「転移学習」で好奇心を刺激する
勉強がつまらないと言う生徒は多いです。そこでわたしの授業では、異なる分野間で知識やスキルを応用する「転移学習」を取り入れています。これにより、生徒たちは自らの興味や経験を新しい学習環境に生かすことができます。
例えば、ギター演奏の技術を英語学習に活かす方法を見てみましょう。個人的な見解ですが、ギターを演奏する際には、以下の点が重要です。
1⃣曲の流れやテーマを理解する。
2⃣各コードを正確に演奏すること。
3⃣コード進行のよくあるパターンを学ぶこと。
これらのスキルは、英語の文章を理解する際に、以下のように転移して考えることができるかもしれません。
1⃣文章の全体の要約を把握すること。
2⃣文それぞれの品詞分解をすること。
3⃣接続詞前後のよくあるパターンを学ぶこと。
このようにして、生徒がすでに習得しているスキルを別の学問領域に適用することで、学びの効率と効果を高めることが可能です。生徒が趣味や特技に熱中している分野から学習法を引き出し、それを学業に転用することで、勉強に対する没入感と興味を深めることができるのです。
実際にわたしの生徒で絵が好きな子がいました。 「絵を描くときだったらどうしてるの?」「それ勉強に活かせるかもね。」などの雑談を通し、知っていることを絡めることでどんなことも一緒に楽しく勉強していました。卒業前までに、「先生、こういう考え方で合ってますか?」と聞いてきてくれるようになったら安心して送り出せます。わたしの元を離れた後も、自ら考え、絵や勉強を楽しく学んでいてくれればいいなと思います。一度そんな風に物事を考えられるようになったら、新しいことを始めるときに苦労しません。
以上の理由から、生徒の好きなこと、個性を大切にしています。転移学習はこどもたちの元々持っている興味と新しい学習の世界をつなげることができると思います。自分らしく、幸せに過ごしていることを願って。