英検1級一次試験を受けて学んだこと
2022/2/9
山崎です。
ここ最近は完全に趣味で英語学習をしていますが、先日英検1級を受験してきました。
中学生や高校生の準1級取得者をちらほら見かけては、日本の英語教育も捨てたもんじゃないなあと、ただただ感心するばかりです。実際、準1級を受けたときは、受験者の中には若い人(高校生くらいの)がまざっていて、すごいなあ、勉強頑張ってるんだなあ、と、自分のことを差し置いて彼らを応援していました。
それから1年と少し。今度は1級を受験してきました。
正直なところ、私は英語の語彙を覚えるのが非常に苦手です。思考する過程を踏む学習(英語で言えば英文和訳や英作文など)は好きなのですが、語彙を覚えるのはどうしても単調な作業になりますよね。その作業が苦手で苦手で。
ですので、今回はあくまでも腕試しのつもりで受験し、次回から本腰を入れようと思っていました。そもそも語彙が少なすぎてリーディング対策だけしかできず、リスニングもライティングもやらないまま受験しましたので。
で、結果、どうにか英作文のみで逃げ切り合格しました。
英検に関してのみ言えば、正直なところ、バランスよく点を取る必要はないと言われています。まさか1級でさえもそうだったとは思っておらず、私はリーディングもリスニングもできないまま、英作文のみで受かってしまいました。この合格の仕方には個人的に納得がいかず、不本意な結果となりました。どうせならリーディングでもっと点を取ってから受かりたかったんです。
ですので、とりあえず今回は二次試験を受け、合格したら1級は再度チャレンジします。全項目7割以上での合格が目標です。(でないと、ほんとに英文が読めないのですよ、トホホ)
ただ、今回の受験を通して学んだこともありました。特にライティングに関して、です。
英検1級となると、「難しい語彙や難しい言い回しをたくさん使って文を書く」というイメージがあるかもしれません。でも、実際に私が書いた英文は、現行の中3の英語教科書に出てくるスピーチ文や説明文に出てきてもおかしくないような、ごくシンプルで明快な文章でした。
文法は、旧課程の中学英語レベルです。理由3つ目を書くときに、関係詞を使った文を書いていないことに気づいて、構成上関係副詞を入れたくらいです。それ以外は、比較、受動態、完了形、分詞の後置修飾、従属接続詞の文…すべて中学生が学校で学ぶ文法のみを使いました。倒置や強調構文、仮定法など、やや複雑な高校レベルの文法は使いませんでした。(そもそも英検英作文においては、仮定法はきわめて使いにくいのですが)
語彙や表現は、お世辞にも私は語彙が豊富とは言えないので、英検2級までに覚えるべき語彙までで書きました。やや難易度の高い語彙は、deforestation(森林破壊)くらいです。これは英検準1級あたりで出てくる語彙です。
今回はライティング練習に時間を割けなかったこともあり、テンプレート表現はほぼ使わずに、ほんとうに素直に自分の意見を書きました。落ちると思っていたので、0点になってもいいから、自分が考えていることを自由に書いて表現したい、その思いしかありませんでした。
つまり、何が言いたいかというと。
私の場合は特に、カッコイイ言い回しとか、こじゃれた言い回しとかを英作文で使いたくなるタイプです。ちょっと難しい単語を知ったら、さっそく使ってみたくなります。でも、英作文ではそんなのは必要ないということです。むしろ、もっと基礎基本に忠実に、中学校の英語教科書に出てくる英文のように、簡潔でわかりやすい表現さえできれば、相手にしっかり伝わるし、きちんと評価もされるということです。
英検1級でさえそうなのですから、準1級や2級、準2級でも同じことが言えるでしょう。
「将来、人はより長生きするか?」というテーマで英作文を2つ書いてみました。
ひとつは英検2級レベルに合わせ、比較的易しい語彙と表現のみを使い書いています。1級で実際に書いた英作文は、テーマや英作文の長さこそ違えど、この「2級レベル」と同じくらいの難易度で書きました。
もうひとつは英検準1級程度まで語彙の幅を広げました。使用語彙の難易度が増すと、英作文の負担も一気にあがります。おかげで全体的に第3文型ばかりを使った単調な文章に仕上がりました。受動態も関係代名詞もありませんね。これだと文法項目で点が伸びないのでダメな例です。笑
state-of-the-artは「最新の」という意味の語彙で、TOEICの科学技術系の長文や話題などでたまに見かけます。英検だと1級のパス単に掲載されているのかな?1級語彙はまだ手つかずの状態ですが、確かどこかに掲載されていたはずです。ちなみに洋ドラマ「Friends」でも登場する語彙です。ちょっとこじゃれたのを使ってみたくて採用しました。
2段落目、AdvancingはAdvancedが正しいです。語彙の負荷をあげると迷いが生じ、間違える良い例です。
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