自学のすヽめ【冬期講習理科の場合】
2024/12/16
こんにちは!
マナリンクで【中学生】をメインに
指導しているタケウチです😀
今回は冬期講習のお話になります。
かなり限局的ですが
☑️中学3年生である
☑️冬期講習を受けたい
☑️理科を希望している
☑️どの単元もほぼできていない
☑️8時間程度の講義時間で工面したい
といった場合のケースになります。
冬期講習はまとまった時間がありますので一気に遅れを取り戻すチャンスです。受験生にとっては理科以外にも4教科ありますよね。ただ、理科だけがどうしても足を引っ張っている。苦手なところを得意に変えたい。一気に履修してしまいたい。そのようなご要望があれば冬期講習は挽回できる一つの選択肢と捉えてもいいかもしれません。では、実際に上記のような生徒さんがいらっしゃった場合。どのように計画を立ててどのように生徒さんはこなしていけばいいでしょうか?具体例を挙げながら説明していきましょう。
1️⃣コース内容
2️⃣事前学習の臨み方
3️⃣冬季講習の臨み方
4️⃣冬期講習後の取り組み方
で説明していきます。それでは始めていきましょう!!
⭐️コース内容⭐️
ではご依頼を確認しましょう。
✅受験まであと2ヶ月
✅ほぼ得意な単元はない
✅理科だけを希望
✅合計8時間の授業を希望
✅受験当日で7割は確保したい
というご依頼です。
受験まで2ヶ月しかない。ただし冬休み中にまとまった時間があるので、冬期講習以外でも勉強する時間は確保ができる。理科だけという限局された科目だけなのでそこだけに注力すれば良い。あとは8時間という授業時間の中でどのような構成にすればいいのか。ゴールは入試当日で7割を取る。これが展開内容になります。
理科は物理、化学、生物、地学の4単元に大きく分かれます。入試では満遍なく各単元から出題されます。冬期講習だけでこの4単元全てを1から懇切丁寧に説明することは無理でしょう。理由は、上記内容を3年間かけて学校の授業で学んでいる。その内容を8時間で全て網羅できるか?無理ですよね。そこで、冬期講習を受ける前の段階で【事前学習】をある程度やってもらうことが必須条件になります。そして冬期講習を受ける。そしてその後の受験までの時間をどう過ごすか。ここまでも視野に入れてコース内容を考える必要があります。
では、実際のところ化学、物理、生物、地学。4単元ありますがどこをどうやれば効率が良いでしょうか?それぞれ特徴をまとめました。
化学:とっかかりは大変だが理解すれば安定する。
- 【全体的な難易度】:【普→やや難】
- 【暗記の割合】:【普通→やや多】
- 【計算の割合】:【やや多】
- 【仕上がりまでの時間】:【やや長い】
物理:暗記は少ないけど計算が煩雑。
- 【全体的な難易度】:【普→難】
- 【暗記の割合】:【少ない】
- 【計算の割合】:【多い】
- 【仕上がりまでの時間】:【やや長い】
生物:暗記が多いと言われるけど油断は禁物。
- 【全体的な難易度】:【易→やや難】
- 【暗記の割合】:【多い】
- 【計算の割合】:【ほぼない】
- 【仕上がりまでの時間】:【普通】
地学:他に比べて安定して点数が取れる。
- 【全体的な難易度】:【易→やや難】
- 【暗記の割合】:【やや多い】
- 【計算の割合】:【普通】
- 【仕上がりまでの時間】:【普通】
となります。
自学がしやすいのは生物、地学。自学が比較的しづらいのは化学、物理となります。完成までに時間がかかるのは物理と化学。暗記が得意で興味があるのであれば生物と地学は前者に比べて短い勉強時間で完成します。全体的な難易度は個人差がありますが、計算が絡んだり図やグラフが多用される長文読解問題は傾向的に難易度が高くなります。一方で、知識があれば解ける問題が多いのは生物、地学。グラフを読んだり計算が得意であれば物理、化学は安定して点数が取れます。ここまで書くと生物と地学が簡単なの?と思われがちですが、それは誤解です。出題者側もそこは重々承知なので、生物や地学はひっかけ問題や、初見だとよくわからないような問題に変えられる可能性が非常に高いです。一見簡単そうに見えて点数が取れていないのが地学、生物です。一方で物理現象や化学変化は基本答えが一つしかありません。例外はほぼないので、原理や計算方法さえマスターすれば安定して点数を取ることができます。分析は以上にしましょう。
