小論文攻略法 特別編:論理の繋がりを強化しよう!
2025/2/16
はじめに
小論文で最も重要なのは、読み手を納得させる論理的な文章を書くことです。今回は、よくある論理の崩れとその対策について、具体例を交えながら解説していきます。
よくある論理の崩れパターン
1. 飛躍した論理展開
× 「少子高齢化が進んでいる。だから、環境問題に取り組むべきだ。」
○ 「少子高齢化が進んでいる。そのため、社会保障制度の見直しが必要だ。」
対策のポイント
- 主張と根拠の関係を明確にする
- 途中の論理過程を丁寧に説明する
- 「なぜそう考えるのか」を常に意識する
2. 一般論への逃避
× 「いじめ問題の解決には、みんなで協力することが大切だ。」 ○ 「いじめ問題の解決には、クラス内での定期的な話し合いの場の設置や、匿名報告システムの導入が効果的だ。」
対策のポイント
- 具体的な施策や方法を提示する
- 数値や事例を用いて説明するする
- 実現可能な提案を心がける
3. 因果関係の混同
× 「スマートフォンの利用時間が増えた。だから、学力が低下している。」 ○ 「スマートフォンの過度な使用は、睡眠時間の減少を招き、その結果として学習への集中力低下につながる可能性がある。」
対策のポイント
- 相関関係と因果関係を区別する
- 中間的な要因を考慮する
- データや研究結果を参照する
論理を強化する接続語の使い方
1. 順接の展開
- 「したがって」「そのため」「その結果」 → 原因と結果の関係を示す場合に使用
2. 逆接の展開
- 「しかし」「一方で」「それにもかかわらず」 → 反論や異なる視点を示す場合に使用
3. 補足の展開
- 「さらに」「また」「加えて」 → 追加の論点や例を示す場合に使用
論理チェックの方法
1. アウトライン確認
- 各段落の主張を1行で書き出す
- 段落同士の関係を矢印で図示する
- 論理の飛躍がないか確認する
2. 逆算チェック
- 結論から出発する
- 「なぜそう言えるのか」を遡って確認
- 不足している説明を補充する
3. 反論想定
- 自分の主張への反論を考える
- その反論への応答を用意する
- 論理の補強点を見つける
実践演習:論理を強化する
例題:「オンライン教育の普及について、あなたの考えを述べなさい」
改善前 オンライン教育が増えている。便利だと思う。だから、もっと増やすべきだ。
改善後 オンライン教育は、時間や場所の制約なく学習できる利点がある。実際に、私の学校での実施例では、体調不良時でも授業に参加でき、学習の継続性が保たれている。さらに、録画機能により復習が容易になり、理解度の向上にもつながっている。このような利点を活かしつつ、対面授業との適切な組み合わせを検討していくべきだ。
まとめ
論理的な文章は、主張と根拠の明確な関係づけから生まれます。日頃から、ニュースやディベートを通じて論理的思考を磨き、実践的な文章力を養っていきましょう。
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