数学が"できる人"の頭の中はどうなっているのか?【勉強法】
2025/1/21
数学ができる人とできない人には明確な違いがあります。
何かわかりますか?
わかる方はこのブログは読まなくても大丈夫です。
少しでも数学の勉強法で悩んでいるなら、やや長めですが、ぜひ全て読んでください。
必ず、発見があると思います。
また、この傾向は、数学力(ここでは、数学の試験で高得点を取ることのできる力のことをこう呼びます)が高い人になればなるほど顕著になります。
結論、それは「類題力」と呼べる力です。
① 類題力とは?
数学が苦手な方からよく「数学できる人の頭の中を覗いてみたい」という声を聞きます。
数学の問題、特にこの発言をした人が解けないような数学の問題を数学ができる人はどのように認識して、どのように自分の知識に紐づけて、どのように解法の先を見据えるのか、を知りたいということですね。
事実、これは非常にいい勉強になります。
周りに「これ〇〇大学の××年の問△に似てるな」ということを言う人いませんでしたか?
あれです。
例えば、お持ちのテキストの中に”別解”というものが載っていたりしますね。
しかも、ものによっては全く別の解き方をしている場合があります。
これは、問題への切り口が全く異なるということです。
では、どのようにこのような視点や解法のための活路を見出せば良いのでしょうか?
それは、構造が似ている過去に解いた類題を頭に思い浮かべることで可能になります。
一般的に、数学の問題には、問題ごとに難所がいくつか用意されています。計算の手法であったり、発想の部分であったりさまざまです。
問題をそれらの難所の記憶と共にストックするんです。
そして、問題を解くときの流れはこんな感じです。
まず「今の困り事は何か?」を分析し、「過去に同じように悩んだ経験はないか?」を検索し、「この問題で同じような苦しみ方をしたな」と過去の経験を参照し、「そこで学んだ方法を適用」して解決していく、といった具合です。
これができるようになるために必要な勉強について見てみましょう。
② 数学の勉強法: 暗記数学か本質理解か?
先に述べたような頭の使い方が、数学力に大きく関係します。
そして、昨今ずっと議論される暗記数学とも関連してきます。
暗記ならやたら演習した方がいい気もするし、本質理解なら数より質だし、巷では「数学は数やるより質が大切」とか言うし、よく分からない!!!という方は多いと思います。
結論「暗記」も「本質理解」も両方とも重要です。
重要なのは、自分がどのレベル帯に今いるかでそのときに重要な方が変わることです。
以下で、数学の学習についての流れを4段階に分けて説明します。
分かりやすくするために、Webページで困りごとを検索するようなイメージで読んでいっていただけるとイメージがつきやすいかと思います。
1: 初学の段階
この場合は、まだ頭の中に良くも悪くも何もないので、やや雑でも良いのでとにかく多くの解法を暗記することが有効です。これは、先の例で言い換えると、検索できるページ数を増やすようなイメージです。
2: ある程度学習が進んだ段階
人によって数学の最初の壁である「初見問題」に触れるあたりだと思います。このときに困っていない人はそのままでOKです。③へ行きましょう。
困っている人はここから「数より質」の部分が出てきます。具体的には、①で増やした検索項目を塊ごとにまとめるんです。例えば、日本語は星の数ほどありますが、それらは名詞や動詞、形容詞などとラベルがついて分けられますね。これと似たように、今ある知識を整理し直すんです。
このために「解き直し」をするんです。
同じテキストを何周も繰り返す意味はここにあります。これを理解せずに周回しても無意味です。端的にいうと、成績が伸びるはずもありません。
解いていく中で、これは「変数の扱いが大切な問題だな」などとその問題の難所と呼ばれる部分はどこにあるのかを洗い出していき、まとめます。
3: 解ける初見問題のレベルが上がらない段階
ここまできた人は②までは精度はともかくクリアできている人だと思います。でも、解けるレベルが上がらない人です。少し限界が見えてきてしまったと思っている方もこの段階です。
ここでは、複合問題について考える必要があります。いくつかの単元が融合された問題ですね。
ここからまた量が大切になってきます。これは経験としての数を踏むということです。言い換えると、複数検索することができるようにするということです。googleなどで「数学 勉強法」みたいに検索しますよね。あれです。
これをできるようにするためにまずは「この問題はどのような分野の複合でできているんだろうか」と多くのことを経験し、分析する必要があるのです。だから、また数が大切になってくるんです。
最終的に、③がどの程度の精度でできたかで、初見問題の難易度の選球眼が決定していく気がします。試験では、時間無制限でどこまでの難易度の問題が解けるか、よりもどれほど良い精度の選球眼を持っているかの方が得点に直結してきます。
4: より最上位へのレベルアップを望む段階
いよいよ最終段階です。この段階には終わりがありません。
それに、みなさんが思う数学とは紙とペンがあればできる、という領域はきっとこの段階の中でもよりレベルの高い部分のことでしょう。
ここでは、紛れもなく質が大切になってきますし、自分で確保できる質の高さもなかなかのものになってきていると思います。
この段階で大切なことは「自分が問題を解くときに止まったとき、今何が原因で自分が困っているんだろう」ということをきちんと言語化できるようになることです。
あくまで例ですが、
「なんか難しいな」では全然ダメです。「この計算ができないんだよな」では不十分です。「この計算のルートの中にあるx^2が厄介なんだ」というくらいまで具体的にできるようにしてください。
これができるということは、①〜③で構築した検索ツールを正確に使えるようにするということです。
普段googleを使う時も「なんか困った」などと検索する人はいないでしょう。数学で困っているなら「数学 勉強法」などと具体的な言葉を使用するはずです。これと似たことができるようになることが大切です。
以上が”ざっくり”とした数学の勉強法です。お読みいただきありがとうございました。
いかがでしたでしょうか?
これを読めば、いかに数学が一朝一夕でできるようになる科目ではないことがわかると思います。
もし数学の勉強に興味が出たら私の講座にぜひお問い合わせください!
相談だけでも構いません。
(※ これは私の体験談込みでの話で、この能力のみで全ての数学力は決定されないことに注意してください)
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