【中学受験算数】 成績UPにつながる「模試の見直し」6つのポイント!

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2025/5/7

塾のクラス分けテストや模試の見直しは、どんな受験生も必ず意識しているポイントだと思います。また、多くの受験生が実際に模試の見直しを行って、少しでも成績を上げようと頑張っていることと思います。


「模試の見直し」とは、ただ解答を見て解き方を理解すればよいというものではありません。効果的な見直しの仕方を意識し実践することで、グッと成績を向上させることにつながるかもしれません。今回は、模試の見直しをする際に意識すべきポイントは何かについて、特に算数の場合を中心にお話ししたいと思います。


① 大問1と大問2は全問正解を目指せ!

:模試の大問1や大問2は、たいていの場合、計算や小問の集合で作られています。模試の見直しと言うと、難しそうな後半の問題ばかりに目が行きがちなのですが、実は序盤の大問1と大問2をしっかり解くことが成績を向上させる一番の近道です。特に、算数の偏差値で50を下回っている人や、50は超えているけれども、序盤の問題で取りこぼしがあったり、正解している箇所がいつもバラバラという人は、まずは大問1と大問2を全問正解できるように、徹底して序盤の問題の見直しと解き直しを繰り返すことが大切です。


② 「間違い」の種類を明確に分類する

:見直しをしている時に、間違いの原因を安易に「ケアレスミス」としていませんか?ですが、実際には「ケアレスミス」は「ケアレスミス」ではなく、本当はミスをしてしまう構造的な原因が隠れているかもしれません。本当の意味で「ミス」をなくすためには、単に「気をつけよう」と考えるだけでは不十分で、「ミス」につながった原因をよく考えることがとても重要です。そのために、自分のした「間違い」と正面から向き合って、なぜその「間違い」が起きたのか、原因をよく考えてみることが大切です。


・いわゆる「ミス」(計算間違い、単位の取違い、字の読み取り違い、など)

・知識不足(公式を知らない、条件整理ができていない、など)

・考え方の不足(解法の方針が立たない、図や表を使えなかった、など)

・時間不足(考えている途中で時間切れ、など)


このように、「間違い」が起こる原因は様々です。これらをよく考えて、その上で原因となる事柄を一つ一つ解決していくことが大切です。

 

・字が汚くて読み取り間違えてしまった

 →見やすく数字を書いたり、式をきちんと書くように注意する

・解けそうな問題があったのに時間が不足してしまった

 →「解くべき」問題を見定める、時間配分に気を付ける など


③ 「できるはずだった問題」に徹底的にこだわる

:自分で見直したときに「これは解けたのに」と感じる問題があった場合、それは本当にもったいないことをしています。「できたはず」と「実際にできる」には天と地ほどの差があります。頭で分かっていても、実際に結果につなげることができなければ悔しい思いをするのは自分です。本番で得点できるべきだった問題にはチェックを入れて、必ず解き直しをしましょう。また、「なぜ解けなかったか」や「どうすれば次は正解できるか」まで分析して、次は必ず解ける状態までもっていくようにしましょう。


④ 問題をレベル別に分けて、どこを優先的に解くべきかを分析する

:①と重なってくる部分もありますが、模試は偏差値65を超えるような人でもなければ、満点を取る必要は全くありません。実際には、半分くらい解ければ偏差値50が、3分の2を超えてくれば偏差値60が見えてきます。ですから、無理に難問にこだわるよりも、「自分が解くべき問題」にこだわるようにしましょう。「A:絶対に正解すべき問題」、「B:あと少しで手が届く問題」、「C:解けなくても仕方ない難問」などに分類し、このうちのAとBにこだわって見直しや解き直しをすれば、効率よく学力を向上させることができます。


⑤ 見直しノートを作成する / 定期的に「解き直しの日」を作る

:模試の直後には見直しを徹底して、解き方のヒントや解き直しをまとめた「見直しノート」を作成しておきましょう。全ての問題でなく、間違えたもののうち「必ず解くべき問題」、「自分が解けるようにしたい問題」だけでも十分です。そして、模試からある程度時間がたったところ(1週間後や1ヶ月後など)で、もう一度解きなおしてみましょう。その時にきちんと解ければその問題はもう自分のものです!もし解けなかった場合も「見直しノート」を見直して、記憶をよみがえらせることが大切です。


⑥ 時間配分や解く順序の見直し

:模試では、戦略的に時間を使うことを意識することも大切です。どの問題に時間をとられてしまったのか、本当にその問題に時間をかける必要があったのか、どの順番で解いたのかなど、自分が「点数を取る」ために効果の高い解き方をしていたのかを再度確認しましょう。問題を解かずに「捨てる」のは、最初のうちは本当に勇気のいる行為で、全部何とかして手を付けたくなってしまうものですが、「基本問題が残っている」、「基本問題は解いたけれども、見直しが不十分で間違いがある気がする」、「あと少し時間をかければ解けそうな問題がある」などの時には、後半の難しい問題を捨てる勇気を持つことも大切です。また、少し考えても解く糸口が見つからない場合には、「〇分たって分からなかったら次の問題に行く」などの判断を事前に決めておくことも大切です。


今回ご紹介したのは、本当にごく基本的な「見直しの基礎」と言ってよい内容ですが、実際にこれらをきちんと守っている受験生は意外に少ないように思います。また、最初のうちは小学生がこれら全てを判断するのは難しいこともあります。その場合には、保護者の方がお手伝いやアドバイスをしたり、習っている先生にアドバイスをもらうのも良いでしょう。もちろん、私のクラスを取っていただいた生徒さんには丁寧にサポートいたします(笑)。5月を過ぎてクラス分けテストや模試がだんだん積み重なってくる時期になりますが、基本問題をしっかり仕上げて、今回よりも次、次回よりもその次と成績をUPさせていきたいですね!

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