【中学受験算数】過去問に過信は禁物!本当に必要な学習とは?
中学受験をお考えのご家庭の中には、「とにかく過去問を早めに解かせなければ!」と考える方も多いかもしれません。
しかし、一部の例外的な学校を除き、過去問を慌てて解く必要はまったくありません。
むしろ、無計画に過去問演習に時間を割くことが、合格への遠回りになることすらあります。
当然の事ながら、過去問は万能ではありません。
「過去問、過去問」と口をそろえて言う講師や塾もありますが、それが本当に正しい指導なのかは慎重に見極めるべきです。
過去問はあくまで、それぞれの学校の出題傾向を知るためのツールであり、基礎力が不足した状態で取り組んでも、得られるものは少ないでしょう。
また、中学受験算数には、すべての学校に共通する重要事項が数多くあります。
たとえば、割合・比・速さ・平面図形・立体図形などの単元は、どの学校を受験する場合でも必須です。
こうした基礎概念をしっかりと固めることが、合格のカギなのです。
本当に力をつけるためには、何よりも基礎をしっかりと固め、その基礎を状況に応じて活用する練習、すなわち応用問題をこなすことが大切です。
適切な順番で学習を進めることで、どんな問題にも対応できる「本物の算数力」が身につきます。
もちろん、最終的には過去問を使った対策も必要ですが、そういう学習は直前1〜2ヶ月前からで十分です。
早い段階から「とりあえず過去問をやらせる」指導は、むしろ生徒の理解を浅くし、伸び悩みの原因になりかねません。
指導者の質を見極めるポイントとして、「やみくもに過去問をやらせるか否か」は重要な判断基準になります。
良い指導者は、志望校によって過去問演習のタイミングを見極め、基礎力を高めることを最優先に考えます。
逆に、最初から「とにかく過去問!」と指導する場合、適切なカリキュラムを組めていない可能性が高いため、注意が必要です。
都市伝説のような不確かな情報に振り回されず、まずは算数の土台をしっかり固めましょう。
その上で、志望校対策を行えば、確実に合格へ近づけるはずです。