【2026年最新】共通テスト英語リスニング対策完全攻略【平均点61.31点突破】全大問別解法+音声変化マスター法で8割達成
2025/8/24
【2026年最新版】共通テスト英語リスニング完全攻略ガイド【全大問徹底分析&実戦的対策】受験生必見の9割突破戦略
目次
- 共通テスト英語リスニングの全体像と変更点
- 時間配分戦略と解答技術の基本原則
- 第1問完全攻略法【短い発話の聞き取り】
- 第2問完全攻略法【短い対話とイラスト選択】
- 第3問完全攻略法【日常対話の内容理解】
- 第4問完全攻略法【図表連動型問題の処理術】
- 第5問完全攻略法【講義とワークシート問題】
- 第6問完全攻略法【多人数会話の立場整理】
- 音声変化の完全マスター法
- 先読み技術と情報処理の高速化
- よくある失点パターンの回避策
- まとめ:確実に7割8割を取る実践戦略
共通テスト英語リスニングの全体像と変更点
基本データと最新動向
2025年度共通テスト英語リスニングは新課程初年度として実施され、平均点61.31点(前年67.24点から5.93点減)という結果となりました。この数値は難化傾向を示しており、特に一回読み区間での情報処理能力の差が顕著に現れています。
試験時間は60分間ですが、実際の解答時間は約30分です。残りの時間は機器の動作確認や問題配布、回収に充てられます。この限られた30分間で37問を処理する必要があり、一問あたり平均48秒という計算になります。
2025年度の主要変更点
最も重要な変更は第6問Bの話者数が4人から3人に減少したことです。これにより音声の追跡負荷は軽減されましたが、逆に第1問Bの設問数が3問から4問に増加し、基本問題での確実な得点がより重要になりました。
また、第5問では試作問題同様の講義後ディスカッション形式が継続され、情報統合処理力の要求水準は高いままです。贈り物の再贈(regifting)というテーマで出題され、講義内容、学生の発言、グラフ情報を三層構造で処理する必要がありました。
配点構造の戦略的分析
第1問から第3問で全体の58点(第1問28点、第2問12点、第3問18点)を占めるため、これらの基礎問題で確実に得点することが合格ラインクリアの必須条件です。第4問以降の応用問題(42点)では、部分点を積み重ねる戦略が現実的です。
時間配分戦略と解答技術の基本原則
音声読み上げ回数による戦略の使い分け
共通テストリスニングの最大の特徴は、問題によって音声が読み上げられる回数が異なることです。第1問と第2問は2回読み、第3問から第6問は1回読みです。
2回読み区間(第1問第2問)での鉄則を確認しましょう。まず、1回目で仮マークを必ず置くことが重要です。2回目は仮マークの検証に専念し、根拠となる語句を再確認します。多くの受験生が犯す最大のミスは、1回目で判断を保留し、2回目に判断を委ねることです。これでは判断基準がぶれ、正解率が下がります。
続いて、1回読み区間(第3問~第6問)での鉄則について説明します。先読み時間の確保が生命線です。音声開始前の数十秒で、設問の日本語を読み、場面設定、登場人物の目的、制約条件、比較軸を頭の中で整理します。聞き逃しがあっても追いかけず、次の情報トリガーに意識を向ける切り替えの速さが得点を左右します。
情報トリガーの識別技術
リスニングで得点源となる情報は限られています。数値(時刻、値段、数量、割合)、固有名詞(人名、地名、商品名)、方角位置関係(left, right, north, behind)、頻度程度の副詞(always, never, extremely, slightly)、否定例外表現(but, however, except, unfortunately)が主要なトリガーです。
これらの語句が聞こえた瞬間に集中力を最大化し、前後の文脈と合わせて選択肢を絞り込みます。日本語の慣用表現に惑わされず、英語の論理構造に従って情報を処理することが重要です。
第1問完全攻略法【短い発話の聞き取り】
A問題:内容一致問題の処理術
第1問Aは短い発話を聞いて、最も近い意味の英文を選ぶ問題です。4問で16点という高配点のため、確実に満点を狙う必要があります。
攻略ポイント
発話の核となる動詞と目的語の関係を正確に把握することが最重要です。例えば、「I need to pick up my prescription at the pharmacy」という発話では、「pick up(受け取る)」と「prescription(処方箋)」の組み合わせが選択肢の判断材料になります。
否定表現の含意に特に注意が必要です。「I couldn't find a parking space」は単純な否定ではなく、「結果的に駐車できなかった」という状況説明です。選択肢では「I had difficulty parking」のような言い換え表現で出題される可能性があります。
2回読みでの効果的な使い分け戦略
▼1回目の聞き方
発話の全体的な状況と話者の意図を把握し、4つの選択肢の中から最も可能性の高いものを仮選択します。
▼2回目の聞き方
仮選択した答えの根拠となる具体的な語句を確認し、他の選択肢が明らかに不適切な理由を確認します。特に、動詞の時制、主語の人称、行為の方向性(能動受動)を精密に確認します。
