#08投げ送り復習計画
2022/10/14
何回かに分けて、受講者向けの学習ガイドをまとめようと思っています。どなたにも役立つ内容にしたいと思いますので、是非ご覧ください。初回は「復習」に関して。
勉強には二種類の計画があります。「予定」と「復習」。
一般的に「計画表を立てる」というのは未来形の「予定」の事を指します。今回は過去の自分から未来の自分への「Todoの投げ送り」方式。受験生に身に着けて欲しい「復習計画」法です。
嫌なことを「忘れられない」と人間どうにかなってしまいます。だから「忘れる事」は良いことで、人間に普遍的な特技ですね。でも、勉強したことは忘れてしまいたくない。そこで復習です。東大に合格する人だって、復習はするんですから。未来形の計画を立てるのが苦手な人でも、学校のカリキュラムや、塾やオンラインで教えてくれる先生の授業計画を活用して、復習を実践すると良いです。「習った後どうするか」を考えるわけです。ただし、誰にでも共通した最適な方法論なんてありません。当人の現状の学力、生活の忙しさ、学ぼうとしていること自体の難易度によって微調整は必要です。そのうえで、復習について誰にでも重要と言えることは「復習すること」。予習より復習の方が大切なんですよ。
当面の目標は、復習の習慣化です。考えなくても実行できるまで、意識的に考えて復習計画を実行していきます。最初は「復習をする計画」だけでも手間取りますが、2週間も続ければ手慣れて早くなります。あとはひたすら習って復習するだけ。
[手順]
①1日以内に「忘れちゃいそう度」を評価する。
②復習する日を決めて、スケジュールする。
③毎日確認し、その日やるべき復習を実行する。
例えば以下のような「復習プランナー」を使ってみます。
復習するタイミングを一月先まで計画するなら4枚程度印刷して日付を書いておきます。手帳で慣れている人なら手帳でもOK。iPadやGoogleドライブ等でも大丈夫ですが、紙媒体が無難な気がします。「紙としての物体」がある方が実感があり、続きやすいでしょう。
①1日以内に「忘れちゃいそう度」を評価する。
最初の復習です。授業が終わるとすぐ忘れ始めます。数時間程度、あるいは翌朝まで時間をおいて授業内容の「忘却度」を評価してください。度合いを〇×△で決めて、特に忘れそうな内容も絞り込みましょう。こうしている間に最初の復習が完了します。
諸説ありますから、細かいことを言い出すときりがないので、私は1日以内・3日後・1週間後・1か月後の4回を最大としています。13731のシンメトリーです。
〇:大丈夫:1日以内・1週間後
▲:ちょい不安:1日以内・3日後・1週間後
×:だいぶ不安:1日以内・3日後・1週間後・1カ月後
反復回数は多いに越したことはありませんが、なんでもかんでも4回やろうとすると、復習Todoが混雑してしまい、現実的ではありません。授業後のまとめと、次週の授業前の2回が基本で、不安度に合わせて増やしてください。4回目が終わってもまだ不安が残る場合は、右下の「今週終わって不安な内容は」に記載しておきます。模擬試験の前などに古い復習プランナーを確認して再度補強しましょう。「だいぶ不安」にあたるのは、国語でいうなら「助動詞表」「敬語表」の暗記などですね。
②復習する日を決めて、スケジュールする。
1日以内の評価復習が終わったら、復習プランナーに書き込みます。復習する日付全部にまとめて書いてしまいましょう。「何回目の復習か」「科目内容」「ページ」などをできるだけ簡潔に。長々書くようなことは続きません。
③毎日確認し、その日やるべき復習を実行する。
そして、毎日復習プランナーを開きます。そうすると「その日やるべき復習」がまとまっていてくれます。復習すべきことは、徐々に溜まっていくので、必然的に一つ一つにかける時間は短くなります。内容にも寄りますが、一つ一つは5分とか10分で良いんです。復習は「何時間かけるか」ではなくて「何回想起するか」です。
<記載例>
・Todo1段目は先月の自分からの投げ送りです。助動詞「べし」の使い分けが相当難しかったんでしょう。「多分一月したら忘れてそう」ということで5/14の自分が6/14に指示したようです。この復習で定着していたら、ここで完了。不安なら「今週終わって不安な内容は」に転記。
・Todo2段目は先週の自分からの投げ送りです。Zoomの授業で習ったことを再現して、今日の授業に臨むということですね。塾・予備校の授業も「週ごと」に組まれていることが多いですから、7日目の復習が「前回と今回を繋げる」わけです。前もって6日目に復習したって別に問題ありません。
・Todo3段目は3日前6/11の自分からの投げ送りです。英語の時制、多すぎて大変ですよね…。そんな不安から「3日後」も復習しようと思ったんでしょう。
・Todo4段目は学校の単語テストのために英単語を「新規に」勉強した場合の記載です。授業の復習でなくても、同じように管理できます。覚えきれたかの点検を3日後の6/17にやって、6/20のテスト直前にもう一度、等が良いでしょうか。
まとめ
「復習しろと言われなかったからしなかった」では合格しません。
厳しい言葉だ、と思ったあなた、甘いですよ。大学入試はもっと意識の高い所での勝負です。逆に言えば、習ったことを自分の「資産」だと思って大切にする。復習力の高い学生は、天才肌じゃなくたって合格します。大学入試では、そういう努力が長期間にわたって継続できる人が勝利します。
参考になりましたでしょうか。ではまた。
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