高校数学の攻略④「解法のパターン化こそが高校数学のカギ!」
2023/3/10
こんにちは、講師のあさむらです。
先日のブログの続きになります。前回のブログを読んでいない方はこちらからどうぞ。
https://manalink.jp/teacher/13583/blog/1305
数学が苦手な方が、高校数学を攻略するための道筋は下記の3STEPであると以前お話をして、前回は①についてお話しました。
①できる喜びを通じて、数学を好きになる
②数学特有の考え方(論理的思考力)を身に着ける
③問題演習で多くの問題に触れ、パターンを知る
本日は最後の③についてお話します。
数学がデキる人と苦手な人の差はパターン化にアリ!
「隣のA君も私も塾に通っていない、そしてお互いに同じ授業を受けて、同じ宿題をやっているのに、どうして私だけ数学ができないんだろう」
そのように悩まれる生徒さんを私はたくさん見てきました。
こういった経験を重ねると、
「そうか、私は数学が苦手なんだ。数学の才能がないんだ。」
という数学に対する負の感情が芽生え、どんどん数学から遠ざかってしまうのです。
一部の先生の中には「高校数学程度に、才能なんてない!」と言われる方もいます。
たしかに努力で超えられない才能の差が高校数学にあるのか、という問いに対しては、
私もNOと言い切れます。
ですが、「同じ勉強量で差がついてしまうぐらいの捉え方の差は確かにある」と考えています。
その捉え方が何かというと、それこそが解法のパターン化なのです。
パターン化って何?
人間含め動物は学ぶ生き物です。
たとえば小学生のときは、いろんなことで学校の先生に怒られる経験をするでしょう。そしてたくさんの気付き・学びを得て、成長していきます。
ここで小学1年生のA君を例にお話しましょう。
A君は、教室で友達とボールを蹴っていて、誤って花瓶を割ってしまいました。
先生からは「花瓶の近くでボールを蹴ると、花瓶が割れるからやめなさい」と注意を受けます。
先生から言われた通り、花瓶のないところで友達と遊びました。
すると、近くにあった水槽に当たってしまい、同じく割ってしまいます。
次は先生から「教室内には割れるものがあるから、教室内でボールで遊ばないで」と注意を受けます。
反省したA君は、次に廊下で友達とボールを蹴って遊んでいました。
すると、近くにいた女の子の目にボールが当たってしまい、女の子は泣きだしてしまいます。
先生から「なんで室内でボールを蹴るの!」と厳しく注意されてしまいました。
そこでやっと、A君は「そうか、室内でボールを蹴ってはいけないのか」と気付くのです。
皆さんはこの例を見て、「なんでA君は最初注意されたときに気付かないんだ」と思うかもしれません。
実は、この「気付く段階の差」がそのまま数学にも当てはまるのです。
そして「気付き」は「パターン」として頭に蓄積されていきます。
皆さんは既に「ボールを蹴って遊ぶ」→「室外に行く」という当然の行動パターンが備わっていますが、
A君は「ボールを蹴って遊ぶ」→「花瓶から離れた場所に行く」→「教室外に行く」→「室外に行く」という過程を辿って、やっと正しい行動パターンを学習しました。
数学でも同じです。
2次関数を例に出すと、
B君は1つの問題から「下に凸の2次関数の最小値⇒頂点のy座標」と気付きましたが、
Cさんは2つ問題を解いて「あれ、2次関数の最小値⇒頂点のy座標なのかな」と気付き、
さらに2つの問題で「そうじゃない、下に凸の2次関数の最小値⇒頂点のy座標になるんだ」と気付きます。
1つの問題から1つの解法パターンに気付く方もいれば、4つの問題を通じて初めて1つの解法パターンに気付く方もいるのです。
解法のパターン化をできるようにするには?
この「気付きの差」を「才能の差」と言い包めてしまうと、才能の差になってしまいますが、私はこれは単に「捉え方の差」に過ぎないと考えており、解法パターンに着目して学ぶことでこの差を埋めることができます。
独学で数学の成績を上げようと考えて努力しても、努力が足りていないのではなく、単に捉え方の視点や考え方が少し違うというだけなので、成績が伸び悩むというのは必然なのです。
ただし、この捉え方の視点や考え方は千差万別であり、要は数学的本質に気付けているかどうかなのです。
正直、この捉え方の視点や考え方を独学で修正するのは非常に難しいです。中には、独学で進める中で徐々に本質に気付き始めたという方もおりましたので不可能ではないですが、数学の苦手意識を抱えた中で、真摯に数学に取り組み続けることは至難の業でしょう。
集団授業を受けたとしても、千差万別の特性に合った授業なんて存在しませんし、集団授業で生徒一人ひとりに寄り添ってプロ講師が解決してくれる訳ではありませんので、「予備校の数学の授業を受けても成績が伸びない」ということが往々にして起きるのです。
※逆に元からこの視点が備わっており、難しい問題にどんどんチャレンジしたいという方は集団授業も向いていると思います。
したがって、私が推奨しているのはプロ講師の個別指導を受けて、自身の捉え方の視点を「数学的本質を捉える視点に変える」ことを実現し、問題を通じて正しい解法パターンを蓄積することです。
なぜ数学は基礎問題の演習量が大事と言われているのか?
「教科書の内容を理解できれば、入試問題だって解けるんじゃないの?」と思う方がいらっしゃるかもしれません。
「どうして教科書の問題とは別に、基礎問題の演習が大事なの?」と不思議に思う方も多いでしょう。
結論からお話すると、
幅広い範囲とレベルから出題される入試問題に対応するためには、「相当量の解放のパターン」を身に着ける必要があるから、基礎問題の演習が必要なのです。
この解法パターンを武器にして、応用問題や入試問題と戦うための土台を形成するのです。
これがなければたとえ教科書の内容が完璧だとしても、難しい問題には歯が立ちません。
※加えて、前回お話した「論理的思考力」が肝となってくるのです。
最後に
4つのブログに跨って、高校数学の攻略についてお話してきました。
なるべくわかりやすく例を挙げて、お伝えしたつもりですが、いかがだったでしょうか。
「高校数学に必要な力が何なのか?」
「どのような勉強でその力を身に着ければいいのか?」
を理解してもらえれば、4回に亘る今回の私のブログはお役御免です。
私の個別指導では、これらの能力を確実に養成していくような指導を行っています。
高校数学は決して難しいものではなく、少し複雑なだけなのです。
過去の指導実績として、最後まで私の指導に頑張ってついてきてくれた生徒さんはこれまで全員が数学の苦手を克服してくれています。
皆さんの数学の勉強の支えに僅かでも貢献できれば幸いです。
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