国語の記述形式の出題 (=要約問題) について

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2024/8/20

8月も下旬に入りました。毎日猛暑(この字を見るだけで、体感温度が上昇してしまいそうですね)が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?日々、勉強に打ち込んでいらっしゃるかと思います。夏休み明け早々にテスト、という方もいらっしゃるでしょうね。

そして、夏休みが終わると9月(あたりまえですが)。そこから先は受験へ向けて慌ただしさが増してくるでしょう。模試を受ける方、推薦入試に挑む方・・・いずれにせよ、受験が迫ってきます。勉強も総仕上げの段階に突入です。これまでの勉強内容の復習や過去問演習、取り組むべき課題も増えてきます。そしてそれに伴い、それぞれの科目ごとに「この部分はどうしても点数が伸びない」「頑張っているのに上手くいかない」、という部分も見えてくるでしょう。逆に言えば、これらの問題をクリアすれば勉強は一気に進む、ということになります。

そこで今回はこの点について、私の守備範囲である国語を例にお話ししたいと思います。


突然ですが、皆さんは国語の記述形式の出題=「〇〇字以内で要約せよ」形式の問題は得意ですか?


何となく、皆さんの表情が目に浮かんできます。


私のこれまでの指導経験から言えば、あのパターンの出題が好き!という人は決して多くは無いと思うのです(かく言う私も、受験生の時にはこのタイプの出題は苦手でした)。「〇〇字以内で抜き出せ」ならともかく、「要約せよ」となると・・・キツいですよね。まして、国公立二次試験の場合、規定字数が「二百字(あるいはそれ以上)」という場合も珍しくありません(もはや「要約」ではなく「作文」です)。


そうなると、この形式の出題にどう対応するか?あるいはどのように勉強するか?ということが、重要な課題になってきます。


そこで、受験生の皆さんによく聞かれるのが、「模試(or赤本)の模範解答を読んでみたのだけれど、どうしても同じ答えにならない」、「どうしてあのまとめ方になるのか?分からない」、「毎回、模範解答と同じ答えを出せないのだが、どうすれば模範解答どおりの答えが出せるようになるのか?」といった内容です(皆さんも、心当たりがありますか?)。


では、それに対して私がどのように答えるか?というと・・・・


「模範解答どおりの解答を出せるようになりたいんですね?」「それはムリです!」。


こう答えると、ほぼ全ての方があっけにとられたような(というか、「???」というような)表情になります(これを読んでくださっている皆さんは、どうですか???)。


普通に考えたら、「ムリ!」なんて断言されたら、そういうリアクションになりますよね。


では、なぜ「模範解答どおり=ムリ!」なのか?をちょっとお話ししたいと思います。


まず、私の考えでは国語の記述形式の出題で「模範解答どおりの答え」を出す必要は「不可能」ですし、そもそも「その必要もない」のです。このことについて、他の科目と比較しながら考えてみましょう。


例えば、数学や化学、あるいは生物、物理の場合、あるパターンの問題を解く際には特定の公式や数式、あるいは化学式を当てはめれば、途中計算などを間違えない限り、ほぼ確実に正解にたどり着けます。言い換えれば、この部分さえ正しくできれば「誰が解いても」同じ答えを出せる、ということになります。


では、国語の記述問題はどうか?といえば・・・・。そもそも、この形式の問題には、「これを使えば100%正しい答えになる!」という公式や数式は存在しません。ということは・・・。


これを、模試や赤本の「模範解答」に当てはめて考えてみましょう。例えば、ある問題の模範解答を「十人」の担当者が別々に、互いに相談することも一切ない状態で作成するとします。出来上がった内容は、十人が「完全に同じ」「一字一句の違いも無い」ものになるでしょうか?


もうお分かりでしょう。「ムリ」に決まってます。


「模範解答」とは、そういうものなのです。あくまで「模範=中間値的なもの」であって「絶対的な答え」ではない、ここがポイントです。であるならば、「模範解答どおりの答え」を目指すこと自体、さほど意味のあることではない、ということになります。


では、「模範解答」は何のためにあるのか?ということになりますが・・・・。


「このパターンの出題には、おおよそこんなことが書ければいい」という「参考資料」的な役割、と考えればよいと思います。そして、自己採点をする際には、皆さんご自身が書いたものと見比べながら、「この場合には、この語句を含める必要があるんだな」「自分はこれを入れたけれど、必要なかったみたいだな」というふうに分析してみる・・・。この作業を繰り返すうちに、自然と記述形式の「ポイント」が掴めてくると思います。


繰り返しになりますが、「模範解答」は「絶対的な答え」ではなく、理想的な答えに近づくための「参考資料」。こんなふうに考えてみてはいかがでしょうか。そして、様々な「模範解答」を読みながら、要約力をレベルアップさせてみてください!


















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