B問題:イラスト選択問題の視覚情報処理
第1問Bは発話内容に対応するイラストを選ぶ問題で、2025年度は設問数が4問に増加しました。12点という配点で基礎固めの重要な位置を占めます。
視覚情報の優先順位システム
イラスト選択では、確認する要素に明確な優先順位をつけることが効率化の鍵です。
- ◆優先度最上位:人物の動作行為(standing, sitting, holding, pointing)
- ◆優先度上位:物品の配置状態(位置関係、個数、大きさ、色)
- ◆優先度中位:場所背景の情報(indoor/outdoor、具体的な場所の特徴)
- ◆優先度下位:人物の属性(服装、年齢、性別)
この順序で視覚情報をスキャンし、発話内容と照合していきます。多くの受験生が服装や背景から確認し始めるため時間をロスしますが、動作情報が最も識別力が高いことを覚えておいてください。
2025年度出題例からの学習
実際の出題では「時計の色や形」「釣った魚の量と入れ物のサイズ」など、具体的な物理的特徴が識別要素になりました。発話中の形容詞(big, small, round, square)や数量表現(few, many, several)に意識を集中し、視覚情報との一致を確認します。
第2問完全攻略法【短い対話とイラスト選択】
第2問は短い対話を聞いてイラストを選ぶ問題で、3問12点の配点です。2回読みのため確実に満点を取りたい問題群です。
対話の意思決定パターンの把握
日常的な場面での選択決定が主なテーマとなります。買い物での商品選択、経路選択、時間調整、予約変更などの場面で、登場人物の最終的な意思決定を正確に聞き取ることが求められます。
対話の構造理解
共通テストの第2問では、典型的な対話パターンがあります。
- 第一段階:現状問題の提示
- 第二段階:選択肢提案の検討
- 第三段階:制約条件の確認
- 第四段階:最終決定の表明
この流れを意識して聞くことで、重要な情報を見落とすリスクを減らせます。特に、最終決定は対話の後半で明示されることが多いため、終盤の集中力維持が重要です。
2025年度出題傾向:地図・ルート確認問題
2025年度では「地図を見ながらのルート確認」が出題されました。このタイプの問題では、方角表現(north, south, east, west)、相対位置(next to, across from, behind, in front of)、目印(landmark)の識別が鍵となります。
地図上の情報を事前に整理し、出発点、目的地、経由地の関係性を視覚的に把握してから音声を聞き始めます。音声中の道案内表現(turn left, go straight, cross the street)と地図上の経路を同時に追跡する練習が効果的です。
効果的な練習方法
実際の地図アプリや駅の案内図を使い、英語で道案内をする練習を積むことで、空間認識と英語表現の連動が自然になります。「Take the second right」「It's on your left after the traffic light」のような具体的表現に慣れ親しむことが実戦力向上につながります。
5. 第3問完全攻略法【日常対話の内容理解】
第3問は1回読みの最初の難所です。6問18点という配点で、短い対話の内容について質問に答える形式です。日常生活や学校生活での具体的な場面が設定され、実用的なコミュニケーション能力が問われます。
場面設定の高速理解技術
音声開始前に与えられる日本語の場面説明が戦略の出発点です。「学校の図書館で、学生が司書に本の場所を尋ねています」といった説明から、予想される語彙(library, librarian, section, catalog)や話題の展開(本の検索→場所の案内→利用規則の説明)を頭の中でシミュレーションします。
予測可能な対話パターンの習得
- ■学校場面:授業選択、課題の確認、試験の相談、部活動の調整
- ■日常場面:買い物、食事の予約、交通手段の選択、約束の調整
- ■サービス場面:銀行、郵便局、病院、修理依頼
各場面で頻出する語彙と表現パターンを体系的に整理し、瞬時に状況理解できるレベルまで定着させることが重要です。
情報の層別整理法
対話では複数の情報が混在するため、重要度に応じた層別整理が必要です。
- ★第1層(必須情報):質問の直接的な答えとなる情報
- ★第2層(関連情報):状況の理解を助ける背景情報
- ★第3層(付随情報):雰囲気作りや話題転換のための情報
多くの受験生が全ての情報を均等に処理しようとして混乱しますが、第1層の情報に集中力の8割を配分し、第2層で補完、第3層は無視するという戦略が効果的です。
数値情報と否定表現の精密処理
第3問では具体的な数値(時刻、料金、数量)と否定・例外表現が頻出します。これらは言い換えや推論の材料となるため、正確な聞き取りが必要です。
数値の言い換えパターン
▪時刻:「3:30」→「half past three」「thirty minutes after three」
▪料金:「$15.50」→「fifteen fifty」「fifteen dollars and fifty cents」
▪期間:「2 weeks」→「a couple of weeks」「fourteen days」
