歴史勉強方法 徹底検討(第9回) 「復習しても忘れる」を止める —— 記憶の残し方を整理します
「昨日やったのに、もう忘れている…」
「復習しているのに、テストになると出てこない…」
これは努力不足ではありません。
多くの場合、“覚え方の設計”がズレているだけです。
今回は、
「復習しても忘れる」状態を抜け出すために、
記憶を“残す”方法を整理します。
① なぜ復習しても忘れるのか?
原因は主に3つです。
① 読み直しだけで終わっている
教科書やノートを見返すだけ。
これは「理解の確認」にはなりますが、
思い出す練習(想起)になっていません。
記憶は「読む回数」ではなく、
思い出した回数で強くなります。
② まとめノート作りで満足している
きれいに整理することと、
思い出せることは別です。
まとめは悪くありません。
ただし、それを閉じた状態で説明できるか?
ここまでやって初めて意味があります。
③ 1回で定着させようとしている
記憶は1回では固定されません。
時間が経つと忘れるのが自然です。
問題は「忘れること」ではなく、
忘れたあとにどう戻すかです。
② 記憶を残す3つの原則
原則①:閉じて思い出す
ノートを閉じて、
・出来事を3つ言えるか
・原因と結果を説明できるか
・流れを口で言えるか
これをやるだけで、
復習は一気に“本物”になります。
原則②:時間差を作る
その日のうちに復習
→ 3日後
→ 1週間後
この「ズラし」が重要です。
忘れかけたタイミングで思い出すと、
記憶は強くなります。
原則③:つなげて覚える
歴史は単語の暗記ではありません。
流れの理解です。
たとえば、
なぜこの戦争が起きたのか?
なぜこの政策が失敗したのか?
前の出来事とどう関係しているのか?
こうやって「因果」でつなぐと、
記憶は線になります。
③ 歴史が教えてくれる“油断”の怖さ
たとえば、
太平洋戦争。
当時の日本は、短期決戦で勝てるという見通しを持っていました。
しかし実際は、物量・資源・補給力の差が大きく、
長期戦で苦しくなっていきます。
多くの敗北は「戦力不足」だけでなく、
“大丈夫だろう”という見通しの甘さから始まります。
勉強も同じです。
「復習したから大丈夫」
これが一番危険です。
本当に大丈夫かどうかは、
白紙で説明できるかどうかで決まります。
④ 実践:今日からできる復習法
① 10分アウトプット法
ノートを閉じる
→ 今日やった内容を紙に書く
→ 足りない部分を確認する
これだけで質が変わります。
② 1問1説明
問題を解いたら、
「なぜこれが答えになるのか」を口で言う。
正解したかどうかより、
説明できたかどうかを重視します。
③ 1週間後テスト
自分で小テストを作る。
または同じ範囲をもう一度解く。
ここで思い出せた知識は、
かなり定着しています。
⑤ 「忘れる」は敵ではない
忘れること自体は普通です。
むしろ、
忘れる
→ 思い出す
→ 強くなる
このサイクルが、
本当の記憶を作ります。
大切なのは、
「覚えたつもり」で終わらせないこと。
理解で止まらず、
説明できる状態まで持っていく。
それが、歴史を得点源に変える方法です。
次回は、
「問題演習で伸びる人と止まる人の違い」を扱います。
歴史はセンスではありません。
仕組みで伸ばせます。
一歩ずつ積み重ねていきましょう。