「いい先生」があなたの子には最悪かもしれない|塾・予備校を変えるべきサインと時期【大学受験】
【大学受験】塾・予備校・先生が「合わない」と感じたら?成績が伸びないときに変えるべき理由とタイミングを、指導歴20年の英語講師が本音で解説

■ 「健康にいい食べ物を、毎日同じように食べるな」
ある賢い医師が、こんなことを言っていました。
「どれほど体にいいと言われている食べ物でも、毎日同じものばかり食べるな」
一見すると不思議な言葉です。体にいいなら、毎日食べたほうがいいはずではないか。そう思う方も多いでしょう。
しかし、この言葉の本当の意味はこうです。
「その"いいとされている食事"の中に、健康や長生きにとって悪いものが含まれていないかどうか、今の科学ではまだ誰にもわからない」
これは決して大げさな話ではありません。医学や栄養学の歴史をたどると、「体にいい」「安全だ」と信じられていたものが、のちに「実は害があった」と判明した例が、驚くほどたくさんあるのです。
■ かつての「常識」は、こうしてひっくり返ってきた

◆ 「バターより健康的」だったはずのマーガリン
動物性脂肪を避けるため、かつては「マーガリンのほうが体にいい」と勧められていました。ところが、製造過程で生じるトランス脂肪酸が心臓病のリスクを高めることがわかり、アメリカでは2018年以降、その主な原因となる部分水素添加油脂の食品への使用が原則として認められなくなりました。善玉だと思われていたものが、一転して規制の対象になったのです。
◆ ミネラルたっぷりの健康食「ひじき」
日本では「体にいい」の代名詞のようなひじき。しかし無機ヒ素が比較的多く含まれていることがわかり、イギリスの食品基準庁は2004年に、国民に対して食べるのを控えるよう勧告しました。日本の農林水産省は「通常の食べ方なら問題ない」としています。ここにこそ大切な教訓があります。「たまに食べる」なら問題なくても、「体にいいから毎日たくさん」が危ういのです。
◆ がんを防ぐはずが、逆に増やしたサプリメント
抗酸化作用で注目されたβカロテン。「がん予防になるはずだ」と期待され、大規模な臨床試験が行われました。ところが、喫煙者がβカロテンのサプリメントを飲み続けたグループでは、肺がんがむしろ増えてしまったのです。良かれと思って毎日とり続けたものが、逆効果だったわけです。
◆ 「赤ワインは体にいい」は過去の話
「少量のお酒、特に赤ワインは心臓にいい」。一時はこれが常識のように語られていました。しかし近年の研究を受け、世界保健機関(WHO)の欧州地域事務局は2023年に、**「健康にとって安全な飲酒量というものは存在しない」**という見解を示しています。
◆ 「練習中は水を飲むな」「うさぎ跳びで足腰を鍛えろ」
保護者の世代なら、部活動で一度は言われたのではないでしょうか。当時はそれが「正しい鍛え方」でした。しかし今では、水を飲ませないことは熱中症の危険を高め、うさぎ跳びは膝を傷める恐れがあるとして、指導の現場から姿を消しています。大人が自信を持って教えていたことが、実は子どもの体を傷つけていたのです。
◆ ノーベル賞を受けた治療法さえ、のちに否定された
1949年、脳の一部を切断して精神症状を抑える外科手術が、ノーベル生理学・医学賞の対象となりました。当時は画期的な医療として世界中で行われましたが、のちに深刻な後遺症が明らかになり、今ではほとんど行われていません。世界最高の権威に認められた「正解」でさえ、覆ることがあるのです。
どの例も、当時の専門家が**「良かれ」と思って勧めていたもの**です。誰も悪意を持っていたわけではありません。その時点では、それが最善だと信じられていた。ただ、それだけのことです。
科学は日進月歩です。昨日の「正解」が、明日には「間違い」になる。
だからこそ、どれほど評判がよくても、ひとつのものに全面的に頼り切らないこと。結果を見ながら、合わなければ冷静に見直すこと。これが、賢い医師の言葉に込められた本当の知恵なのです。

