高校入試と定期テストのバランス

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2024/8/23

本日もよろしくお願いいたします。

夏休み期間もそろそろ終わり、2学期になります。その時に入試勉強と定期テストの配分をどうしたらいいか、という悩みを聞くことになります。

本日は、そのあたりの話をまとめていきたいと思います。

最後までお付き合いよろしくお願いいたします。


■夏休みが終わってからの学習習慣

夏休み期間が終わってからの学習ですが、まず、やるべきことは、学習時間の確保です。

僕が理想としている中学生の学習時間は、「学年の時間分」といわれています。ただし、これは最低ラインと考えてください。休日になれば、その時間に2時間を加えた時間を学習時間として確保しないといけません。

もちろん、定期テストになれば、5~8時間勉強をされている人もいます。


受験生の学習時間としては「学年の時間+2時間」を平日に行ってください。9月になると、ほとんどの方は部活動を引退して受験勉強に向けた学習を進めていきます。そのときに、子の時間分は最低でも行わないといけない、と思います。この時間には塾での授業時間を含めても大丈夫です。通われていない人は、50分×5セットを行うようにしましょう。

え、そんなの無理だろ!?と思います。実は、今のうちにやっておかないといけないのが、受験勉強に耐えうる体力をつけることなのです。これを少しずつ始めることで直前期のラストスパートにもつながっていくのです。

また、最初のうちはなかなか慣れないと思いますので、30分を10セット、という感じで短時間を集中し、5分休憩して次のセット、という風に進めてもいいと思います。


■定期テストが入ると……

そんな中、中学生は10月と11月末にそれぞれ定期テストが控えています。特に中3生はこの定期テストは3年間の定期テストの中でも非常に大切な期間であることを理解しておきましょう

その理由は……

3年間の内申点の大半が決まってしまう」からです。そのため、定期テストの2週間前については、定期テストに向けた学習を全力で行う必要があります。この時に限っては入試勉強をストップしてでも定期テスト対策に取り組む必要があります。もちろん、今習っている単元が入試に出題されることもあるので、定期テストの勉強と入試に向けた勉強を併用していかないといけません。特に英語では関係代名詞は公立高校入試でも必出かつ頻出の単元であり、数学の相似問題は証明問題でも出題が非常に多いので、定期テスト対策と同時に入試対策もしておく必要があります。社会でも経済分野の出題は頻出です。しかも、高校入試になると経済分野の正答率が全体的に低いので、点差もついてしまう単元になってしまいます

もちろん、定期テストの範囲の中に「3年間のまとめ」が入ることもありますので、必ずしも入試対策をしていない、というわけではありません。ただ、近年では「3年間のまとめ」を範囲から外しているところもあるので、この話が当てはまるとは限りません


■社会特有の時事問題

もうひとつ、定期テスト対策を行うことに対して、社会の定期テストでは時事問題も出題されます。こちらについては、定期テスト範囲日までに出てきた時事内容の問題を一問一答形式で出題されることが多いです。この問題の欠点として、出題については学校の先生の好みが分かれる、と思っていいでしょう。

これの対策ですが、愚直ですが、普段からニュースなどに関心を持つことが大事です。そこからどう思う、どう考える、というところまで準備しておくと、先々の入試でも使うことができます。あとは、学校の先生が事前に作成している時事プリントを使うのも手です。その場合は、ここからの出題がメインとなるでしょう。

入試問題で問われる時事問題は単純な一問一答とは違い、時事テーマに関連した知識が出題されることが多いです。そのため、単純にパリオリンピック、という語句を丸暗記するだけではいけません。定期テストの時事問題は、そこでメダルを取った選手、種目、名言などを聞かれることがあります。が、入試ではこんな問題は聞かれません


■9月から余裕持ったテスト対策と入試対策を

そのため、9月からの学習は学校の予習・復習と入試対策をそれぞれとるようにしましょう。


理想的な配分としては、学校の予習・復習、入試対策の比率は6:4くらいでいいと思います。これは前述の定期テスト対策が入っていることも理由ですが、入試対策として土台を完成させて問題慣れをしておくことで、模擬試験の対策にもつながってきます。

具体的な入試対策比率の配分としては、1日で2科目、各1時間を行うことで、週2回行うことができる計算となります。また、土日・祝日の場合は、学校の復習に3時間くらい充てていき、残りを実戦演習を中心に回すといいでしょう。その時に3年間のまとめとは別にもう1冊演習用で用意しておくといいでしょう(塾用教材でも市販教材でも可)。上位校や難関私立を目指す人は、「最高水準特進問題集」(文英堂、最高水準問題集でも可)や「ハイクラス徹底問題集」(文理)などを使うと問題慣れもしやすくなります。そちらを代わりに使うのも手です。


社会の模擬試験で特に意識してほしいのが、近現代の学習です。この単元は入試問題でも全体的に正答率が低いです。そのうえ、出題頻度も高い問題が多いうえ、記述問題などの出題も多いです。そのことからも、今のうちに対応しておく必要があるのですが、コスパやタイパを求める受験生は短期間ですっきりと仕上げるような学習を求めています。それでは成績は上がりません。

基本土台の構築としっかりとした問題演習を行うことで、入試で使える知識は構築されます。


ここで、一問一答を使って学習する際、偏差値55以上の公立高校を目指す人は「高校入試 社会が一問一答でしっかりわかる本」(かんき出版)一択になります。理由としては、記述問題に完全対応できる唯一の一問一答集だからです。また、最新入試問題にも対応できる問題集だからです(購入特典を活用ください)。

社会が苦手で入試慣れをしたい人、偏差値50未満の公立高校を受験する人は「高校入試一問一答」(旺文社)か「パーフェクト一問一答」(受験研究社)を使うといいでしょう。理由としては、前述の「しっかりわかる本」は語句よりも内容が多いため、一問一答をサクッと仕上げる問題集ではないからです(ただし、関連知識や背景知識などは十分補えます)。ただし、上記の2冊を使う場合は、自分で記述式の問題にも対応しないといけない欠点があること、上位校志望者にとっては物足りない構成となっているのです。

そのため、現在のレベルと志望校を考えたうえで選んでください。塾の先生などが何の考えもなく「高校入試一問一答」を勧めてきた場合は要注意です。自分のレベルと合っているかどうか、内容をしっかり見てから購入してください

そして、一問一答を使用するときは知識の確認にとどめておいてください。「高校入試 社会が一問一答でしっかりわかる本」を使う場合は、解答だけでなく、解答の下の意味、解説もしっかりと読み込んでください。記述問題が必要な場合は、記述で出るランクにも気を付けてください。それらを参考にして、できるところからしっかりと仕上げてください。


偏差値55以上の生徒は全国の過去問演習もしっかりしてください。自府県の学習も大事ですが、類題演習もしっかりとしておくこと、記述問題など思考型問題の対応もしておきましょう。逆に偏差値が50未満の人は、3年間のまとめをしっかりと仕上げる方を優先してください。12月になってから過去問演習をしても間に合います。


9月からの学習に向けて少しでもいい状態でスタートしてください。縁があって僕の講座を受講いただけると幸いです。ぜひ、来年のサクセスを築いていきましょう!

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