【爆アゲ先輩・ユウキ君編①】中学受験、12月に合格可能性20%。「志望校を下げるべき?」
実録・爆アゲ先輩 ユウキ君編「合格可能性20%からの40日」
〜〜〜
この連載は、12月の模試で合格可能性20%だったユウキ君(仮名)が、残り40日で第一志望に逆転合格するまでの記録です。私が担当したのは、算数の特訓授業と、勉強の仕方全体の立て直し。進学塾の教室長、個人塾の塾長として30年、受験直前のご家庭と向き合ってきた私が、作戦の中身まで包み隠さずお伝えします。
〜〜〜
■ユウキ君親子との出会い
「先生、知り合いの息子、見てやってくれないかな?」
受験直前の12月。知り合いからの紹介で、私はユウキ君親子に出会いました。
塾には休まず通い、毎日を頑張って続けている。それなのに、親子のあいだには「合格は、もう無理かもしれない」という諦めモードの空気がただよっていました。
<出会ったときのユウキ君>
・志望校:神奈川の男子校(偏差値60前後)
・12月の模試:算数の偏差値50、合格可能性20%
・ほかの科目:国語・理科・社会も、全体的に伸び悩んでいた
・通っていた塾:大手進学塾と家庭教師の併用
・本人の様子:塾には休まず通っているが、宿題は家庭教師頼みでなんとかこなすだけ。模試の結果からは目をそらし、見ようとすらしない
・お母さんの悩み:「勉強しなさい」と言うたびにけんかになる。塾からは志望校の変更をすすめられていた
■「本人に、危機感がないんです」
初めての面談で、お母さんは堰を切ったように話し始めます。
「頑張らせてはいるんです。でも、成果につながらなくて。本人に自覚が足りないというか……。模試が悪くても、そんなに悔しがらないんです」
「通っている塾の先生は、一生懸命に教えてくださっていますが『第一志望に合格するための道筋』が話題にのぼることがないんです。内心はもう諦めていらっしゃるのかもしれません」
算数の偏差値は50。志望校は60前後で、合格可能性は20%。しかも、ほかの科目も伸び悩んでいる。確かに数字だけを見れば、志望校の変更が話題になるのも無理はありません。でも、私が知りたかったのは、数字の先にあるものでした。
■「志望校を下げてでも、私立に行かせたいですか?」
私は、一番知りたいことを聞きました。
お母さんは、しばらく考えてから答えました。
「迷っています。あまりにも下げた学校では、私立に通わせる意味がない気がして。でも、このまま地元の公立中に行ったら、ますます勉強しなくなって、高校受験のときにもっと大変なことになる気もするんです」
志望校を下げるか、第一志望で勝負するか。12月のこの時期、多くのご家庭が同じところで立ち止まります。どちらが正しいということはありません。ただ、決める前に確かめておくべきことがあります。
「そもそも、第一志望はどうやって決めたんですか?」
「文化祭や説明会で、在校生のお兄さんがとても優しくしてくれて、本人がすっかり気に入ったんです。私も、偏差値だけでなく、教育環境や校長先生のお話に共感できて」
本人が「行きたい」と思った学校。お母さんも「通わせたい」と思えた学校。
それなら、簡単にあきらめるのはもったいない。模試の結果は見ようとしないユウキ君にも、「あの学校に行きたい」という気持ちだけは、ちゃんと残っているはずなのです。
■志望校を決める前に、確かめたい2つのこと
「分かりました。志望校を下げるかどうか。それを決める前に、確かめておきたいことが2つあるんです」
「ひとつは、ユウキ君が、その学校に『行きたい』と思っているかどうか。
模試の結果からは目をそらしていても、行きたい学校がある子は、最後の最後で踏ん張れます。その気持ちは、直前期のいちばんの燃料になります」
「もうひとつ確認したいのは、合格可能性という数字ではなく、ユウキ君の本当の現状です。
たとえば、寝不足で、前の晩に食べすぎた翌日に健康診断を受けたとします。その結果が届いたとき、『これが本当の自分の体だ』と思えるでしょうか?」
