中学受験 算数 点数が上がらない|原因は7つしかない
毎日勉強しているのに、点数が上がらない。この相談を受けたとき、私はまず原因を探します。そして探してみると、毎回ほとんど同じ7つのどれかに行き着きます。才能でも、勉強量でもありません。
私は中学受験算数の得点設計を専門とする講師です。面談で毎回同じことを話しているので、一度まとめておきます。
型1 全部やろうとしている
塾のテキストを最初から最後まで、全部やろうとしている。これが最も多い型です。
教材は上位層が全問こなす前提で作られています。基礎が固まっていない段階で同じ量を追うと、1問あたりの時間が足りず、どれも「解説を読んで分かったつもり」で終わります。机に向かった時間は長いので、頑張って見えるのが厄介なところです。
対策は、減らすことです。自力で正解できた問題は二度とやらない。解説を読んで5分で理解できない問題は、今回は捨てる。残った問題だけを2周します。
型2 完璧にやろうとして、崩れている
一日を完璧にこなそうとすると、できなかった日に計画全体が崩れます。そして崩れたことを取り返そうとして、翌日はさらに崩れる。
10問と決めて7問で時間切れになっても、それでいい。むしろ「もっとやりたかった」というもやもやが、次の日の勉強につながります。やり残しは、なかったことにしてください。
型3 暗算で処理している
頭の中だけで条件を保持し、計算し、次の手順を考える。これを続けると、試験の後半で必ず息切れします。終盤で急にミスが増える子は、前半で脳の体力を使い切っています。
図を描く、表を作る、条件に番号を振る、単位を書く。紙に逃がした分だけ、思考に余力が生まれます。問題用紙の余白が白いままの子は、この型です。
型4 時間を計っていない
時間を計らずに解いている限り、処理速度は一切上がりません。負荷がかかっていないからです。
点差がつくのは後半の難問ではなく、前半の計算と一行題です。ここを速く正確に抜けた子が、後半に時間と体力を残せます。毎日10問、時間を計って、1問1分未満を目指してください。
型5 点数だけを見ている
テストが返ってきて、点数を見て終わっている。これでは何も変わりません。
見るべきは、どの問題を落としたかです。知識がなかったのか、時間が足りなかったのか、条件を読み違えたのか。この3つに分類すると、次の一週間にやることが自動的に決まります。点数は結果であって、原因ではありません。
型6 苦手を同時に潰そうとしている
苦手な単元が5つあるとき、5つを同時に少しずつやる。これが最も効率の悪い方法です。
1つの単元を1週間続けた子は、7つの単元を1日ずつやった子に必ず勝ちます。分類した結果、最も失点の多い単元から、1つずつ潰してください。
型7 親が自転車の後ろを押し続けている
子どもが自転車に乗れるようになるとき、親は後ろを押します。ですが、いつまでも押していると、自分でこげるようになりません。
答えを教える、丸つけをしてあげる、今日やる問題を選んであげる。どれも良かれと思ってのことですが、押し続けている限り、本人は自分で進めません。手を離すのは怖い。ですが、転ばないと乗れるようにはなりません。
7つのうち、いくつ当てはまりましたか
ほとんどのご家庭は、3つか4つ当てはまります。全部当てはまっても、珍しいことではありません。
大事なのは、全部を一度に直そうとしないことです。それこそが型2の再現になります。一番当てはまると思ったものを一つ選び、まず3日続けてみてください。
明日から親がすべき、非情な決断
この7つのどれにも当てはまらないのに点数が上がらない、というご家庭は、ほとんどありません。
逆に言えば、才能の問題ではないということです。どれも、やり方を変えれば直るものばかりです。
勉強は、完璧にやろうとしてはいけません。不完全でも続けるほうが、結局は完璧に近い質になります。やり方は柔らかく、続けることだけは譲らない。それだけです。
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