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総合型・学校推薦型対策

【総合型選抜・推薦入試】 自己分析が苦手な人のために:自分の「武器」の探し方

2025/7/21

「自分の長所が分からない」という悩みは、就職活動や受験に取り組む多くの人がぶつかるごく自然な壁です。特に、真面目で客観的に自分を見ようとする人ほど、「これといった長所が見つからない」とか「自分にはアピールできるほどの個性がない」と感じやすいものです。

ですが、それは自分の長所も短所も正面から見つめていないだけです。実際には人間には本当に色々な側面があり、それが時に長所となり、時には短所となりますから、うまく見つめてあげれば自ずと自分の長所にあたるものが見えてくるものです。以下では、「なかなか自分のアピールポイントが見つけられない」という悩みを解決するためのいくつかの方法についてご紹介していきたいと思います。


① 自分の短所は実は長所かもしれない

:最近多いのが「自分の短所ばかり目につき、自分のことを卑下してしまって、なかなか長所を見出すことができない」というケースです。ですが、一見するとネガティブに見える特徴も、見方を変えれば立派な長所になり得ます。具体的な例を挙げるのであれば、以下のようなものです。


●短所:物事を考えすぎてしまい、なかなか行動に移せない、決断力がない

→長所に置きかえると…慎重に行動し、思い付きだけで行動しない


●短所:難しいことを考えるのが苦手で、後先考えずに行動してしまう

 →長所に置きかえると…楽観的で、ポジティブに行動でき、フットワークが軽い


●短所:自分の思い通りにならないと気がすまない、周囲に気配りができない

 →長所に置きかえると…主体性があり、率先して物事に取り組むことができる


「ものは言いよう」という言葉がありますが、誰かに自分のことをアピールしたり、他者を評価したりするときに「言い方」というのはとても大切です。「あの人は、仕事はできるけれども大酒飲みで生活態度がだらしない」というと悪口に聞こえますが、「あの人は大酒飲みで生活態度にだらしないところはあるが、仕事は本当にしっかりできる」というとほめ言葉に聞こえます。どちらも、事実は変わりません。

 つまり、長所と短所というのは表裏一体、それが発揮される場面や発揮の仕方によって長所にもなれば、短所にもなるということです。自分の特徴を短所としかとらえられないのであれば、それは短所のままになってしまいますが、別の見方から長所にもなり得ると考えて、意識してそのようにふるまうことで、いつの間にか本物の長所になっているということもあるかもしれません。何より、自分の性質を正面から見つめて、その良い点・悪い点をしっかりと知り、「自分の特徴をどう活かせるか」と考えることは、最終的には確固たる自信へとつながっていきます。


② 経験や体験は自分を映し出す最良の材料

:人は、生活をしているだけでも様々な経験や体験を積んでいきます。なにも特別な体験である必要はありません。家族や友人・知人と接していて起こった日常のエピソードなども十分に一つの経験たり得ます。こうした過去の経験を振り返って、自分が「どのように行動したか」、「どんなことを考えたか」、「何を感じたか」などに日ごろから目を向けている人は、「自分を知る」ことに長けた人です。もし、そうしたことを日頃からしていない人は、少し意識をして「自分のことを振り返る」ことを習慣化してみましょう。

 自分の特徴や性質は、実際に起こったことから引き出すのが一番自然です。また、実際にあったことから引き出された特徴は、過去の経験や体験という裏付けを持っている分、説得力を増します。とはいえ、あまりにもかわりばえのしない日常的な話からはなかなか自分の特徴は見いだせないものです。自分の特徴が分かりやすいのは、以下のような体験をした時が多いので、こうした出来事を思い出してみましょう。


● 苦しい思いや痛い思いをした時のこと

● 困難を乗り越えて成功したときのこと

● 困難に打ち勝つことができず、挫折したときのこと

● 人から喜ばれた時のこと、または誰かにしてもらって嬉しかった時のこと

● 人に嫌な思いをさせてしまった時のこと、または人に嫌な思いにさせられたこと

● 落ち込んだ時のこと、後になって後悔したこと

● 誰かと協力して行動したときのこと


こうした、それぞれの経験や体験の中で、あなたはどのように感じ、考え、行動したでしょうか。それらを客観的に判断してみると、自分でも気づかなかった特徴が現れるかもしれません。大切なことは、特徴をとらえる際に「良い」とか「悪い」といった基準にとらわれすぎないようにすることです。自分の「良さ」を見つけることばかりにこだわってしまうと、その基準は独善的になりがちですし、一方で「悪い」面ばかり意識すると自分を過度に卑下し、自虐的になってしまいがちです。人の特徴というのは、場面によって様々な価値を持つものですから、善悪二元論的な基準で判断することはやめておきましょう。


