【夏休みの勉強】「先生、過去問はいつやったらいいですか?」
2025/7/23
「先生、過去問はいつやったらいいですか?」と言う質問がよくあります。
それに対していつも、
「過去問は、夏のうちに3年分(3回分)やろう」
と伝えています。
🔹最低3年分。まずは取り組んでみる
私の授業では、できれば7月中、遅くともお盆前までには、3年分(3回分)の過去問に取り組むように指導しています。
これは、今後の学習の戦略を立てるためです。
🔹その理由を3つに分けて説明します。
① 出題形式とレベル感がつかめる
志望校の問題は、大学ごとに形式もレベルも大きく異なります。
選択肢中心なのか、記述なのか。
長文中心なのか、文法・語法・熟語・整序英作文なども出題されるのか。
長文は長いのか比較的短いのか、難しいのか割と取り組みやすいのか──。
実際に解いてみることで、そうした出題形式と傾向、難易度が「肌感覚」として実感できます。
② 今の自分との距離が見える
まだ夏なので当然「合格レベル」には足していないでしょう。しかしそれは全く気にすることはありません。
それよりも大切なのは、合格できるだけの英語力に達するには、どの力がどれだけ必要なのか、を把握することです。
それを具体的に知るには、過去問と向き合うのが一番確実です。
解けた・解けなかったに一喜一憂する必要は全くありません。
それよりも「どの力が足りないのか」を正確に知るための作業だと捉えてください。
③ 苦手な問題タイプが浮き彫りになる
3年分(3回分)実際にやってみると、自分なりに「何が苦手なのか」もわかってきます。
この時期入試問題を実際にやってみた生徒さん達からは「先生、自分は〇〇医科大の第3問の形式が苦手なんですけどどうしたらいいですか?」のような具体的な質問を聞かれるようになってきます。
それさえわかれば、苦手な項目をピンポイントで対策していくことができ、効果的・効率的です。
よくある不安:「過去問、今やっちゃって大丈夫ですか?」
「過去問を今使ってしまったら、直前に力試しができないのではないか」
──これは、生徒さんからよくいただく質問です。
確かに、「残しておきたい」という気持ちはよくわかります。
それに対して私の答えは
「志望校の入試問題を、《実感として》把握することのほうがずっと大事」
ということです。
そしてそのためには入試問題を解いてみることが最善の学習法です。
どうしても直前用に残しておきたい場合
その場合は、最新のものを1回分〜2回分残しておくと良いでしょう。
ただし、最近の傾向が変化しているような場合は、最新年度の問題こそ、夏にやっておかなくてはいけません。
※私は志望校とまったく同じ形式・同じレベルの模擬問題をオリジナルで作成することも可能ですので、私の授業では直前の「力試し」が不足する心配はありません。ですので指導する生徒さんには、心配せずにどんどん解こうと言っています。
私自身も、夏に過去問を「問題集」として使っていました
私が受験生だった時、過去問は夏休みに毎日解いていました。
1日1年分。
時間を計って解き、答え合わせをして、
構文を分析し、知らない単語を調べ、
長文を100%理解できるまで読み込む。
それをセットにして、毎日取り組んでいました。
「まだ実力が伴ってなくてできないんじゃないか」といった不安は必要ありません。
実力が伴っていない今だからこそ、過去問をやるべきなのです。
夏の過去問は、「未来の自分への投資」
今、過去問に向き合うことで、
この先の勉強に明確な《指針》が生まれます。⇐とにかくこれが大事!!
秋以降の加速に向けて、今がスタートラインです。
「まだ自信がないから」ではなく、
「だからこそ、今、過去問に取り組む」──その選択が、合格への最短ルートになります。
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