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【中学受験】 テストで緊張するのは悪くない!本番に強くなる8つの考え方

2025/10/20

みなさんは、テストの前にドキドキしてしまうことはありませんか?

緊張に慣れている人もいるかもしれませんが、「緊張して頭が真っ白になりそう…」、「手が震えて計算ミスしそう…」と感じる経験は、多かれ少なかれ誰にでもあると思います。

ですが、緊張することは悪いことではありません。

むしろ、「ここは大事だ」とか「ここで頑張りたい」という気持ちがあるからこそ、体や心が真剣に反応している証拠だと考えてよいでしょう。

いちばん大切なことは、「緊張はして当たり前」と考えて、深刻にとらえすぎないことです。

たとえば、模試などでは「いつもの問題を解くのと同じだ」と考えましょう。模試にしても、結局は練習であることに変わりはありません。

そうした「気持ちの切り替え」に慣れておくと、受験本番だとしても「テストであるという点ではいつもの模試と同じだよね」など、いくらか距離を置いて状況を眺めることができるようになり、気持ちに余裕が生まれます。

ここでは、緊張とうまく付き合うための8つの見方についてご紹介したいと思います。

①  本番やテスト環境に慣れる練習をしよう

本番と同じような環境に慣れておくと、当日の緊張はぐっと減ります。

たとえば、自宅以外の場所で時間を計って問題を解いたり、家族がいる部屋で集中する練習をしてみましょう。「人がいる中でも集中できる」という感覚を身につけておくと、本番でも落ち着いて取り組めます。

また、習い事やスポーツなどに取り組んでいる人は、「発表会」や「試合」などの場も、緊張に慣れるための役に立つと思います。

②  本番前の「ルーティン(決まった行動)」を作ろう

試験直前にやることを決めておくと、心が落ち着きます。たとえば、

・深呼吸を3回する

・ペンを整えて机に置く

・伸びをしてみる

・胸に手を置く

自分が「こうすると落ち着く」と感じる小さな習慣を、毎回同じようにするように決めておくと、「いつもの自分」を取り戻すきっかけにすることができます。

③ 「最初にやること」を決めておこう

人によっては「試験が開始されたとたんに、気が付いたら頭が真っ白になっていた」という人もいるかと思います。そんなときは、「試験開始後にいつも最初にやる行動」を決めておくと安心です。たとえば、

・試験全体を30秒で見渡す

・一番簡単そうな問題から始める

・まずは名前を書く

考えるより先に体を動かすことで、自然に集中モードに入れます。

④  自分を客観的に見てみよう

「失敗したらどうしよう…」と考えてしまうと、不安はどんどんふくらみます。

こうした不安に打ち勝つためには、普段から「自分は今どのくらいできて、どのくらいできないのか」を冷静に整理してみましょう。「ここまでは大丈夫」、「ここはまだ練習中」と分かっているだけで、無駄な不安が減り、緊張も緩和されていきます。

「自分のことを正しく知る」ということは、自信につながるだけでなく緊張も和らげてくれるのです。

⑤ 「大したことじゃない」と思ってみる

もちろん受験は大切なことですが、「人生のすべて」ではありません。

どんなに大事な試験でも、「これで自分の将来が全部決まる」わけではありません。少し冷静に「失敗してもまたやり直せる」と考えることも大切です。むしろ、人生では失敗なくすべて成功していくことよりも、いくつかの失敗を乗り越えていくことの方が大切なこともあります。

昔の哲学者のニーチェという人は、「死ぬような出来事でない限りは、出会う困難や出来事は最終的に自分の力に変わる」といった意味の言葉を残しています。(「私を殺さないものは私を強くする」) つまり、一見すると深刻な失敗に思えることでも、実は自分の糧になっているかもしれないのです。

もちろん、最終的な目標を達成することは大切ですが、それくらいの気持ちで構えると、むしろ本番で強くなれるものです。

⑥  緊張を「味方」に変えよう

「緊張=悪いこと」と思うのはもったいない!

「これは集中モードに入ってるサインだ」と思うだけで、気持ちは前向きに変わります。

たとえば、試験前に「ドキドキしてきた。よし、体が戦闘態勢になってるな」と心の中でつぶやいてみてください。すると、自分を客観的に見る気持ちが生まれます。

緊張は、「緊張してはいけない!」と焦ってしまうとかえって高まってしまうものです。むしろ、「適度な緊張は悪いものじゃないよね」と考えると、不思議と緊張が「味方」に感じられてきます。

⑦  ミスも「想定内」としておこう

完璧を目指すと、かえってプレッシャーが強くなってしまいます。ですが、いつも完璧に何でもこなせる人間なんて、どこにもいません。だれでも、ミスや失敗はするのです。

それよりも、「もしミスをしたとしても立て直せる自分」をイメージしておくことが大切です。

たとえば、「この問題は難しい。でも、他の問題で取り返せばいい!」

そう思えるだけで、次の一問に気持ちを切り替えられます。

⑧ 監督の先生はみなさんの「敵」ではない

私自身が数多くの試験の監督をしてきたのでわかるのですが、試験監督の先生方はみなさんの「敵」ではありません。むしろ、皆さんが快適に公平に試験を受けられるように見守っている存在です。

ですが、試験を受ける立場からすると、教室をあちこち歩きまわる試験監督の先生は、みなさんを監視する怖い存在に思えて緊張してしまうかもしれません。

もちろん、試験監督には不正を防止したり、意味もなく変な動きをする人がいないか注意するという役割もあるのですが、私の場合、それ以上に気を付けていたのは「手続きに間違いがないか」や「体調が悪かったり、困ったりしている人はいないか」でした。

また、教室を見回るときは、不正をしている人の有無よりも、鉛筆や消しゴムを落としてしまったけれども言い出せずに落としたままになってしまっている人がいないかなどの気を払うことの方が多いです。

ですから、試験監督の先生が来たからと言って過度に緊張する必要はありません。また、本当に困ったことがあるときには、試験前に指示された方法(静かに手を挙げるなど)で助けを求めても良いでしょう。

おわりに

緊張は「敵」ではなく、「頑張りたい」という気持ちの表れです。

そのエネルギーを上手にコントロールできるようになれば、必ず実力を発揮できます。

「緊張してる自分も、悪くないじゃん!」

そう思えるようになってきたら、本番にも落ち着いて臨めると思います。

日々培っている力を十分に発揮できるように、頑張ってください!

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