夏休みの算数|まだ過去問より、基礎です
いよいよ夏休み。
ここから一気に仕上げに向かう…そう思いたくなる時期です。
ただ、この時期だからこそ、冷静に問い直してほしいことがあります。
本当に「基礎」が固まっているか
受験生も保護者様も、「そろそろ応用に」「過去問にも」と考えがちです。
しかし、その前にやるべきことは明白です。
基礎の徹底。
これに尽きます。
基礎=簡単という誤解が、不合格を呼ぶ
「これくらいならできてる」
「この問題は易しいから大丈夫」
こういった判断が一番危うい。
できるつもりで終わっている基礎ほど、試験本番では得点につながりません。
受験における「基礎」とは、
・どのような形式で問われても動じず
・制限時間内に正確に処理し
・ケアレスミスなく取り切れる
状態を指します
つまり、「当たり前の問題」を100%確実に取りきる技術と体力。
これが備わっていなければ、応用も過去問も、かえって失点を増やす練習になってしまいます。
夏は「基礎の質」を変える唯一の時期
秋以降の過去問や応用演習は、前提としての基礎があって初めて機能します。
焦って過去問に手を出しても、土台が不安定なままでは何も積み上がらない。
それどころか、できない経験ばかりが増えて、自信を失うだけです。
だからこそ夏は、
・計算力を磨く
・図形の基本パターンを正しく身につける
・文章題で線分図やグラフを自在に使えるようにする
こうした本質的な基礎の底上げに、時間を惜しみなく使うべきです。
過去問が早く必要な学校は、ほんの一部だけ
一部の学校では出題形式が特殊であり、過去問に早めに取り組んだ方がいい場合もあります。
ただそれは、灘、麻布、桜蔭、栄光など、ごく限られた学校にしか当てはまりません。
多くの受験生にとって、今本当に必要なのは、過去問演習ではなく、
崩れない基礎を手に入れることです。
まとめ
・基本・基礎とは簡単な問題のことではなく、確実に得点できる技術のこと
・応用も過去問も、その基礎の上にしか成立しない
・焦らず、誤魔化さず、夏の時間を「基礎の完成」に使い切る
それが、秋以降を変えるための、最高の準備になります。