秋の模試でE判定。このままで大丈夫?|志望校を諦める前に確認したい5つのこと
10月に入り、共通テストまで約3か月半となりました。
秋の模試を受け、結果を見て不安になっている受験生もいるのではないでしょうか。
「夏休みは頑張ったのに、E判定だった」
「志望校を変更した方がいいのだろうか」
「残り3か月で、本当に成績は伸びるのだろうか」
秋になると、模試の判定がこれまで以上に気になってくると思います。
特にE判定を見ると、今までの勉強が無駄だったように感じてしまうかもしれません。
しかし、ここで大切なのは、判定だけを見て志望校を諦めたり、
反対に根拠なく大丈夫だと考えたりしないことです。
模試は、今の学力を測るためだけのものではありません。
残された時間で何を勉強すればよいのかを考えるための材料でもあります。
今回は、秋の模試でE判定だった受験生に向けて、10月から確認してほしい5つのことを紹介します。
① まず、E判定が何を意味するのか理解しよう
E判定という文字を見ると、「もう合格できない」と考えてしまう人もいるでしょう。
しかし、E判定は不合格が確定したという意味ではありません。
例えば、ベネッセの進研模試では、E判定は合格可能性20%未満とされています。
ただし、これは模試の成績や過去のデータなどをもとに算出された評価であり、あなた自身の合否を確定するものではありません。
また、同じ大学でも、模試の種類や受験時期によって判定は異なります。
まず確認したいのは、今回の模試が何を測定したものなのかということです。
共通テスト模試なら、共通テストに対応する力。
記述模試なら、大学の個別試験に対応する力。
どちらの試験でも同じようにE判定だったのか、それとも一方の試験だけなのか。
ここには大きな違いがあります。
判定を見て落ち込む前に、成績表をもう一度確認してみましょう。
② 志望校まで、どのくらい点数が足りない?
次に確認したいのが、目標と現在の得点との差です。
例えば、志望校の目標点と比べて、数学だけが大きく不足している場合と、すべての科目が少しずつ不足している場合では、必要な対策が異なります。
そこで、成績表を見ながら、次の3つを整理してください。
1.志望校で必要な科目と配点
2.各科目の現在の得点
3.各科目の目標点との差
ここで重要なのが、大学によって科目の配点が異なることです。
例えば、同じ10点の上積みでも、配点の比重が大きい科目と小さい科目では、
合否判定に与える影響が異なります。
国公立大学を志望している場合は、共通テストだけでなく、個別試験との配点比率も確認しましょう。
共通テスト模試でE判定だったとしても、個別試験に向けた学習状況まで含めなければ、
志望校との距離を十分に判断できない場合があります。
「全体で何点足りないか」だけでなく、「どの科目で、どれだけ得点を増やす必要があるか」まで確認すること。
これが学習計画を立て直す出発点です。
③ 苦手科目ではなく「失点の原因」を分析しよう
「数学が苦手だから、数学の勉強時間を増やそう」
「日本史ができなかったから、一問一答を最初からやり直そう」
模試の結果を見て、このように考えていませんか。
もちろん、苦手科目の勉強は大切です。
ただし、それだけでは十分ではありません。
例えば数学で40点だったとしても、失点した原因は一人ひとり違います。
基本公式を覚えていなかった
公式は知っていたが、使い方が分からなかった
問題文が長く、必要な情報を整理できなかった
計算ミスが多かった
時間が足りなかった
原因が違えば、必要な学習方法も変わります。
社会科も同じです。
日本史なら、用語不足なのか、時代の流れが理解できていないのか。
世界史なら、歴史用語を知らないのか、地域や出来事のつながりが分からないのか。
公共・政治経済なら、制度や仕組みの理解が不足しているのか、
資料問題の読み取りで間違えているのか。
まずは模試で間違えた問題を見直し、**「なぜ間違えたのか」**を説明できる状態にしましょう。
そして、今から改善できるものに優先順位をつけます。
すべての苦手分野を同じように勉強するのではなく、
得点の上積みにつながりそうなところから取り組むことが大切です。
④ 志望校は今すぐ変更すべき?