否定表現の識別
▫直接否定:not, never, no, none
▫間接否定:barely, hardly, rarely, scarcely
▫部分否定:not all, not everyone, not always
▫婉曲否定:I'm afraid not, I doubt it, I don't think so
これらの表現が出現した際は、その前後の文脈を特に注意深く聞き、話者の真意を正確に把握することが得点につながります。
6. 第4問完全攻略法【図表連動型問題の処理術】
第4問は共通テストリスニングの中核となる応用問題です。A問題(8問)とB問題(1問)で合計12点の配点となっており、図表の読み取り能力と音声情報の統合処理が問われます。
A問題:図表情報の事前スキャン戦略
音声開始前の図表分析が成功の鍵を握ります。限られた時間で効率的に情報を収集するため、以下の順序で視覚スキャンを行います。
→STEP1:軸とラベルの確認(5秒)
グラフの横軸・縦軸、表の行・列のラベルを読み、何を比較しているかを把握します。「年度別売上」「地域別人口」「商品別満足度」など、比較軸を明確にします。
→STEP2:単位と範囲の確認(3秒)
数値の単位(%、人、円、kg)と範囲(0-100、1000-5000)を確認します。桁数の見間違いや割合と実数の混同を防ぎます。
→STEP3:全体的傾向の把握(7秒)
増加・減少トレンド、最大値・最小値の位置、例外的な変動点を視覚的に把握します。音声で説明される特徴点の予測に役立ちます。
→STEP4:詳細データの部分確認(5秒)
特徴的な数値や比率を部分的に確認します。全データを暗記する必要はなく、音声で言及されそうなポイントを重点的にチェックします。
音声とグラフの同期追跡技術
図表説明の音声は、通常「概況→詳細→例外→結論」の流れで進行します。この構造を意識して聞くことで、重要情報を見落とさずに処理できます。
◇概況段階:全体的な傾向や特徴を大まかに説明
- 「Overall, the sales have been increasing」
- 「The data shows significant variations across regions」
◇詳細段階:具体的な数値や比較を提示
- 「In 2023, the figure reached 45%, which is 10% higher than the previous year」
- 「Region A had 150 cases while Region B recorded only 89」
◇例外段階:一般的傾向から外れる特異点を指摘
- 「However, there was a notable exception in March」
- 「Despite the overall trend, Category C showed different behavior」
◇結論段階:全体の要約や今後の見通しを述べる
- 「This suggests a positive outlook for next year」
- 「These findings indicate the need for further investigation」
B問題:条件最適化問題の処理法
第4問Bは複数の選択肢から最適なものを選ぶ問題で、2025年度は4人の話者による情報提供がありました。各話者が異なる条件や制約を提示し、全ての条件を満たす最適解を選択する必要があります。
条件の優先順位設定
話者ごとに提示される条件に優先順位をつけ、違反が発生した選択肢を段階的に除外します。
- ➤必須条件(must, required, essential):これに違反する選択肢は即座に除外
- ➤重要条件(important, preferable, better):可能な限り満たすべき条件
- ➤希望条件(would like, hopefully, ideally):満たせれば理想的な条件
効率的な選択肢絞り込み法
4つの選択肢に対し、各条件を順次適用していきます。条件1で選択肢が2つに絞れれば、条件2以降の処理が格段に楽になります。全条件を全選択肢に適用するのではなく、段階的絞り込みによる効率化を図ります。
7. 第5問完全攻略法【講義とワークシート問題】
第5問は共通テストリスニングの最高難度問題で、7問16点の配点です。2025年度は「贈り物の再贈(Regifting)」をテーマとした講義が出題され、試作問題と同様の複合的な情報処理が求められました。
ワークシート事前分析の技術
音声開始前のワークシート分析が得点の土台となります。講義の構造と内容の予測に直結するため、系統的な分析が必要です。
☆構造の把握(10秒)
ワークシートの見出し、項目、空欄の配置から講義の構造を読み取ります。「Definition」「Benefits」「Challenges」「Examples」といった項目があれば、講義がこの順序で進行することが予想できます。
☆語彙の事前確認(10秒)
ワークシート中の専門用語や固有名詞を確認し、音声での発音を心の中で予習します。「environmental impact」「social acceptance」など、キーワードとなる語句の意味と発音を確認しておくことで、聞き取り精度が向上します。
