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「勉強がはかどる」整理整頓術 ~「学習環境づくり」のすすめ~

2025/8/31

「机の上が散らかっていると集中できない」というのは、多くの人が経験しているのではないでしょうか。私の場合、「集中できない」というよりも「無駄な時間がかかる」んですよね、散らかっていると。そもそも「何をすべきだったのか」が雑然とした机からは伝わってこないですし、「あれはどこにあったっけ」と探している時間だけでかなり無駄にしています。


たまに「大丈夫、散らかっているけど、どこに何があるか全部把握しているから!」という人がいますが、そういう人は散らかっていてもいいと思うんですよ。でも、ウチのオカンみたいに、「ああ、あれ?片付けたわよ。ちゃんと片づけたわ。どこにあるかって?知らないわよ!そんなの。」みたいな人とか、散らかっていると作業開始までに無駄に時間がかかる私みたいな人間は、普段から整理整頓を心がけていた方がモチベーションも作業効率も上がると思うんです。


一部の心理学研究では、散らかった視覚的環境では、脳が必要な対象に集中するために余計な情報をフィルタリングしようとし、その分、認知的な負担が増大して疲労しやすくなるという結果が出ているそうです。簡単に言うと、「散らかっていると脳が疲れる」のだそうです。つまり、整理整頓は単なる見た目の問題ではなく「勉強効率を左右する重要な要素」なのかもしれません。


【1、 基本的な整理整頓術】

(1)机の上は「今使うもの」だけを残す

:教科書、ノート、筆記用具など、いつも取り組む学習に必要なもの以外は、極力机から排除しましょう。シンプルな机ほど集中力が長続きします。


(2)科目やテーマごとにクリアファイルに入れ、ボックスに入れる

:プリントが行方不明になったり、課題が見つからなくて探したりするのはストレスがかかりますし、時間の無駄です。「これは数学の課題プリント」、「これは歴史の一問一答」など、科目やテーマごとにクリアファイルに入れておきましょう。また、ファイルはごくシンプルなクリアファイルが一番取り出しやすく、管理もしやすいです。クリアファイルがパンパンになる前に別のクリアファイルに入れて整理し、またファイルが散らばらないようにBOXに入れて整理ましょう。ポイントは、「必要な時にすぐ取り出せる」状態を作ることです。


(3)出したものは定位置にしまう

:何となくものをその辺にポイではなく、どの道具がどこにあるかという定位置を決め、必ずそこに置くようにしましょう。


(4)いらなくなったものは捨てる

:長くとも半年ごとくらいには、いらないものを整理しましょう。これも、まとめて行うよりは、普段から明らかに不要になったものを少しずつ整理する習慣をつけておくと余計な負担がかからずに済みます。


【2、スマホやデジタル整理も大事】

整理整頓は机の上だけでなく、スマホやPCのデータ整理にも必要です。


 ① アプリの通知を減らす

 ② フォルダを整理する

 ③ メールなどのフォルダ分けをする


こうした小さなことをマメに行って、普段から自分のデータを「ここにコレがある」と把握できる形で整理しておくと、無駄な時間が減り、集中力を高めることにつながります。また、勉強や作業中はできればスマホは周辺から排除しておきましょう。ヤツは集中力の敵です。私も「なんか今日はなかなか仕事が片付かないな~…ハッ!」と気づくとそこにヤツがいます。


【3、大学受験に向けた一歩先の整理整頓】

高校生、特に大学受験を意識する人は、集中力を高める目的だけでなく、より「戦略的な」整理整頓も心がけてみると良いでしょう。大学に入ると多くの情報やタスクを管理する必要性が出てきますので、その予行演習だと思ってみても良いかと思います。


(1)「本当に使うものは何か」を判断し、身の回りに置くものを絞る

:受験勉強では、参考書をあれこれ買い集めるよりも「厳選して繰り返す」ことが重要です。机の上に使いかけの参考書が3冊も4冊も積み重なっていたり、流行りの参考書のアレコレに目移りしていて、実際の作業(暗記や問題演習)などがさっぱり進んでいない状態なのは黄信号または赤信号です。思い切って使うものを絞り込み、そのかわり絞り込んだものにはじっくり腰を据えて取り組みましょう。

成績が上がる人というのは、「あれこれ色々な参考書に手を出す人」ではなく、「ひとつひとつ、取り組み終わった参考書や問題集が積み重なっていく人」です。


(2)学習計画表や模試の結果を一元管理する

:模試の結果、過去問演習の記録、学習計画をあちこちにメモしていると、全体像が見えなくなります。ひとつにまとめて管理することで、自分の勉強の進度が一目で確認でき、次にやるべき課題が明確になります。

最近は模試の成績なども電子データで来ることが多いので、フォルダをうまく仕分けて管理し、総合成績は印刷してしまって一つのクリアファイルに入れて管理すると良いですね。成績推移を一目で確認したい場合には、エクセルで表を作ってしまって1枚にまとめてしまうと分かりやすくなります。電子データのままだと、画面の中に情報が一度におさまりきらなかったり、ページをめくらなければいけなかったりで意外に無駄な時間がかかり、また全体像も把握しづらくなります。


(3)無駄な荷物は持たない

:よく、リュックやカバンをいつもパンパンにして、すごく重そうにしている人を見かけますが、その荷物本当に必要ですか?多分、その日に使わなかったものの方が、多いのではないでしょうか。

「普段から家に置いておくべきもの」、「学校のロッカーに備えておくもの」、「自分で持ち歩く必要があるもの」に分けて、極力荷物を減らしましょう。「物を運ぶ」というのは立派な労働です。無駄に労力を使うことを避け、勉強に使う体力を残しておくと、睡魔に負けない体が手に入るかもしれません。


【4、終わりに】

整理整頓は、単に「部屋をきれいにすること」ではなく、「学習効率を高めるための環境づくり」です。

中学生・高校生にとっては、「机を片づける」、「プリントを仕分ける」といったごく小さな工夫を日常にすることが、集中力アップと成績向上につながります。「机やロッカーがぐっちゃぐちゃ」という場合には見直してみた方が良いと思います。

また、大学受験を目指す人は、勉強道具や情報を整理すること自体が「合格への戦略の一部」になり得ます。大切なものはもちろん取っておいてよいですが、いらないものはどんどん捨てて、持ち物自体を軽くしましょう。

何より、身の回りが小ぎれいになっていると元気出ますよ。年に1度の大掃除をするのではなく、普段からちょっとずつ片付けていく習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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