この4単元を取り扱って授業を組んでいきます。先ほどもお伝えしたとおり、全ての単元を1から丁寧に説明をしていたら8時間では到底無理です。3年とは言いませんがある程度時間を要します。
では、8時間で終わらせる、形にするためにはどうすればいいでしょうか?そうです!事前学習になります。次は事前学習について説明します。
⭐️事前学習の臨み方⭐️
事前学習でやってもらうことは
1️⃣一問一答は終わらせておく。
2️⃣わからない部分をピックアップしておく。
この2つです。
1️⃣の一問一答については別ブログに書いてありますのでそちらをご参照ください。一問一答が終わっている。それは、用語については最低限理解ができている。用語について1から教師側が説明しなくてもいい。ということになります。ここができていない状態で冬期講習に臨んでしまうと、時間がかなり無駄になります。繋がりはわからなくても用語そのものの意味が理解できているだけで授業の理解度が圧倒的に変化します。したがって、一問一答は一通り終わらせてから冬期講習に臨んでみましょう。
2️⃣については自分なりで結構です。わからないところがわからない。そうするとこれもかなりの時間の無駄になります。例えば電気の分野。オームの法則はわかるけど合成抵抗の計算方法がわからない。そこを流れる電流、電圧が求められない。そこから電力と熱量を求めたいけど公式はどう覚えればいいのか?など具体性を持って指摘をしてもらえるとピンポイントでわからない部分に対して的確な回答ができます。どこがわからないの?と聞いて『全部わかりません』。何かを質問しても全てに対して『わかりません』といった場合はこちらもわかりませんので時間を無駄にします。自分なりでいいのでピックアップはしておいてください。
判断の仕方としては、そもそも何を説明しているのかよくわからない。でも読み進めてみた。用語がわからないのか?公式がわからないのか?何故こうなるのかがわからないのか?わからない種類はいろいろあります。その種類分けだけでもいいです。必ず一回は自分でその内容に目を通して具体的にどこがわからないのか言えるように準備をしておいてください。
ここまでができたら冬期講習を受けてみましょう。
⭐️冬期講習の臨み方⭐️
事前学習はバッチリ!わからないところも聞ける状態にしてある。そしたら冬期講習を受けてみましょう。事前にチャットなどで先生に連絡をしておくと先生も計画が立てやすいので早め早めにしておきましょう。先生側としては
☑️できていない単元だけを
☑️最小限のシンプルな説明で
☑️理解ができて
☑️問題演習もこなせる
☑️そこから繋げられるような内容を説明する
という授業をするはずです。少なくとも自分はそうやって授業をします。そこは先生に任せておきましょう。一方で生徒さんはその授業に対してやってほしいことがあります。
✅ここが最後の質問できる機会だと認識
✅一度に全てを理解しようとはしなくてOK
✅授業後一人でも進められるまで質問する
✅インプットよりアウトプットを重視する
です。冬期講習で受験まであと2ヶ月。やることは他にもたくさんあります。ここで立ち止まっている暇はないはずです。なので冬期講習がその単元の最後の質問ができる機会であると認識しておきましょう。本当に最後ではないかもしれませんが、それぐらいの気持ちになってわからないところに対して徹底的に向き合いましょう。正直ここを逃すと戻って来れない可能性はかなり高いです。
ただ、一度に全てを理解するのは無理です。3年分の内容をたったの8時間で理解できるのであれば、3年間もかけて勉強する必要ないからです。なので理解は後回しでもいいです。ただ、自分がわからなくて事前学習で拾い上げた内容は全て聞く!ぐらいの心構えでいてください。
そして授業が終わった後は当然復習する内容も多いです。習った部分が多い場合はそれを全て自分の血肉にするために復習にかける時間も十分確保してください。復習の時間が確保できたとしても、その時間は基本一人で復習することになります。なので、1人で復習するでも困らないように授業中に質問をしておきましょう。