☆選択肢の分類(10秒)
穴埋め問題の選択肢を品詞や意味で分類します。形容詞群(positive, negative, significant)、動詞群(increase, decrease, maintain)、名詞群(cost, benefit, impact)に分類することで、文脈に応じた選択が容易になります。
講義内容の構造化聞き取り法
学術的な講義は一定の論理構造を持っています。この構造を意識して聞くことで、重要な情報を組織的に処理できます。
◆導入部(Introduction)
テーマの提示と定義
問題意識の共有
講義の流れの予告
◆展開部(Development)
具体例の提示
データ・統計の説明
複数視点からの分析
◆統合部(Integration)
利点と問題点の整理
異なる立場の比較
総合的な評価
◆結論部(Conclusion)
主要な知見のまとめ
今後の課題や展望
聴講者への問いかけ
学生会話と講義内容の照合技術
講義後の学生の会話で、学生AとBの発言が講義内容と一致しているかを判断する問題では、講義で得た知識と学生の理解を正確に照合する必要があります。
▼照合ポイントの整理
- 事実関係の正確性:学生が述べた数値や事例が講義内容と一致しているか
- 因果関係の理解:学生が原因と結果の関係を正確に把握しているか
- 価値判断の妥当性:学生の評価や意見が講義の論調と整合しているか
言い換え表現の識別
学生は講義と異なる語彙で同じ内容を表現することがあります。「environmentally friendly」と「eco-conscious」、「cost-effective」と「economical」など、同義表現の識別力が正解の決め手となります。
グラフ連動ディスカッション問題
講義後にグラフを見ながらのディスカッションでは、講義で学んだ知識をデータ解釈に応用する能力が問われます。
データと理論の架橋
グラフのデータポイントを講義の理論や概念と結びつけて解釈します。例えば、年代別のregifting率のグラフがあれば、講義で説明された世代間の価値観の違いと関連付けて考察します。
統計的思考の応用
相関関係と因果関係の区別、サンプルサイズの影響、外的要因の考慮など、統計的思考を英語で表現する能力が求められます。講義で学んだ内容を踏まえた論理的な推論が得点につながります。
8. 第6問完全攻略法【多人数会話の立場整理】
第6問は長い対話・議論を聞いて内容を理解する問題で、4問14点の配点です。2025年度は話者数の変更があり、戦略的アプローチの見直しが必要です。
A問題:2人対話の深層理解
第6問Aは2人の会話を聞いて内容一致問題に答える形式です。日常的なテーマでありながら、話者の心理状態や意図の変化を正確に把握する必要があります。
会話の展開パターン分析
共通テストの2人対話には典型的な展開パターンがあります。
- →問題提起型:一方が問題を提起し、他方が解決策を提案
- →意見交換型:両者が異なる立場から意見を述べ合う
- →情報共有型:一方が情報を提供し、他方が質問や確認を行う
- →決定協議型:共通の目標に向けて方法や手段を協議
このパターンを開始30秒で識別し、重要情報の出現タイミングを予測します。
心理状態の変化追跡
話者の感情や態度の変化が内容理解の鍵となることが多く、以下の表現に注意を向けます。
- ♦感情表現:excited, worried, disappointed, relieved
- ♦態度変化:initially, but then, however, on second thought
- ♦確信度:definitely, probably, maybe, I'm not sure
- ♦評価語:excellent, good, okay, not bad, terrible
これらの表現が出現した前後で、話者の立場や意見がどのように変化したかを正確に追跡します。
B問題:3人会話の立場管理術
2025年度第6問Bでは話者が4人から3人に減少しました。これにより音声の追跡は容易になりましたが、各話者の立場と意見の変遷を正確に管理する能力は依然として必要です。
話者識別の効率化
3人の話者を確実に識別するため、声の特徴と発言パターンを開始1分で確定します。
- ■話者A:声の高低、発話速度、特徴的な語彙
- ■話者B:意見の傾向、論理の組み立て方
- ■話者C:他の話者への反応パターン、調整役か対立役か
立場管理マトリックス
3人の話者について、主要な論点ごとの立場を整理します。
論点:基本的態度
話者A:賛成 話者B:反対 話者C:中立
論点:具体案その1
話者A:支持 話者B:反対 話者C:条件付き支持
論点:具体案その2
話者A:反対 話者B:支持 話者C:反対
このような形で各論点における立場を明確に把握します。
意見変遷の追跡技術
会話中に話者の意見が変化することがあり、最終的な立場を正確に把握する必要があります。
変化のシグナル語句について説明します。
- ▲意見修正:Actually, I think..., On second thought..., Now that you mention it...
