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子どもの「やる気のなさやゲーム依存」を解消させる方法 ~生命力とはなにか~

2025/3/16

昨日、精神科医かつ筑波大学名誉教授である斎藤環(たまき)先生のご講演があり、聞きに行ってきました。私の現在の哲学の先生とご親交のある先生だそうで、私はかなり親しみを持ってそのご講演を拝聴しました。


講演の中で斎藤先生は、ゲーム依存について言及しておられました。ゲーム依存といっても程度があり、1日3~4時間ほどゲームをしつつ、元気に学校に行く生徒さんもいれば、ほとんどひきこもりのようになってゲームばかりしている生徒さんもいらっしゃいます。


まず、スマホは親名義のものであることが絶対条件だと斎藤先生はおっしゃっていました。子の名義のスマホを親が取り上げてしまうと、子は当然のように怒るからです。子供の所有物を親が取り上げるわけですから、怒って当然でしょう。しかし、親名義のスマホは親の所有物ですから、取り上げることに一定の理路はあります。

また、スマホゲームはWi-Fiがないとできないですから、子が使用するWi-Fiを切っても、親はWi-Fiを使える環境を整備しておくことも重要であると斎藤先生はおっしゃっていました。その手間を惜しんで「子供にゲームをするなと言ってもゲームをするのですが」と言ってくる親もいますが、それってどうなんでしょうかね? ともおっしゃってました(斎藤先生のご見解ですよ)。


ご講演のテーマ自体は、ひきこもりや不登校に関するもので(厚労省の出先機関が主催)、ご講演の主旨は、斎藤先生が最近、厚労省のひきこもりガイドブックにお書きになられた「対話」が重要であるという、そういった主旨のご講演でした。そのことについては、別の項で書きます。


ご講演の中で印象的だったのは、子供が何らかの変調をきたすのは、その子が「おかしい」からではなく、何らかのストレスがあるからだ、という斎藤先生のお言葉です。例えば、ゲームに夢中になる子供というのは、なにも「ラクしたい」とか、「さぼろう」という積極的な意思とともにゲームに依存するのではなく、何らかのストレスーー例えば、中高一貫校だと学校の課題が多すぎるというストレスがあるゆえにゲームに依存してしまう、というようなロジックです。


「いい子」だけど少々無気力な生徒さんも同じです。なんらかストレスがあるから「いい子」としての本来の能力、すなわち生命力を最大限に発揮できず、おとなしく小さくまとまって、なんとなく無気力に見えるということです。そのストレスが何なのかを理解し、取り除いてあげる、そのために対話が必要なのだ、というのが、斎藤先生の主張するところでした。


かの有名な指揮者、小澤征爾さんは、インバイト(invite)という言葉を使って、同じようなことを言っていたと、私は記憶しています。こっちへ招き寄せる――勉強の方へインバイトする、招き寄せる、気がつけば何らかのストレスが取り除かれていた――そんな風に生徒さんと接するのが非常に重要なのではないか。そんなことを私は、講演を聞きながら考えました。

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