■ これは「塾・予備校・先生選び」にもそのまま当てはまる
なぜ受験のブログで、食事や医療の話をしたのか。
それは、塾や予備校、先生選びにもまったく同じことが言えるからです。
「あの先生はいい先生だ」
「あの予備校は合格実績がすごい」
「あの塾は評判がいい」
こうした評判は、確かにひとつの目安にはなります。しかし、はっきり申し上げます。
世間で「いい」と言われている先生や塾・予備校が、あなたのお子さんにとって「最悪」である可能性は、十分にあります。
健康にいいとされるひじきも、毎日大量に食べれば害になりうる。βカロテンも、ある条件の人にはかえって逆効果だった。「いいもの」かどうかは、誰に、どう使うかで決まるのです。
評判とは「平均値」にすぎません。あなたのお子さんは「平均」ではありません。
■ 「いい先生」が「その子にとって最悪」になる3つのパターン
私はこれまで約20年にわたり、大手予備校、医学部専門予備校、大学、企業研修、そしてオンライン指導で英語を教えてきました。その中で、**「評判のいい場所で、むしろ成績を落としていく生徒」**を何人も見てきました。典型的なパターンを3つご紹介します。
▼ パターン1:説明が「うますぎる」先生
授業が面白く、わかりやすい。生徒は「わかった気」になって満足します。ところが、「わかる」と「解ける」はまったく別物です。自分の頭で考える時間がないまま授業が終わり、模試になると手が止まる。
ある生徒は、人気講師の授業を1年間受け続け、ノートは完璧なのに、英語の偏差値は入塾時からほとんど変わっていませんでした。飲み心地のいいサプリを毎日飲んで、安心だけを手に入れていた状態です。
▼ パターン2:レベルが合っていない
難関大の合格実績を誇る予備校のハイレベル講座。プライドもあって上のクラスに入ったものの、基礎の文法や構文が固まっていないまま、難しい長文を「眺める」だけの1年になってしまうケースです。
逆に、すでに力のある生徒が基礎中心の授業に居続け、伸びるべき時期を逃すこともあります。どちらも、体に合わない量と中身の食事を続けているのと同じです。
▼ パターン3:相性・ペースが合わない
厳しく管理されると伸びる子もいれば、萎縮して質問ひとつできなくなる子もいます。大人数の講義で燃える子もいれば、1対1でなければ集中できない子もいます。
どちらが良い悪いではありません。「合う・合わない」があるだけです。「水を飲むな」が根性論として通用していた時代のように、合わないやり方を「我慢すれば伸びる」と信じ込むのが、一番危ないのです。
■ 「もう少し様子を見よう」が一番危ない
多くの保護者の方、そして受験生本人がこう考えます。
「せっかく入ったんだから、もう少し続けてみよう」
「今やめたら、払ったお金がもったいない」
「先生に悪い気がする」
お気持ちはよくわかります。しかし、ここが受験の最も残酷なところです。

受験には「締め切り」があります。
食事であれば、合わないと気づいたときに変えれば、体はまた回復していきます。けれども受験は、入試当日という絶対に動かない期限に向かって進んでいます。合わない場所で過ごした3か月、半年は、もう二度と戻ってきません。
だからこそ、私はこうお伝えしています。
浪人を覚悟しているなら話は別です。しかし、現役合格を本気で目指すなら、「成績が思うように伸びてこない」と感じた時点で、ためらわずに他の先生、他の塾・予備校に変えるべきです。
■ 「変えるべきサイン」チェックポイント
次のうち、ひとつでも当てはまるなら、真剣に見直す時期です。
◆ 1年以上通っているのに、模試の成績が横ばい、または下がっている
◆ 授業は「わかる」のに、問題を解くと手が止まる
◆ 質問しづらい、または質問しても納得できる答えが返ってこない
◆ 自分の弱点を、先生が具体的に把握していない
◆ 「何のためにこの課題をやっているのか」を本人が説明できない
◆ 授業の日が近づくと、気が重くなる
特に最初の項目は重要です。数字は嘘をつきません。 1年というのは、正しい指導であれば、模試の数字にはっきりとした変化が表れていてもおかしくない期間です。それだけの時間をかけても何も動いていないなら、それは努力不足ではなく「合っていない」という明確なサインです。
ただし、本来なら1年も待つべきではありません。 半年たっても手応えがない、ほかの項目にいくつも当てはまる、と感じた時点で、もっと早く見直すべきです。受験までの時間は、1年たてば確実に1年減っているのですから。
■ 変えることは「逃げ」ではなく「戦略」
「塾を変える」「先生を変える」と聞くと、根気がない、逃げている、と感じる方もいるかもしれません。
しかし考えてみてください。体に合わない薬を飲み続けて、症状が悪化しているのに「せっかく処方されたから」と飲み続ける人はいません。医師に相談し、薬を変えるはずです。ノーベル賞を受けた治療法でさえ、結果が悪ければ見直されてきたのです。
受験も同じです。合わない指導を続けることは、根性ではなく、時間の浪費です。
賢い受験生、賢い保護者ほど、冷静に結果を見て、素早く判断します。 私がこれまで指導してきた中で、早稲田・慶應や私立医学部に合格していった生徒の多くは、実は「途中で指導者を変えた」経験を持つ生徒でした。前の環境が悪かったわけではありません。**ただ、その子に合っていなかった。それに気づいて動いた。**それだけのことです。
■ 正直に申し上げます。私自身も、例外ではありません
ここまで、「いいと言われているものが、その子には悪いかもしれない」というお話をしてきました。

