学力向上のポイント「見える学力見えない学力」【ギフテッド児①】
【単に学力向上では無く、基礎・基本から学ぶ】
児童・生徒の皆さんと接する中で、色々と気づいたことを書いていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
<ブログの題名について>
「見える学力見えない学力」とは、ずいぶん前にベストセラーとなった教育書の題名です。点数に表れるだけではない学力。それは何か?子どもに真に学力を身につけるには、どうすればいいのか?
当時、話題になったものです。
「勉強しても点数が上がらない」「どういう勉強をしたらいいのか分からない」「苦手意識を克服したい」そういう悩みを持っていませんか?
また、親御さんにとって、子どもが一生涯身につける学力を願うのは、親として当然の思いです。
その観点で、少し役立つ情報を発信していきたいと思います。
(プライバシーに配慮するため、複数の児童・生徒のお話を混ぜながらお伝えしています。特定の児童・生徒のお話では無く、正確には事実と異なる部分がある、架空のエピソードとなりますが、どうぞご了承ください。)
【今日の話題】(ギフテッド児①)
前回までにご紹介したT君と同じように字が乱れていたF君のエピソードです。
F君の時は、私はT君と同じような指導はしませんでした。
それは、F君の字の乱れが、F君の生まれながらに持っている「特性」に起因していると感じたからです。
端的に申しますと、凹凸の特性が大きいお子さんには、凹を指導・支援していくより凸を伸ばしていくことに重点を置いた方が、効果的と思います。
今回からは、F君を指導したエピソードを紹介します。
F君は、いわゆる「ギフテッド」と呼ばれる長所を持ちながら、その中でも「2E」と思われました。
2Eとは(トワイス・エクセプショナル)日本語に直したら、「二つの特質をあわせ持つ」とでも、言ったらいいのでしょうか。
その2つとは、一つは「発達障害」です。一口には説明しづらいのですが、度を超したこだわりや様々なものに対する過敏、対人関係のスキルが身につきづらく、距離感や場の空気をつかみづらいことで、生きづらさを感じている人が多いようです(人は誰でも、多少なりとも持ち合わせています。かく言う私も、それを自覚しています)
もう一つが、いわゆる「ギフテッド」。簡単に言うと、天から授かった(ギフト=贈られた)人もうらやむような特異な突出した才能です。それは、知能の場合もあるし、芸術的な才能の場合もあります。
ここまで読んだ皆さんは薄々感じておられると思います。
そう、今の日本の教育の仕組みでは、このようなお子さんは、その才能を認めてもらうことが出来ずに、困難な状況に陥ることがあるのです。
次回からは、そのへんのお話と指導・支援について語っていきたいと思います。
(つづく)