秋にE判定だった場合、志望校を変更するかどうかは難しい問題です。
しかし、今回の判定だけで結論を出す必要はありません。
一方で、根拠もなく「まだ大丈夫」と考え、受験校の検討を先延ばしにすることも避けたいところです。
ここで確認したいのは、次の3点です。
これまでの模試で、成績はどのように変化しているか。
志望校の入試科目・配点と、自分の得意科目は合っているか。
残された時間で、目標点との差をどこまで縮められそうか。
例えば、夏から秋にかけて基礎学力が伸びているものの、共通テスト形式の問題に十分対応できていない場合は、問題演習によって改善できる余地があるかもしれません。
一方、基礎学習が大幅に遅れていて、すべての科目で目標点との差が大きい場合は、
学習計画だけでなく受験校の組み合わせについても検討が必要です。
大切なのは、第一志望への挑戦を続けるかどうかと、併願校をどう選ぶかを分けて考えることです。
現時点の判定だけで志望校を決めず、学校や予備校の先生にも相談しながら、
具体的なデータをもとに判断しましょう。
⑤ 残り3か月半の学習計画を作り直そう
最後に取り組んでほしいのが、学習計画の見直しです。
10月以降は、勉強時間を増やすことだけでなく、何を優先するかが重要になります。
おすすめは、次のように時期ごとの目標を決めることです。
10月|得点できそうな分野を優先する
秋の模試を分析し、優先順位を決めます。
基礎が身についていない分野は、思い切って基本問題まで戻りましょう。
一方、あと少しで得点できそうな分野は、問題演習と解き直しを中心に進めます。
大切なのは、すべての苦手分野を同時に克服しようとしないことです。
11月|共通テスト形式の問題に対応する
基礎学習と並行して、共通テスト形式の演習を増やします。
数学なら、長い問題文から必要な情報を取り出す練習。
日本史や世界史なら、資料・史料・地図などを用いた問題演習。
公共・政治経済なら、基本的な制度や仕組みの知識を使って資料を読み取る練習です。
ただし、共通テスト形式の問題が解けなかった場合は、必要に応じて基礎へ戻ります。
12月|過去問を得点につなげる
12月は、本番を意識した演習と弱点の補強を進めます。
ここで注意したいのは、過去問を何年分解いたかだけを目標にしないことです。
過去問は、解いた後の分析が重要です。
本来取るべき問題で失点していないか。
いつも同じ分野で間違えていないか。
時間配分は適切だったか。
こうした点を確認し、次の演習につなげましょう。
1月|新しいことを増やしすぎない
直前期は、これまで勉強してきた内容の確認と、失点しやすい問題の復習を中心に進めます。
もちろん、学習状況によっては新しい知識の確認が必要な場合もあります。
しかし、不安だからといって新しい参考書を次々に増やすのは避けたいところです。
本番で自分の力を発揮できるよう、生活リズムを含めた準備も進めましょう。
E判定だった人に、今週末やってほしいこと
ここまで読んだら、ぜひ今週末に一度、模試の成績表を広げてみてください。
そして、紙に次の3つを書き出してみましょう。
① 志望校の目標点と現在の得点との差
② 最も大きな失点原因と、改善できそうな分野
③ 次の模試までに取り組む具体的な学習内容
例えば、
「数学が苦手だから頑張る」
ではなく、
「数学ⅠAの二次関数で基本問題を落としているので、
今週は平方完成と最大・最小を復習する」
というところまで具体化します。
同じように、日本史であれば、
「日本史を頑張る」
ではなく、
「近現代の通史が不十分なので、今週は明治時代の政治史を整理し、確認問題を解く」
と決めます。
何を、いつまでに、どの状態まで仕上げるのか。
ここまで決まれば、今週から始めることが明確になります。
まとめ|E判定を、次の行動につなげよう
秋の模試でE判定だった場合、現時点では志望校との間に大きな差がある可能性を受け止める必要があります。
しかし、判定を眺めているだけでは、その差は縮まりません。
大切なのは、次の5つです。
① E判定の意味と、模試の種類を確認する
② 志望校の科目・配点と、現在の得点との差を把握する
③ 苦手科目ではなく、失点の原因を分析する
④ 志望校と併願校について、データをもとに考える
⑤ 残された時間で取り組む学習計画を作る
秋以降の受験勉強では、焦りから勉強時間を増やしたくなるかもしれません。
しかし、長時間勉強することだけが解決策ではありません。
「どこで失点しているのか」「今から何を改善できるのか」を整理することが、最初の一歩です。
E判定という結果を変えるために、今日から何を変えるのか。
まずは今週末、模試の成績表をもう一度見直すところから始めてみてください。
参考資料
大学入試センター「令和9年度大学入学共通テスト」
ベネッセ「各判定の合格可能性について教えてください」
河合塾「模試判定ヘルプ」
※模試の判定基準や入試の科目・配点は、模試の種類や大学・学部・入試方式によって異なります。志望校について判断する際は、最新の募集要項や模試の判定資料をご確認ください。