伝えるための音読、音読に繋がるリスニング
2025/7/5
「伝えるための音読、音読に繋がるリスニング」
こんにちは、英語講師のバックスターです。
英語の音読は、学校でも塾でも「大事だ」と言われ続けている練習の一つです。
「何のために音読していますか?」
「読むスピードを上げるため」といった答えでしょうか?
少し立ち止まって考えてみたいと思います。
音読の本質は、伝えるために読むこと。
そして、その“伝えようとする読み方”を繰り返すうちに、英語の音やリズム、語順に自然と慣れ、
聞く力(リスニング)にも必ず変化が表れてきます
キーワードはアーティキュレーション(articulation)です。
これは「音と音のつなぎ方」「言葉の区切り」「どこに間(ポーズ)を取るか」
「どこを強めるか」など、いわば“英語らしい読み方”の工夫のことです。
私の授業では、このアーティキュレーションを一人ひとりに合わせて丁寧に指導しています。
読むスピードではなく、どう読んだら伝わるかを一緒に考える。
そのプロセスの中で、生徒がこう言いました。
「最近、リスニングが少し聞きやすくなってきました。
前より“どこが切れているか”がわかる気がします」
これはまさに、正しく読めるようになったからこそ、
英語が“聞こえるようになってきた”という証です。
やみくもに読む音読では、得られない感覚ではないでしょうか。
伝えるように読むことを大切にすれば、
その音は、やがて自分の耳に返ってきます。
英語は、言葉です。
読むことも、聞くことも、使うことも、すべてはつながっています。
その最初の一歩としての音読を、丁寧に届けていきたいと思っています。
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