インプット(授業を聞く)よりもアウトプット(実際に手を動かして問題を解く)ことに重きを置きましょう。これは別ブログに書いてありますのでそちらを参照してください。
ここまで全てをやれば、元は取れるくらい冬期講習で大きな成果をあげられるでしょう。
そして冬期講習が終わりました。ではもうそのまま放置でいいでしょうか?違いますよね。先ほども書いた通り冬期講習自体も大切ですがその後の自分の勉強が非常に大切になってきます。最後にその部分をまとめましょう。
⭐️冬期講習後の取り組み方⭐️
冬期講習も終わりました。さぁここからが頑張りどころです。冬季講習後の取り組み方についてまとめておきます。
1️⃣質問した内容を振り返る。
2️⃣関連した問題は全て解く。
3️⃣繋がった部分は記録しておく。
4️⃣勉強の仕方を変えてみる。
5️⃣残りの分野を進めていく。
になります。
1️⃣事前学習の際に、わからない部分はまとめてあったはずです。質問は全てできたでしょうか?まずは確認してください。そして授業でノートはとりましたか?もしくは先生にお願いをして板書内容はスクショして送ってもらいましたか?振り返るとはそういうことです。漠然とやったところを見直して終了!これは振り返りではないです。自分がわからなかった部分一つ一つに向き合ってみましょう。先生から回答をもらってそこが自分の口で説明できるようになっていればクリアでしょう。
2️⃣そして授業で一緒に問題を解いた場合はまずその問題を解き直してみましょう。実際に時間の都合で全ての問題を解ききれなかった場合は、関連した問題も自分で解いてみましょう。通常授業コースを選択、もしくは新規で希望されればその後も先生に聞くことができます。フォローアップも視野に入れて関連した問題は全て解いておきましょう。わからなければ次に聞くための準備をしておく。これは次に進むためのスタート地点でもあります。
3️⃣せっかく用語しか分からなかった単元が繋がりを持って理解できた。少なくとも授業を受ける前には知らなかったけど授業を受けたら理解できた。その部分は必ず記録しておきましょう。そこが自分ができなかった部分ができるようになるためのステップです。必ずその後も振り返って確認ができるようにしっかりまとめておきましょう。
4️⃣冬期講習を受けることによって、膨大な範囲をポイントだけに絞って説明を受けられたはずです。残り2ヶ月しか時間はありませんが、ここで勉強の仕方、取り組み方をもう一度見直してみましょう。今まで自分に足りなかった部分がもし見つかった場合は、それをどう改善すればいいのか考えてみましょう。わからなければそのあと先生に聞いてみてもいいかもしれません。家庭教師はそのために存在しています。
5️⃣冬期講習では取り扱わなかった部分。ここは自学で進めることになるのでそこを引き続き進めていきましょう。冬期講習以降も通常授業コースを選択している、新規継続で先生から引き続き教えてもらえる場合は、そこで質問ができるように準備を進めていきましょう。
⭐️まとめ⭐️
いかがでしょうか?冬期講習だけを漠然と受けただけでは正直何の役にも立ちません。仮に少し役に立ったとしてもフルで活用はできていません。事前、実際の授業、授業後の取り組み。この3本柱があってこそ有意義な8時間になります。8時間で足りる足りないは正直、この事前学習の質、そして実際の授業を受けた後の自分の頑張りにかかっています。したがって、8時間しかなかったからこの結果だった、残念。ではなく、8時間しかやっていないのにこれだけの成果が出た!万歳。になるように今から準備をしておきましょう。
冬期講習が重要か重要でないか。これは難しい質問ですが、生徒さん自身の取り組み方で大きく結果は変動します。ただし、こちらとしても、やるからには十分な成果が出ないと意味がないので事前のヒアリング、授業のプラン、それ以外のプランなどもしっかりと立てますので、ご興味がある方はお声がけください😃
それではまた次回お会いしましょう!
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