“思考型入試”ってぶっちゃけ大変?理科・数学で“考える力”をつける夏のオススメ勉強法

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2025/8/1

① 「思考型入試」って何?ぶっちゃけ何が大変?


「最近の入試って、“思考力が大事”って聞くけど、どういうこと?」「結局は知識じゃないの?」

そんな疑問や不安の声を、保護者の方からも生徒からもよく聞きます。


たしかに、ここ数年で大学入試は大きく変わりました。共通テストはもちろん、私立や国公立の個別入試でも、「知識を問う問題」から「活用・思考を問う問題」へとシフトが進んでいます。

特に理科や数学では、知識を“どう使うか”が問われる場面が増加中です。


では、こうした“思考型の入試”に対して、どんな準備が必要なのでしょうか?

実際の指導現場から、「つまずきの原因」と「乗り越えるための工夫」をご紹介します。




② 現場で見える“つまずきポイント”:生徒はどこで悩む?


「思考型入試」で生徒が悩むのは、意外にも“知識の不足”ではありません

むしろ、知っているはずの内容が使えないというケースが非常に多いのです。


例えば――

・覚えた公式はあるけれど、どれを使えばいいかわからない

・問題文が長くて、「どこから読み解けばいいのか」が見えない

・図形の問題で参考図があるのに、どう活用していいかわからない



これはすべて、「知識を運用する力」、つまり“考える力”が未成熟なことによるもの。

でも、この力は練習次第で確実に伸ばすことができます




③ 指導現場から:思考力が育つ“リアルな瞬間”


● ケース①【化学】「どの公式を使うのかわからない…」


ある生徒が、気体に関する実験問題で手が止まってしまいました。状態方程式、気液平衡、ボイル・シャルルの法則、分圧の法則……いろいろな公式を知ってはいるのに、どれを使うべきか判断できず、混乱していたのです。


この生徒に対して行ったのは、「情報の言語化」と「図による整理」です。

つまり、条件を一つひとつ言葉にし、関係を図でつなぐ練習を繰り返しました。

すると、問題文の中から必要な情報とそうでない情報を見分けられるようになり、「今はこの法則を使うべきだ」という判断が自力でできるようになったのです。


● ケース②【数学】「図があるのに考えが止まってしまう…」


また別の生徒は、図形の問題で苦戦していました。参考図がすでにあるのに、うまく活用できず、自分で描いた図も正確でないために混乱し、あきらめてしまうパターンでした。


このときは、生徒が間違って描いた図をそのまま使い、条件に合うように点を動かす“検証作業”を一緒に行いました。

すると、「図形って“動かして試せる”んだ」という発見があり、そこから条件と図をすり合わせて考える力が身についたのです。


こうした経験からわかるのは、思考力は抽象的な力ではなく、“手を動かすことで身につく力”だということです。




④ この夏にできる!“考える力”を伸ばすオススメ勉強法


「思考力は才能」と思われがちですが、実際は正しい練習をすれば誰でも伸ばせるスキルです。特に、夏のように時間がある時期は、“考える力”をじっくり育てるチャンス。


ここでは理科・数学におけるおすすめの学習法をご紹介します。


【理科】

・問題文を読んだら、条件を言語化してメモする

・反応や実験の流れを図にまとめて“目で見えるようにする”

・公式をいきなり使わず、「なぜこれを使うのか」を説明できるようにする


【数学】

・与えられた図だけでなく、自分で図を描いてみることを恐れない

・図が間違っていても、そこから“動かして考える”練習をする

・「なぜそうなるのか」を言葉で説明するクセをつける



そして共通のポイントは、

手を動かすこと(書く・描く・動かす)

声に出すこと(説明する・考えを言語化する)

ミスをチャンスに変えること(間違いから学ぶ姿勢)




⑤ まとめ:思考型入試は“こわくない”。今こそ始めよう!


「思考型入試」と聞くと、難しそう、特別な力が必要…と思うかもしれません。

でも実際は、自分の手と頭を使って考える練習を積むことで、確実に対応できるようになります。


この夏は、単なる暗記や問題演習にとどまらず、

**「なぜ?」「どうして?」を大事にする“考える勉強”**を始めてみませんか?


焦らず、じっくり。でも確実に。

“考える力”は、受験だけでなく、この先の学びでも大きな武器になります。


私の授業ではこういった実践的な力を対話形式で進めながら『思考力』を鍛えられるように組んでいます。

どんなに小さなことでも構いません。少しでも勉強法についてお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

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