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参考書ルートの限界とその克服法

2024/7/3

参考書ルートの問題点は3つあります。

1つは、参考書や解説書に物理的に記載できない情報をどのように得るのかということ。

2つ目は、たとえ記載があっても「なぜそう言えるのか」が自力でわからないという点。

3つ目は、参考書で知識を得ることと、実際にその知識を使って問題を解くことはまったく違う能力だということです。

以下に順番に解説していきます。


01:参考書に記載できない情報がある

参考書や問題集の解説書というものは最初にページ数を決めてから作られます。したがって、既定のページ数に文字を納めなくてはいけないので、当然のように、自明のこと(参考書の著者が自明と思っていること)は書かれません。

あるいは、本当は書きたいのだが紙幅の関係で書けないことが必ず生じます。

例えば、古文であれば、参考書や解説書にある模範訳には、その文章の主語が書かれています。しかし、それを読んだ高校生は「なぜこの文章の主語は光源氏になるのだろう?」と思います。参考書や解説書に尋ねてもどこにも書いていません。

要するに参考書というものは、不完全なものですから、参考書ルートというのは不完全なものを土台にしている勉強法のことです。完全なものにしようと思えば、家庭教師を雇ってマンツーマンでわかるまで教わるしかありません。それが1つの参考書の限界です。静的なことしか記述できないという言葉の特性がもたらす限界と言えるでしょう。


02:「なぜ」が自力でわからない

「AはBである」という参考書の解説を読んで「ふーん、そうなんだ」としか思わないから大学受験に失敗するのです。これは断言します。特に現代文や古文、英語の場合、「なぜそうなるのか」を言えないと確実に落ちます。

言えないというのは、表面的に勉強してるふりをしているからであって、真の勉強ではないからです。

なぜその解釈(訳)になるのか? がわかることを勉強と言います。


03:知識を得ることと知識を運用することは全く別

参考書ルートを標榜している塾や学習塾がやってるのは、いわば勉強のコーチングです。あなたはこの能力が足りていないから、この参考書を使って勉強すれば能力が補充されます、というコーチングをしているだけです。

そのことによって、運が良ければ、知識が補充されます。

しかし、そこで満足するから志望校に落ちるのです。

実際の勉強は、参考書ルートで得た知識をどう使うか? すなわち「どう=方法」を「体得」するところにありますから、参考書ルートで知識を得たというのは、勉強のスタートラインに立ったにすぎません。

例えば、参考書を読んで関係代名詞節とはどのようなものかが分かった場合、その知識を実際に長文読解演習を使って運用するのです。

すると、おそらく、和訳できないでしょう。

関係代名詞節の始まりは理解できても、どこまでが関係代名詞節なのかわからなかったりするでしょう。

そういう「実際的な読み方」というのは、実際に手取り足取り家庭教師と一緒にやっていかないと身につかないものです。


知識があるから合格できるのではない

知識があればどうにかなるという「知識至上主義」が幅を利かせている昨今ですが、勉強というものは、実際に泥臭く読む、書く。これに尽きるのです。それを「昭和の根性論」といって遠ざけるから、「勉強法がわからない」と言うのです。勉強法をあなたはすでに知っています。しかし、「その選択肢はイヤだ」と言って見ないふりをしているだけです。だから落ちるのです。

つまり勉強とは「知識」という「静的なもの」を頭に詰め込むことではなく、それを実際に使う「運動」なのです。関関同立やMARCH以上の私大や、おおむね神戸大学以上の国公立大学はその「脳の運動能力」のいい生徒さんにだけ合格通知を贈っているのです。

私は長年、泥臭い授業をしていますので「参考書ルート」という言葉が流行っている世の中を上のほうから眺めていますが、「コンサル」にのみ高校生たちが高いお月謝を払うのもどうなのかなと思ったりします。

実際に読む、書く、という「行為」に「伴走」して読めるようにする、書けるようにする、という、もっとも手間暇のかかる指導に、みなさん、お月謝を払ってはいかがでしょうか。

同業者は「仲間」でもあるので、あまり言いたくはありませんが、「参考書ルート」って、塾が効率よく利益を最大化するための方便という側面もありますからね。だって「教えない」んでしょ? 塾経営における最大の経費である人件費が浮きまくりじゃないですか。

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