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理科・社会の“ちりつも”学習法

2025/12/26

― 直前暗記より効く、日々の小ワザ&家庭でできる10分間習慣 ―

こんにちは。家庭教師の内海です。

受験が目前に迫るこの時期、
多くのご家庭でこんな悩みを耳にします。

  • 「算数に時間をかけたいけど、理科・社会も放っておけない」

  • 「理社は結局、直前にまとめて暗記するしかないのでは?」

  • 「うちの子は暗記が苦手で、やっても覚えられなくて…」

焦りが出るのは当然です。
限られた時間の中で、どこにどれだけ時間を割くのか。
これは多くの受験生・保護者の方が直面する現実的な問題です。

ですが、これまで500名以上の生徒を指導してきた中で、はっきり言えることがあります。

理科・社会は、直前の詰め込みよりも
「毎日の小さな積み重ね(ちりつも)」で一番伸びる科目です。

◆ 理科・社会が伸びない本当の理由

理科・社会が苦手な子の多くは、
「勉強時間が足りない」のではありません。

実際には、

  • まとめてやろうとして結局できない

  • 30分以上やらないと意味がないと思っている

  • 暗記が苦手で自信をなくしている

こうした理由で“やらない日”が続いてしまうことが一番の原因です。

逆に言えば、
1日10分でも、毎日触れている子は確実に点数が伸びます。

◆ 暗記が苦手な子は「才能がない」のではない

保護者の方からよく、こんな言葉を聞きます。

「うちの子、暗記が本当に苦手で…」

ですが、私は必ずこうお伝えしています。

暗記が苦手なのは、能力の問題ではありません。
“やり方”が合っていないだけです。

暗記が苦手だと感じている子には、共通点があります。

  • 一度で覚えようとする

  • 見るだけ・読むだけの勉強になっている

  • 忘れることを「失敗」だと思っている

でも実は、
忘れる → 思い出そうとする → また忘れる
この繰り返しこそが、記憶を定着させる正しいプロセスです。

◆ 私が実践している「理社ちりつも」3原則

受験直前期の理科・社会指導で、私が必ず意識していることがあります。

① 1日10分でOK。長くやらせない

「今日は理科5分、社会5分」
これくらいで十分です。

② ノートまとめはしない

暗記が苦手な子ほど、
きれいなノート作りに時間を使ってしまいます。
覚える時期は、

  • 一問一答

  • 赤シート

  • 用語チェック
    など、すぐ答える教材を使います。

③ 「覚える」より「思い出す」

問題を見て、
分からなくても5秒考える → 答えを見る。
×がついてもOK。
思い出そうとした回数が、そのまま得点力になります。

◆ 生徒が変わった“10分習慣”のエピソード

ある受験生は、算数は得意でしたが、
理科・社会になると手が止まり、「暗記が苦手」と思い込んでいました。

そこで取り入れたのが、次の習慣です。

  • 毎日夕食後に10分だけ

  • 理科・社会の一問一答を声に出して答える

  • 間違えた問題だけに印をつける

  • ノートは禁止

最初は相変わらず間違えていました。
ですが2〜3週間すると、

  • 「これ、前も間違えたやつだ」

  • 「あ、これは覚えてた」

という言葉が自然に出るようになりました。

模試で満点を取ったわけではありません。
でも、
理科・社会が“怖い科目”ではなくなった
これが一番大きな変化でした。

結果として、合計点も安定していきました。

◆ 家庭でできる声かけのポイント

理科・社会の積み上げを支えるのは、保護者の関わり方です。

おすすめなのは、こんな声かけです。

  • 「今日は何分やった?」

  • 「1問でも思い出せたらOKだね」

  • 「昨日より一つ増えたら成長だよ」

逆に、
「まだ覚えてないの?」
「何回言ったら覚えるの?」
こうした言葉は、暗記への苦手意識を強めてしまいます。

“続けていること”を認める声かけが、習慣化の一番の近道です。

◆ 直前期だからこそ「ちりつも」が効く

受験が近づくと、
「今から間に合うのか」
「一気にやらなきゃ」
と不安になります。

でも、
10分 × 30日 = 300分(5時間)
この時間は、理科・社会では確実に得点差になります。

大切なのは、

  • 完璧を目指さない

  • ゼロの日を作らない

  • 小さく、軽く、続ける

この3つだけです。

◆ 最後に

理科・社会は、才能の科目ではありません。
触れた回数で決まる科目です。

暗記が苦手でも大丈夫。
今からでも、やり方を変えれば必ず伸びます。

焦るこの時期だからこそ、
「頑張りすぎない勉強法」を味方につけて、
親子で前に進んでいきましょう。

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