③ 「長所」とは、人より圧倒的に秀でていることではない

:自己アピールを書こうとする人は、「他者に誇れるもの」や、「圧倒的に秀でていること」でないと長所として示すことはできないのではないかと思いがちです。たとえば、「部活で全国大会に出場した」とか、「学生時代に起業経験を積んだ」とか「各地のキャリアイベントで受賞歴がある」とか「地元で新しいボランティア団体を立ち上げた」とか「留学経験があり、高い英語力がある」など、いわゆる「華々しい」経歴でなければいけないという思い込みです。

しかし、実際には推薦入試や総合型選抜などの選考で重視されるのは「その人らしさ」や「その人の持ち味」が選考側の「求める人物像」に合致しているかどうかであって、必ずしも「華々しい」経歴が必要というわけではありません。(「華々しい」経歴が必要な場合には、その旨、募集要項などに基準として書いてあります。その場合には「華々しい」経歴はもちろん必要となります。)

大昔に就職活動をしていた頃に、ある会社の人事の方に「成績とか経歴で言えば、自分よりたくさん凄い人がいるのに、なぜ私は通してもらえたんでしょう?」とうかがったところ「確かに君より凄い人はたくさんいるよね(笑)!でも、結局はその人と仕事したいとか、普段一緒に行動して苦にならないかとか、そういうのが大切だから。」とおっしゃっていました。結局は「合う」か「合わない」かというところはあります。

ですから、選考からはじかれたからと言って「自分はダメなんだ」とか「自分を選んでくれるところなんかないんだ」と卑下する必要はありません。たまたま、その時点では、そこと合わなかっただけかもしれませんし、ご縁がなかっただけかもしれません。

ただし、相手が「どのような人を求めているか」というのはとても大切な情報です。募集要項に書かれている求められる人物像(要件など)をチェックするのはもちろんですが、その大学の理念や、各学部の特徴、研究室の様子などについてはHPをよくチェックし、自分の特徴や長所が相手の目に魅力的なものとして映るような工夫は考えてみた方が良いでしょう。


④ 他の人に聞いてみる

:「自分のことは自分が一番よく知っている」というのは確かにそうかもしれませんが、意外に自分の目では見えていないこともあるかもしれません。自分だけで考えた自分の長所が独り善がりのものであったり、「自分では当たり前」と思って気にもとめていなかったことが、他の人から見ると驚くべき長所であったりということがあるかもしれません。

また、周囲の人とのかかわりをベースにすえてみると、自分の特徴の「強弱」や「濃淡」がより分かりやすくなるかもしれません。人の特徴や個性と言いますが、多くは「唯一無二」のものではありません。「リーダーシップがある」、「優しい」、「責任感がある」、「社交的」、「聞き上手」、「思慮深い」、「向上心がある」…など色々なものがありますが、ある意味ではどれも「ありふれたもの」です。ですが、これらの「ありふれた」特徴にも強弱や濃淡、組み合わせなどがあり、それらが無数に積み重なって、ある人の「個性」を形作っています。ですから、同じ「優しさ」でも、他の人とのかかわりや目を通して見ることで、自分なりの「優しさ」の意味や位置づけが見えてくるかもしれません。過去に自分が周囲の人とどのようにかかわり、どのように接してきたかをよく思い出してみましょう。そこに、自分の気づかなかった「何か」が隠されているかもしれません。

また、やはり身近にいる人の言葉は大切です。家族のほか、友人や長年接してきた人などがいる場合には、そうした人たちから意見をもらうことも参考になるかもしれません。長所や短所を直接聞くのが恥ずかしい場合には、昔一緒に経験した思い出などを話しながら、「あの時どう思った?」などと聞いてみると、自分が見ていた「景色」とはまた違ったものが見えるかもしれません。


終わりに

自分のアピールポイントを探すことは、特別な人より秀でたことを探すことでだけではなく、「自分らしさ」を見つめなおすことにほかなりません。それは、必ずしも「華やかな」ものである必要はありませんし、「唯一無二」のものである必要もありません。自分自身がこれまで生きてきたことの中から、自分の中に存在する気性、工夫、努力、気遣い、行動などを丁寧に掘り起こしていくことが大切です。実際の体験や経験に基づいて掘り起こされた考えは、それを文章にした時に説得力のある「生きた言葉」に変えていきます。

自分の特徴とその多様性について見つめなおすと、「自分のここは短所だけれども、こうすれば長所にもなる」、「自分にはこれはできないけれども、こういう可能性がある」など、自分の持つ価値の多様性にも気づき、それがある種の自信につながっていきます。また、自分自身の価値の多様性に気づくことで、他の人の価値や多様性にも気づき、視野が広がっていきます。

大切なことは、「自分らしさを素直に見つめなおすこと」と、「自分らしさから自分なりの良さを引き出す視点を持つこと」です。自分自身を深く見つめなおすことは、単なる入学試験対策をこえて、自分自身の心を安定させて気持ちを豊かにすることにもつながっていくのではないでしょうか。

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