般動詞?」

「この単語、読める?」

「昨日やったこれ、覚えてる?」

など。

正解したら、

「そう、それ!」

「覚えてるじゃん!」

とすぐに返す。

ここで、

「今日はできない日」から「これならできる」へ

少しずつ状態を変えていきます。

⑨ 授業内容を「予定通り全部やる」ことにこだわらない

先生側も、

「今日はこの範囲をやる予定だった」

「宿題も出している」

という計画があります。

でも、その日のコンディションによっては、

予定通り100%進めることが最善とは限りません。

例えば、

普段なら英作文を3問やるところを1問にする。

難しい問題を減らして、復習を多めにする。

読むだけの活動を入れる。

英単語のカードゲームをする。

前にできた問題をもう一度やる。

など、

「学習量を少し下げてでも、授業を成立させる」

という選択肢があります。

⑩ ただし「機嫌が悪ければ何もしなくていい」にもしない

ここはバランスが難しいところです。

子どもの気持ちを尊重することと、

「嫌なことがあれば勉強は全部しなくていい」

を同じにしてしまう必要はありません。

目標は、

「気分が悪くても、少しずつ自分を立て直して、必要なことには向かえるようになる」

こと。

今日は100点の授業ができなくても、

「パソコンの前に座れた」

「先生と挨拶できた」

「最初の問題を1問解けた」

「最後まで授業を受けられた」

なら、それも十分意味のある一歩です。

家庭と先生で「役割」を分ける

こういう日の対応は、

保護者だけでも、先生だけでも難しい

と思います。

それぞれにできることがあります。

🏠 保護者ができること

  • 学校や部活から帰った直後の状態を見る

  • 空腹や疲れを確認する

  • 必要なら少し休ませる

  • 授業準備を一つずつ促す

  • 「早く機嫌を直して」と迫らない

  • 先生に今日の様子を簡単に伝える

例えば、

「今日は部活で嫌なことがあって、かなり機嫌が悪いです」

「今日はお腹が空いているみたいです」

「今は話しかけると怒りそうなので、先生から様子を見てもらえると助かります」

こうした情報があるだけでも、先生は授業の入り方を変えられます。

👩‍🏫 先生ができること

先生側は、

「いつもの状態ではない」ことを前提にする。

そして、

  • 最初から勉強を詰め込まない

  • 返事を無理に求めない

  • 簡単な問題から始める

  • 選択式など、答えやすい形にする

  • できたらすぐに認める

  • 必要なら授業内容を軽くする

  • 「今日は来られた」ことを評価する

という対応ができます。

そして何より、

「機嫌を直させる」のは先生の仕事ではない

ということも大切だと思います。

先生ができるのは、

子どもが少しずつ授業に向かえる環境を作ること。

最終的に気持ちを立て直す力を少しずつ身につけていくのは、長い目で見れば子ども自身です。

🌱「自分で機嫌を取る力」は、すぐには身につかない

「嫌なことがあったなら、自分で気持ちを切り替えなさい」

と言われても、すぐにできる子ばかりではありません。

特に、

学校・部活・友達関係・疲労・空腹など、複数の要因が重なっている日は、

本人もどうしてこんなにイライラしているのか、うまく説明できない

ことがあります。

だから、

「自分で機嫌を直しなさい」

ではなく、

「どうしたら少し楽になるかを一緒に探す」

ところから始めてもいい。

そして少しずつ、

「今日は帰ってきたら先に何か食べたほうがいいな」

「嫌なことがあった日は、授業前に10分休もう」

「先生に『今日はちょっと疲れてます』って言えばいい」

というように、

自分の状態に気づいて、自分で対処する方法

を覚えていければいいと思います。

「授業を受ける」までが、すでに一つの学び

オンライン家庭教師では、

「授業時間になったらパソコンの前に座る」

という行動も、一つの大切な力です。

でも、それは単に「親の言うことを聞いて座る」という意味ではありません。

学校から帰ってきて、

疲れていて、

嫌なことがあって、

今日は勉強したくない。

それでも、

少し休む。

↓

準備する。

↓

先生に会う。

↓

気持ちを少しずつ切り替える。

↓

できることから始める。

この一連の経験を積み重ねることで、

将来的には、

「今日は気分が乗らないけど、やることはやろう」

と自分で動けるようになっていくのだと思います。

完璧な機嫌で授業を始めなくてもいい

家庭教師をしていると、

「今日はどうやっても授業にならないな」

と思う日もあります。

そんな日は

家庭では、

「早く機嫌を直しなさい!」

ではなく、

「今はしんどそうだね。まず何をしたら少し楽になりそう?」

と、一緒に次の一歩を考えていただく。

先生は、

「今日はいつも通りじゃなくていいよ。できるところからやろう」

という姿勢で迎える。

この二つがそろうことで、

子どもが自分一人では立て直せない日に、

大人が「立て直すための足場」を作ってあげられるのではないかと思っています。

毎回うまくいくわけではありません。

それでも、

「気分が悪い日=勉強できない日」

にしてしまうのではなく、

「気分が悪い日でも、少しずつ自分を整えて、できることをやってみる」

という経験を積ませれる機会。と思ってできる事を試行錯誤していきたいです。

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