共通テストまで約4か月|9月末に保護者が確認したい5つのこと
9月も終わりに近づき、共通テストまで約4か月となりました。
夏休みが終わり、模試の結果も少しずつ返ってくるこの時期。
保護者の方の中には、
「毎日勉強しているようだけれど、このままで大丈夫なのだろうか」
「模試の点数が思ったほど上がっていない」
「何か声をかけたいけれど、余計なことを言ってしまいそう」
と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
受験が近づくほど、本人だけでなく保護者も不安になります。
ただ、この時期に大切なのは、
「もっと勉強しなさい」と勉強量を確認することではありません。
まず確認したいのは、
受験に必要な手続きができているか。
現在地を本人が把握しているか。
そして、残り約4か月で何をするかが見えているか。
今回は、共通テストを受験する高校3年生・浪人生の保護者の方に向けて、9月末に一度確認し
ておきたいことを5つ紹介します。
① まず確認したいのは「共通テストの出願は完了しているか」
勉強の話をする前に、まず確認しておきたいことがあります。
共通テストの出願です。
2027年度大学入学共通テストは、Web出願となっています。
出願内容の登録期間は、
2026年9月15日(火)10時~10月2日(金)17時
検定料等の支払いは、
10月2日(金)23時59分まで
です。
しかも、出願内容を登録しただけでは完了ではありません。
検定料等の支払いまで済ませて、初めて出願完了となります。
ここは、ぜひ一度確認してください。
特に気をつけたいのが浪人生です。
現役生であれば、学校生活の中で入試について話題になる機会があります。
一方、浪人生の場合は、予備校に通っているケースもあれば、
自宅中心で勉強しているケースもあります。
勉強に集中しているうちに、
「まだ大丈夫だと思っていた」
「マイページは作ったけれど、出願したつもりになっていた」
ということは避けたいところです。
もちろん、保護者がすべての手続きを代わりに管理する必要はありません。
ただ、
「共通テストの出願、支払いまで終わっている?」
と一度確認する価値はあります。
今年度はすべての志願者が個人でWeb出願を行います。
受験勉強以前に、出願できていなければ受験そのものができません。
9月末の最優先確認事項です。
② 「何点だった?」だけではなく「何を落としている?」を確認する
模試が返ってくると、どうしても気になるのが点数や判定です。
「数学は何点だった?」
「判定は?」
「前回より上がった?」
と聞きたくなると思います。
ただ、9月末から重要になるのは、点数そのものよりも、
「どこで失点しているのか」
です。
たとえば共通テスト数学で40点だったとしても、
基本公式が身についていない
基本問題は解けるが後半で止まる
計算ミスが多い
問題文を読むのに時間がかかる
では、必要な対策が違います。
社会科でも同じです。
日本史なら、
「用語を覚えていない」のか、
「用語は知っているけれど時代の流れが分からない」のか。
世界史なら、
「人物や王朝は覚えているけれど、地域同士がつながっていない」のか。
公共・政治経済なら、
「用語不足」なのか、
「制度・仕組みが理解できていない」のか。
これによって、10月からの勉強方法が変わります。
保護者から、
「あと何点上げるの?」
と聞くよりも、
「今、一番点を落としている原因は何だと思う?」
と聞いてみてください。
本人が説明できれば、かなり整理できています。
反対に、
「全部苦手」
「なんとなく時間が足りない」
という答えしか出てこない場合は、まだ課題が整理されていない可能性があります。
③ 「何時間勉強している?」より「何を優先する?」を確認する
9月末になると、受験までの時間は限られてきます。
ここからは、
すべての科目を同じように勉強する
のが必ずしも正解ではありません。
たとえば、
英語は安定している。
国語も目標点に近い。
でも数学ⅡBCだけ大きく目標を下回っている。
この場合は、数学ⅡBCに少し多く時間を使った方が全体の得点を伸ばせるかもしれません。
逆に、
苦手だからという理由だけで一つの科目に時間をかけすぎると、
得意科目まで落ちることがあります。
ここで必要なのが、
優先順位です。
保護者として確認するなら、
「今日は何時間勉強した?」
より、
「今週、一番優先している科目は何?」
と聞く方が有効です。
さらに、
「それはなぜ?」
まで聞いてみます。
「次の模試までに数列を立て直したい」
「日本史の近現代が終わっていないから今週やる」
「共通テストの公共政経で資料問題を落としている」
など、理由まで答えられれば、本人なりの学習計画があります。