- ▲譲歩・妥協:Well, maybe you're right..., I suppose that could work..., That's a fair point...
- ▲立場強化:I'm even more convinced that..., This just proves my point..., Exactly, and furthermore...
初期発言だけで判断せず、会話全体を通じた最終的な立場を見極めることが重要です。
2025年度出題例:野生の鳥への給餌問題
実際の出題では「野生の鳥にえさを与えること」について3人の学生が議論しました。このような社会的課題をテーマとした会話では、以下の要素が重要な判断材料となります。
論点の階層化
- レベル1:基本的な是非(賛成・反対・中立)
- レベル2:条件や制限の設定(時期、場所、方法)
- レベル3:代替案の提示(他の支援方法、教育の必要性)
根拠の分類
- 科学的根拠:研究データ、専門家の意見
- 実践的根拠:実際の経験、観察結果
- 倫理的根拠:動物愛護、自然保護の観点
各話者がどの根拠に基づいて発言しているかを把握することで、議論の構造を深く理解できます。
9. 音声変化の完全マスター法
共通テストリスニングで高得点を狙うためには、英語の音声変化現象を完全に理解し、瞬時に識別できるレベルまで習得する必要があります。
連結(Linking)の征服
単語境界を越えて音がつながる現象で、最も頻出する音声変化です。
子音+母音の連結
- "turn on" → "tur-non"
- "pick up" → "pi-cup"
- "at all" → "a-tall"
語末子音の連結パターン
- /t/音:「get up」→「ge-tup」、「put on」→「pu-ton」
- /d/音:「good idea」→「goo-didea」、「and I」→「an-dI」
- /n/音:「in order」→「i-norder」、「ten o'clock」→「te-no'clock」
母音+母音の連結(グライド音挿入)
- "go away" → "go(w)away"
- "see it" → "see(y)it"
- "do it" → "do(w)it"
脱落(Elision)の識別技術
音素が消失する現象で、聞き取りの最大の障壁となります。
語末/t/音の脱落
- "first class" → "firs class"
- "last night" → "las night"
- "next week" → "nex week"
語末/d/音の脱落
- "old man" → "ol man"
- "kind of" → "kin of"
- "around here" → "aroun here"
機能語の脱落
- "going to" → "gonna"(/t/音完全脱落)
- "want to" → "wanna"(/t/音脱落)
- "a lot of" → "a lotta"(/t/音脱落)
弱化(Reduction)の完全対応
機能語が弱い形で発音される現象で、内容語との聞き分けが困難になります。
冠詞・前置詞の弱化
- "the" → /ðə/(シュワ音化)
- "to" → /tə/(シュワ音化)
- "for" → /fər/(シュワ音化)
- "of" → /əv/(母音弱化)
助動詞・代名詞の弱化
- "can" → /kən/(助動詞として使用時)
- "was" → /wəz/(非強勢位置)
- "them" → /əm/(目的語位置)
- "her" → /ər/(所有格使用時)
同化(Assimilation)の習得
隣接する音が影響し合い、音質が変化する現象です。
調音点同化
- "in particular" → "im particular"(/n/→/m/)
- "ten people" → "tem people"(/n/→/m/)
- "green bag" → "greeb bag"(/n/→/b/の前で/m/化)
調音方法同化
- "this year" → "thish year"(/s/→/ʃ/)
- "miss you" → "mishyou"(/s/→/ʃ/)
- "does she" → "doesh she"(/s/→/ʃ/)
10. 先読み技術と情報処理の高速化
共通テストリスニングの1回読み区間(第3問~第6問)では、音声開始前の先読み時間をいかに有効活用するかが得点を左右します。
設問文高速分析法
日本語の設問文から最大限の情報を抽出し、聞くべきポイントを明確化します。
- 5W1Hの瞬時抽出
- Who:登場人物の特定(学生、店員、友人、家族)
- What:行為・対象の確認(買い物、予約、相談、依頼)
