「AIでプリント作りに挑戦する前に知っておきたいこと」
2025/8/22
近年、AIを活用して学習プリントを作ろうとするご家庭が増えています。
実際に指示を与えるだけで教材の形はすぐに出力できるため、「自宅でも教材を用意できるのでは」と考える方も少なくありません。
しかし、実際に取り組んでみると次のような課題が見えてきます。
◉ 学習順序の整理が難しい:どの単元から、どの流れで扱うかが曖昧になりやすい。
◉ 問題構成の一貫性不足:穴埋め・選択・記述などのバランスや難易度が揃わない。
◉ AI特有の不正確さ:事実と異なる内容や、指示から逸れた出力が混ざる。
こうした課題を解決するには、単にAIを利用するだけでなく、教育的な視点での検証と調整が不可欠です。
つまり「整えて学習に活かす」段階こそが、人間の教師に求められる役割になります。
そこで本シリーズでは、私自身がAIと試行錯誤しながらプリントを構築したプロセスをもとに、家庭で実践する際に押さえるべきポイントを整理していきます。
◉ 第1回:ロードマップの作り方
◉ 第2回:問題構成の考え方
◉ 第3回:指示内容の工夫
◉ 第4回:見切り発車させるタイミング
「AIでプリントを作れること」と「子どもの学習効果に結びつけること」の違いを、ぜひ一緒に確認していきましょう。
次回は第1回、**「ロードマップの作り方」**を解説します。
ここから具体的なステップに入ります。
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