「模試も同じなんです。本気で受けた模試なら、その判定は大切な目安になります。でも、受験をまだ他人事だと思っている子が、なんとなく受けた模試の判定は、今の実力を正しく映していないことがあるんです。そんな数字に一喜一憂するのは、もったいない。本気で勝負する準備ができれば、判定がひっくり返る余地は十分にあります」
「だから私は、こんなとき判定の数字ではなく、お子さんが実際に解いた答案そのものを見せていただくようにしています。そこから、本当の現状がおおまかに見えてくるんです」
■「無理なら、無理とお伝えします」
「では、今の時点で可能性があるのか、ないのか。はっきりさせてしまいましょう。ユウキ君の今の様子を分析して、無理なら、無理とお伝えします」
お母さんの表情が、一瞬こわばりました。
「こ、こわい……。でも、お願いします」
私がお願いしたのは、直近の模試か過去問演習の、問題用紙・計算用紙・解答用紙の3点セットです。子どもが実際に取り組んだ模試や過去問の答案は、情報の宝の山です。これまでの学びの過程、成果、これからの伸びしろなど、多くのことが分かります。
お母さんが持ってきてくださったのは、受けたばかりの首都圏模試の問題用紙と成績表でした。
模試の場合、計算は問題用紙の余白に、解答用紙はスキャンされて成績表に印刷されています。これで3点セットはそろいました。
実はこの「余白」が、のちにお母さんの大切な仕事につながっていくのですが、それはまた別の回で。
ここから、ユウキ君の逆転合格ストーリーが始まります(^^)
■次回予告
問題用紙を見た私の口から出たのは、こんな一言でした。
「ふむふむ……。これは、本気で合格を目指している子の計算じゃないんですよ」
答案に書いてあった、ユウキ君の成績が伸びない本当の理由とは?
次回【爆アゲ先輩・ユウキ君編②】「時間がないから」と途中式を書かない子が、時間切れになる理由
■ユウキ君と同じ作戦を、お子さまにも
私のマナリンクのコース「【小6受験算数・直前期】逆転合格へ、元塾長秘伝の過去問作戦」では、ユウキ君と同じ流れで、合格最低点までの最短ルートを一緒に描きます。
算数を中心に、理科・国語・社会の解説や、勉強の仕方のご相談にも対応します。
無料体験では「合格ライン診断」を行います。準備は何もいりません。お話を伺いながら、合格までの作戦をその場で組み立てます。
「もう無理かも」と思った今が、作戦を立て直す一番のタイミングです。
※本記事は実際の指導事例をもとに、個人が特定されないよう一部を変更しています。登場する人物名は仮名です。結果には個人差があり、成果を保証するものではありません。
この先生のおすすめコース
- 塾に通っているのに、偏差値や合格判定が上がらない小学6年生
- 過去問で合格最低点に届かず、何から手をつければいいか迷っている小学6年生
- 本人のやる気に火がつかず、親ばかりが焦っているご家庭
このブログに関連するオンライン家庭教師はこちら
中学受験におすすめの指導コース
- 特殊算を基礎から勉強したい方
- 特殊算が理解出来ていないまま暗記してしまっている方
- 特殊算の中に理解出来ていない単元がある方
- 進学塾の学習のペースについていけないと感じている方
- 塾でクラスアップをめざす方
- 志望校合格に向けて学習のペースを上げていきたい方
- 中学受験新演習で学習を進めている全ての中学入試を受験する生徒様
- 塾で中学受験新演習の内容がわからないので、コーチングをしてほしい生徒様
- 模試などでしっかりと点数を取って志望校に合格したい生徒様
- 中学受験理科の基礎が抜けている生徒さん
- 色々な分野の暗記が苦手な生徒さん
- 塾や他の教科を優先してしまい後回しにしている生徒さん
- 国語がどうも伸び悩んでいる
- 記述がうまく書けない
- 国語が苦手ではなさそうなのに