- When:時間軸の設定(現在、過去、未来、期限)
- Where:場所・場面の想定(学校、店舗、家庭、公共施設)
- Why:目的・理由の推測(問題解決、情報収集、決定)
- How:方法・手段の予測(電話、対面、メール、アプリ)
キーワードの事前マーキング
設問文中の重要語句に意識的にマークを付け、音声中での出現に備えます。固有名詞、数値、時間表現、感情語、評価語は特に重要です。
選択肢事前分析システム
選択肢の分類整理
4つの選択肢を内容で分類し、聞き取るべき情報の方向性を定めます。
- 肯定型と否定型の区別
- 過去型と現在型と未来型の区別
- 主体Aと主体Bの区別
- 方法Aと方法Bと方法Cの区別
このような分類により、効率的な聞き取りが可能になります。
相違点の洗い出し
選択肢間の微細な違いを事前に把握し、音声での識別ポイントを明確化します。「tomorrow morning」と「tomorrow afternoon」、「$15」と「$50」、「library」と「laboratory」など、聞き間違えやすい部分を重点チェックします。
予測的聞き取り戦略
場面予測による語彙準備
設問の場面設定から頻出語彙を予測し、心理的に準備します。
- 病院場面:appointment, prescription, symptoms, treatment, insurance
- レストラン場面:reservation, menu, order, allergic, bill, tip
- 交通場面:schedule, platform, delay, connection, ticket, route
各場面での語彙準備により、聞き取り精度が向上します。
会話展開の予測
典型的な会話パターンを予測し、重要情報の出現タイミングに備えます。
- 第一段階:問題提起(0-30秒)現状や困りごとの説明
- 第二段階:情報収集(30-60秒)詳細確認や選択肢の検討
- 第三段階:意思決定(60-90秒)最終的な判断や結論
- 第四段階:確認・調整(90-120秒)詳細の詰めや次の約束
注意資源配分の最適化
人間の注意力には限界があるため、重要度に応じた資源配分が必要です。
80-20ルール
注意力の80%を核心的な情報(数値、固有名、決定事項)に、20%を背景情報(雰囲気、関係性、詳細事情)に配分します。
フォーカスシフト戦略
音声の進行に合わせて注意の焦点を移動させます。導入部では大まかな状況把握、中間部では具体的情報の収集、終盤では結論や決定に集中します。
聞き逃し時の切り替え技術
重要な情報を聞き逃した際、そこに固執せず次の情報トリガーに意識を向ける柔軟性が必要です。「完璧主義」は共通テストリスニングの最大の敵です。
11. よくある失点パターンの回避策
長年の指導経験から、受験生が陥りやすい失点パターンには明確な傾向があります。これらを事前に把握し、対策を講じることで得点の安定化が図れます。
2回読み区間での判断ミス
失点パターンその1:1回目での判断保留
多くの受験生が「1回目は全体を聞いて、2回目で答えを決める」という戦略を取りますが、これは正解率を下げる原因となります。1回目で仮の判断をしないと、2回目での判断基準が定まらず、選択肢間で迷いが生じます。
対策として、必ず1回目で仮マークを行います。1回目の音声終了時点で、確信度に関係なく仮の答えをマークします。2回目では、その仮マークが正しいかどうかの検証に専念し、明確な根拠がない限り変更しません。
失点パターンその2:2回目での混乱
1回目と2回目で異なる部分に注意を向けてしまい、情報が混在して判断が困難になるパターンです。
対策として、2回目の聞き方を固定化します。2回目では仮マークした選択肢の根拠となる語句のみに集中し、それが音声中で確認できれば確定、できなければ他の選択肢を検討します。全体を再び聞くのではなく、検証ポイントを絞った聞き方が重要です。### 図表問題での情報処理エラー
失点パターンその3:単位の見落とし
グラフや表の数値を読み取る際、単位(%、人、円、kg)を見落とし、桁数を間違える失点が頻発します。「30%」を「30人」と誤認識するケースが典型例です。
対策として、単位の3回確認を実施します。図表を見る際、数値の単位を3回確認します。初見時、音声開始前、数値確認時の各段階で単位を意識的にチェックし、音声中の数値と照合する際も単位を含めて確認します。
失点パターンその4:トレンド読み取りの表面的理解
グラフの表面的な上昇・下降のみを見て、例外的な変動や局所的な特徴を見落とすパターンです。
対策として、例外点への注目を強化します。全体的なトレンドを把握した後、そのトレンドから外れる点や急激な変化点を特に注意深く観察します。音声では「However」「But」「Except for」などの語句でこれらの例外が説明されることが多く、設問の答えになる可能性が高いです。