勉強時間の長さだけを見るのではなく、
何を目的に勉強しているか
を見ることが大切です。
④ 過去問を「何年分やったか」だけで判断しない
秋になると、
「そろそろ過去問をやった方がいいのでは?」
と気になる保護者の方も増えてきます。
もちろん過去問演習は重要です。
ただし、
過去問を何年分解いたか
だけで進み具合を判断するのはおすすめしません。
もっと大切なのは、
解いた後に何をしているかです。
たとえば60点だったとします。
そのとき、
「あと40点足りない」
で終わるのではなく、
知識不足
解法が分からなかった
計算ミス
時間不足
問題文の読み違い
などに分けてみます。
そして、
必要なら基礎へ戻る。
これが過去問演習の重要な役割です。
過去問は、
実力を測るためだけのものではなく、これから何を勉強するかを見つけるための教材
でもあります。
ですから、
「もう過去問やった?」
よりも、
「過去問をやって、何が足りないと分かった?」
と尋ねてみるとよいでしょう。
⑤ 最後に確認したいのは「生活が崩れていないか」
受験が近づくと、保護者も本人も、
もっと勉強しなければ
という気持ちが強くなります。
そこで削られやすいのが睡眠です。
夜遅くまで勉強して、
朝起きられない。
昼間眠くなる。
集中できず、さらに夜遅くまで勉強する。
こうなると、勉強時間は長くても効率は下がってしまいます。
この時期から確認したいのは、
起床時間
就寝時間
食事
学校・予備校への出席
勉強する時間帯
など、毎日のリズムです。
特に浪人生の場合、自分で一日のスケジュールを作る時間が長くなりやすいため、
昼夜逆転していないか
は見ておきたいところです。
ただし、
「11時までに寝なさい」
「朝7時に起きなさい」
と細かく管理する必要はありません。
大切なのは、
本人が本番に向けて安定した生活を続けられているか
です。
保護者が「先生」になる必要はありません
ここまで5つ紹介しましたが、保護者の方が、
勉強方法を細かく指導したり、
毎日の進捗を管理したり、
問題を教えたりする必要はありません。
むしろ高校3年生や浪人生になると、細かく言われることで、
「分かっている」
「言われなくてもやっている」
と反発したくなることもあります。
保護者にしかできない役割があります。
それは、
少し離れたところから状況を確認することです。
たとえば、
「勉強している?」
ではなく、
「今いちばん困っている科目はある?」
「この成績で大丈夫?」
ではなく、
「次の模試までに何を変える予定?」
「もっと勉強しなさい」
ではなく、
「今の計画で間に合いそう?」
と聞く。
答えを教えるのではなく、
本人が考えていることを言葉にしてもらう
イメージです。
もし本人が答えられなかったら?
それも一つのサインです。
たとえば、
「何が苦手なのか分からない」
「何からやればいいか分からない」
「とりあえず問題集をやっている」
という状態なら、
勉強していないのではなく、
学習の優先順位が整理できていない
のかもしれません。
この場合は、
「もっと頑張りなさい」
ではなく、
一度、
現在地
→目標
→課題
→優先順位
→次にやること
を整理する必要があります。
一人で整理するのが難しい場合は、学校や予備校の先生、家庭教師など第三者に相談する方法もあります。
誰かに話すことで、
「数学が苦手なのではなく、数列とベクトルが弱かった」
「日本史全体ができないのではなく、近現代が未完成だった」
と課題が具体的になることがあります。
まとめ|9月末は「勉強させる」より「現在地を確認する」
共通テストまで約4か月。
保護者として何かしてあげたいと思う時期だと思います。
だからこそ、まずは次の5つを確認してみてください。
①共通テストの出願・支払いは完了しているか
②現在の失点原因を本人が把握しているか
③10月以降に優先する科目・分野が決まっているか
④過去問や模試を「解いて終わり」にしていないか
⑤生活リズムが崩れていないか
すべてを保護者が管理する必要はありません。
むしろ、
本人が自分の現在地と、これからやることを説明できる状態になっているか
を確認することが大切です。
受験まで残された時間が短くなってくると、親子とも焦ります。
でも、この時期に必要なのは、
「もっとやらなければ」
という焦りだけではありません。
今の状況を整理し、やるべきことを絞ること。
9月末は、親子で一度その確認をするのにちょうどよいタイミングです。
※2027年度大学入学共通テストの日程・出願手続きについては、大学入試センターが公表している「令和9年度大学入学共通テストQ&A」「大学入学共通テスト出願サイト(Web出願)について」をもとに記載しています。最新の情報は必ず大学入試センター公式サイトでご確認ください。