それは、私自身にもそのまま当てはまります。
私は約20年、英語を教えてきました。自分なりに研究を重ね、「これが一番いい」と信じる教え方や勉強法、教材を使って指導しています。生徒にも自信を持って勧めています。
しかし、マーガリンやβカロテンの例を思い出してください。当時の専門家も、心から「これがいい」と信じて勧めていたのです。
私が今「最善だ」と思っている方法も、10年後、20年後には「あれは遠回りだった」と言われているかもしれません。そして何より、どれほど多くの生徒を合格に導いてきた指導であっても、目の前のお子さんに合うとは限りません。
ですから、私はこう考えています。
私の授業を受けて、もし成績が動かない、合わないと感じたら、遠慮なく言ってください。そして、必要なら迷わず他の先生を選んでください。
それを「失礼だ」とも「裏切りだ」とも思いません。むしろ、それこそがこのブログでお伝えしたいことそのものだからです。
講師にとって大切なのは、自分の教え方を守ることではなく、生徒が志望校に合格することです。自分が絶対に正しいと言い切る先生より、「自分も間違っているかもしれない」と考え、生徒の結果を見ながら指導を変え続けられる先生のほうが、ずっと信頼できる。私はそう思っています。
■ 新しい先生・塾を選ぶときの3つの基準
最後に、変えると決めたときに失敗しないための基準をお伝えします。
【基準1】最初に「あなたの弱点」を具体的に言い当ててくれるか
体験授業や面談で、「どこでつまずいているのか」を明確に指摘できる先生は信頼できます。名医が問診で原因を絞り込むように、診断のない指導は、当てずっぽうの処方と同じです。
【基準2】「わかる」で終わらせず、「解ける」まで付き合ってくれるか
説明の上手さより、生徒に考えさせ、書かせ、間違えさせ、それを直してくれるかどうか。ここに本物の指導力が出ます。
【基準3】志望校の入試を、具体的に分析しているか
早稲田と慶應では求められる英語力の質がまったく違います。医学部も大学ごとに出題傾向が大きく異なります。「難関大対策」と一括りにする先生より、志望校ごとの戦略を語れる先生を選んでください。
■ まとめ:評判ではなく、「わが子にとっての結果」で選ぶ
どんなに体にいいとされる食事も、毎日同じものだけを食べ続けるのは危うい。
どんなに評判のいい先生や塾・予備校も、その子に合っていなければ最悪の選択になりうる。
そして、それは私自身の指導についても同じです。
マーガリンも、ひじきも、βカロテンも、うさぎ跳びも、当時は誰もが「いいもの」だと信じていました。 大切なのは、世間の評判ではなく、目の前のお子さんの成績が、実際に動いているかどうかです。
もし今、「頑張っているのに英語の成績が思うように伸びない」「今の環境が本当に合っているのか不安だ」と感じているなら、それは立ち止まって考えるべき大切なサインです。
■ 英語の指導についてのご相談はこちらから
私は、英国航空での17年間のビジネス経験と、大手予備校・医学部専門予備校・大学での約20年の指導経験をもとに、早稲田・慶應・私立医学部・英検準1級を目指す受験生のオンライン英語指導を行っています。
「今の勉強法で合っているのか知りたい」
「志望校まで何が足りないのか、はっきりさせたい」
そんな方は、このマナリンクの講座ページから、お気軽にお問い合わせください。 お子さんの現状を伺ったうえで、何が合っていて何が合っていないのか、率直にお伝えします。
そして、もし私の指導がお子さんに合わないと判断したときも、正直にそうお伝えします。 大切なのは私の授業を続けていただくことではなく、お子さんが最も伸びる環境にいることだからです。
受験に残された時間は、待ってくれません。
迷っている今こそ、動くときです。
この先生のおすすめコース
- 高1・高2のうちに、英語だけは本物の実力をつけておき、圧倒的な実力で入試を有利にしたい
- 英語の偏差値は55前後あるが、早慶合格ラインの65以上に届かずに伸び悩んでいる
- 英検2級程度以上の実力のある生徒
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大学受験におすすめの指導コース
- 旧帝大(北大・東北大・東大・名大・京大・阪大・九大)の理系学部を受験する方
- 数学Ⅲを学習し終えた中高一貫・高校生の方
- 数学を得意科目にしたい方
- 大学入試での加点を目的としている。
- 先取り学習。
- 数検準1級、つまりGMARCH理系レベルに達しているか実力を試したい。
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