多人数会話での話者混同
失点パターンその5:話者の識別不能
3-4人の話者が登場する問題で、声の特徴や発言パターンを把握できず、誰がどの意見を述べているかが分からなくなるパターンです。
対策として、話者プロファイルの早期確定を行います。会話開始から1分以内に、各話者の基本的な特徴(声の高低、発話速度、口癖、意見の傾向)を把握し、メモに記録します。その後は一貫してそのプロファイルに基づいて話者を識別します。
失点パターンその6:意見変化の見落とし
会話の途中で話者の意見や立場が変化した際、初期の発言のみを基に判断してしまうパターンです。
対策として、変化シグナル語句への敏感性を高めます。「Actually」「On second thought」「You know what」「I changed my mind」などの意見変化を示す語句が出現した際、該当話者の立場が変わる可能性があることを意識します。最終的な立場確認を怠らないことが重要です。
音声変化による聞き取りエラー
失点パターンその7:機能語の脱落による誤解
「going to」が「gonna」、「want to」が「wanna」のように縮約された際、元の意味を正確に把握できずに誤答するパターンです。
対策として、縮約形の徹底習得を図ります。日常的に使用される縮約形と音声変化パターンを体系的に学習し、瞬時に元の形に復元できるレベルまで習得します。特に、助動詞と不定詞の組み合わせ(will→'ll、would→'d、should→'d)の識別力向上が重要です。
失点パターンその8:連結音の誤認識
単語境界の連結により、異なる単語として聞こえてしまい、文脈理解を誤るパターンです。「turn on」が「tur non」と聞こえ、意味が把握できなくなります。
対策として、文脈優先の理解戦略を採用します。個々の音素にこだわらず、文脈から意味を推測する習慣を身につけます。完全に聞き取れなくても、前後の情報から論理的に推論し、全体的な理解を優先させます。
12. まとめ:確実に7割8割を取る実践戦略
得点目標別戦略マップ
7割目標(70点)の戦略構成
- 第1問・第2問:満点必達(40点)
- 第3問:6問中4問正解(12点)
- 第4問:9問中6問正解(8点)
- 第5問:7問中3問正解(6点)
- 第6問:4問中2問正解(4点)
この配分では、基礎問題での確実な得点と、応用問題での部分点獲得が鍵となります。完璧を目指さず、「取れる問題を確実に取る」戦略が重要です。
8割目標(80点)の戦略構成
- 第1問・第2問:満点必達(40点)
- 第3問:6問中5問正解(15点)
- 第4問:9問中7問正解(10点)
- 第5問:7問中4問正解(9点)
- 第6問:4問中3問正解(6点)
8割達成には、第5問・第6問での戦略的得点が不可欠です。完全理解は困難でも、部分的な理解から正解を導く技術が求められます。
各大問別最終チェックポイント
第1問攻略の要点
- A問題:発話の核となる動詞と目的語の正確な把握
- B問題:動作→物品→場所→属性の順序での視覚情報確認
- 共通事項:2回読みの効果的活用(1回目仮判断→2回目検証)
第2問攻略の要点
- 対話の意思決定過程の追跡(提案→検討→決定の流れ)
- 地図・図表情報の事前整理(15秒以内での全体把握)
- 最終決定の明確な識別(後半部での決定語に集中)
第3問攻略の要点
- 場面設定からの語彙・展開予測
- 数値・時間・否定表現の精密な聞き取り
- 情報の層別整理(必須→関連→付随の優先順位)
第4問攻略の要点
- A問題:図表の事前スキャン(軸→単位→トレンド→詳細の順序)
- B問題:複数条件の優先順位設定と段階的絞り込み
- 音声と視覚情報の同期追跡技術
第5問攻略の要点
- ワークシートの構造分析(30秒以内での全体把握)
- 講義の論理構造理解(導入→展開→統合→結論)
- 複合情報処理(音声+文書+図表の三層統合)
第6問攻略の要点
- A問題:話者の心理・態度変化の追跡
- B問題:3人の立場管理と意見変遷の把握
- 論点の階層的整理と最終確認
音声変化対応の実戦テクニック
優先習得すべき音声変化
- 第一優先:連結(子音+母音の境界消失)最頻出、得点への直接影響大
- 第二優先:弱化(機能語のシュワ音化)日常会話での必須スキル
- 第三優先:脱落(語末子音の消失)聞き取り困難の主要因
- 第四優先:同化(隣接音の相互影響)上級レベルでの識別項目
実戦での対処優先順位
完全に聞き取れなくても文脈から推測することを最優先とします。音素レベルでの完璧性より、意味理解を優先させます。聞き逃した部分への固執を避け、次の情報トリガーに集中転換することが重要です。
学習継続のモチベーション管理
成長の実感
