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スポーツと勉強はよく似ている ― 学力を伸ばす「生活のリズム」の力

2026/6/7

自宅の本棚を整理していたところ、一冊の懐かしい本が出てきました。

『スポーツのすすめ』という本です。

著者は田崎先生。息子が麻布中学・高校でラグビー部に所属していた頃からご縁があり、現在も家族ぐるみでお付き合いをさせていただいている素敵なドクターです。ご自身も麻布学園の卒業生で、外科医でありながら、東大ラグビー部のチームドクターとしても活動されています。

熱意があり、行動力があり、そして若い世代の成長を本気で応援される先生です。久しぶりに本を手に取り読み返してみると、改めて多くの気づきがありました。

本の中では、成長期における運動の重要性や食生活のあり方について詳しく述べられています。運動は単に体力や運動能力を高めるだけではなく、生活習慣全体を整え、そのことが学業にも良い影響を与えるという内容です。

読んでいて、「これはまさに日々の家庭教師の指導の中でも実感していることだな」と感じました。

私はこれまで多くの生徒さんを指導してきましたが、成績が伸びる生徒さんにはある共通点があります。

それは、

「勉強する日と時間が決まっている」

ということです。

もちろん、最初から勉強が得意なわけではありません。

最初は英単語テストで思うように点数が取れなかったり、定期試験で目標点に届かなかったりすることもあります。しかし、

「毎週火曜日は必ず宿題をやる」

「夕食後の30分は英語に取り組む」

「土曜日の午前中は学校ワークを進める」

といったルールを決めて継続している生徒さんは、少しずつ結果が変わってきます。

勉強の内容よりも先に、まず生活の中に勉強する時間が組み込まれているのです。

これはスポーツの練習とよく似ています。

部活動やクラブチームでは、

「今日は気分が乗らないから練習しない」

ということは基本的にありません。

決められた時間に集まり、仲間と練習し、少しずつ技術を高めていきます。その積み重ねが試合での結果につながります。

勉強も同じです。

成績向上のために特別な才能が必要な場面は意外と多くありません。

むしろ、

「決まった時間に机に向かう」

「毎週宿題を提出する」

「わからないところを放置しない」

という地道な習慣の積み重ねこそが大切です。

実際、私が指導している生徒さんの中にも、最初は勉強に苦手意識を持っていたにもかかわらず、学習習慣が定着したことで大きく成績を伸ばしたケースがたくさんあります。

そして興味深いのは、一度定期試験で結果が出始めると、その後の成長スピードが加速することです。

例えば、英語の点数が10点上がったとします。

すると、

「自分にもできるかもしれない」

という実感が生まれます。

次はさらに頑張ろうという気持ちになり、勉強時間が増えます。勉強時間が増えると理解が深まり、また点数が上がる。この好循環に入った生徒さんは、本当に力強く成長していきます。

逆に、勉強する日や時間が決まっていない場合は、

「今日は疲れたから明日やろう」

「週末にまとめてやろう」

となりがちです。

結果として学習量が不足し、勉強への苦手意識も強くなってしまいます。

だからこそ私は授業の中で、問題の解き方だけではなく、

「いつ勉強するか」

をとても大切にしています。

宿題の内容を決めるだけでなく、

「どの日に取り組むのか」

「どのくらいの時間を確保するのか」

まで一緒に考えるようにしています。

これは勉強のためだけではありません。

田崎先生の本にもあるように、規則正しい生活習慣は将来の健康にもつながります。

適度な運動をする。

十分な睡眠を取る。

バランスの良い食事を心がける。

そして決まった時間に勉強する。

こうした日常の積み重ねが、学力だけでなく、生涯にわたる健康や自己管理能力の土台になるのだと思います。

スポーツと勉強は、一見すると別のものに見えるかもしれません。しかし、その根底にあるのは同じです。

それは、

「毎日少しずつ続ける力」

です。

才能や能力の差よりも、まずは生活のリズムを整えること。

勉強を特別なイベントにするのではなく、歯磨きや食事と同じように日常の一部にすること。

その積み重ねが、将来の大きな成長につながります。

今回、『スポーツのすすめ』を読み返しながら、家庭教師として改めて感じたのは、学力向上の土台は勉強法そのものではなく、「生活の規律」にあるということです。

成績が伸びる生徒さんには、「必ずこの日にやる」「この時間には机に向かう」という約束があります。

スポーツが生活のリズムを整えるように、勉強もまた生活を整える力を持っています。

これからも私は、問題の解き方だけではなく、生徒さん一人ひとりが無理なく続けられる学習習慣づくりを大切にしながら指導していきたいと思います。

成績向上への第一歩は、難しい参考書や特別な勉強法ではありません。

「この日にやる」「この時間にやる」

そんな小さな約束を積み重ねることから始まるのだと思います。

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