共通テストリスニングは短期間での劇的向上が困難な分野ですが、以下の指標で着実な成長を実感できます。
- 音声変化への適応度(1ヶ月目:50%→3ヶ月目:80%)
- 2回読み区間の安定度(正答率85%→95%→98%)
- 先読み時間の効率化(45秒→30秒→20秒)
- 集中力持続時間(30分→45分→60分)
このような具体的な成長指標で進歩を確認できます。
学習の質的変化の認識
- 初期段階:断片的な語句の聞き取り
- 中期段階:文レベルでの意味理解
- 後期段階:文脈を踏まえた論理的推論
- 完成段階:話者の意図や感情の深層理解
このような質的な変化を意識することで、学習への動機を維持できます。
2025年度入試を踏まえた今後の対策
2025年度の平均点は61.31点(前年67.24点から-5.93点の下降)という結果が示すように、共通テストリスニングの難化傾向は継続しています。特に第6問Bの話者数が4人から3人に減少したものの、第5問では試作問題同様の講義後ディスカッション形式が継続され、より情報を統合的に処理する力が求められました。
2026年度以降の予想傾向
第5問の複合情報処理パターンの定着が予想されます。非ネイティブスピーカーの音声比率増加も考えられます。実社会での英語使用場面の多様化が進み、批判的思考力を問う設問の増加も予測されます。
対応すべき学習方針
アカデミックリスニング能力の強化が必要です。多様なアクセント・話速への適応力向上も重要です。論理的思考と英語理解の統合を図り、実用的コミュニケーション場面での応用力向上を目指します。
最終的な成功の鍵
共通テストリスニングで安定した高得点を取るための最も重要な要素は、戦略的な学習継続と本番での冷静な判断力です。
戦略的学習継続の3原則
- 第一原則:段階的レベルアップ(基礎固め→応用力養成→実戦力強化→直前仕上げの計画的進行)
- 第二原則:弱点克服の優先(全分野の均等強化より、個別弱点の集中改善)
- 第三原則:実戦形式への適応(60分間の集中力維持と時間配分の最適化)
本番での冷静判断の4要素
- 第一要素:完璧主義の排除(全問正解より、取れる問題の確実な得点)
- 第二要素:柔軟な戦略変更(予想外の展開への適応とリスク管理)
- 第三要素:集中力の効果的配分(重要問題への注意集中と省エネ箇所の識別)
- 第四要素:最後まで諦めない姿勢(部分点の積み重ねによる得点最大化)
実践から始める第一歩
この記事で紹介した戦略や技術は、読むだけでは身につきません。今日から実践できる具体的なアクションプランを提示します。
今日から始められること
過去問第1問・第2問を1セット解き、2回読みでの仮判断→検証のサイクルを体験してください。英語ニュース5分間を聞き、音声変化(連結・脱落)を意識的に確認してください。第4問の図表を15秒で分析する練習(軸→単位→トレンド→詳細の順序)を実施してください。
1週間で習慣化すること
毎朝15分間の英語音声接触(通学時間等を活用)を実施してください。週末1時間の通し演習(60分間の集中力持続練習)を行ってください。間違えた問題の音声スクリプト確認と弱点リスト作成を習慣化してください。
1ヶ月で定着させること
第1問・第2問での正答率95%以上の安定化を目指してください。基本的な音声変化パターン50個の瞬時識別を習得してください。第3問での場面予測と先読み技術の自動化を図ってください。
共通テストリスニングは、適切な戦略と継続的な練習によって確実に向上する分野です。平均点61.31点という全国平均を大きく上回る7割、8割の得点は、決して不可能な目標ではありません。
この記事で紹介した戦略を段階的に実践し、自分の弱点を克服しながら着実にレベルアップを図っていけば、必ず結果につながります。共通テストリスニングを得点源に変え、志望校合格への大きな武器としてください。
最後に受験生へのメッセージ
共通テストリスニングは「才能」ではなく「技術」です。正しい方法で継続的に練習を積めば、誰でも確実に向上します。一日一日の小さな積み重ねが、本番での大きな得点差を生みます。
この記事があなたの共通テストリスニング対策の羅針盤となり、志望校合格への確かな道筋を示すことを心から願っています。最後まで諦めず、戦略的に、そして着実に歩を進めてください。
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参考文献・データソース
河合塾 2025年度共通テスト平均点(最終発表)
東進 2025年度共通テスト英語リスニング全体概観
駿台・ベネッセ データネット2025 問題講評
2025年共通テスト英語リスニング第5問分析(安河内哲也)
Z会 2025年度共通テスト英語リスニング分析
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