オンライン家庭教師マナリンク

【世界史】 早稲田大学法学部「世界史」論述問題出題傾向

2025/5/8

今回は早稲田大学法学部で必ず出題されている大問5の論述問題について、出題傾向分析を行いたいと思います。下の表が早稲田の法学部で1996年~2025年にかけて出題された問題のテーマです。


試験形式が字数を除いてほぼ統一された2009年以降、論述問題は必ず大問5に設置されています。(それ以前も全て最終問題に設置されています。) 2004年から2015年までは「200字以上250字以内」という字数指定でしたが、2016年以降は全て「250字以上300字以内」となっています。また、2009年以降は必ず4語の指定語句が示されています。(2008年以前は年によって指定語句の数が異なります。)

2008年以前の問題には、設問の設定にやや雑なところがありましたが、近年は設問の要求が比較的明確に提示されるようになってきています。ですが、それでも指定語句がないと設問の意図が正確にくみ取れない部分もありますので、早稲田法学部の論述を解く上でこの指定語句の分析と整理は極めて重要になります。


【出題テーマについて】

2019年ごろまでは、時々あるイレギュラーな問題を除いて、ヨーロッパ近現代史と中国近現代史から出題されていました。特に2010年代にはその傾向が顕著でしたが、その後2020年代に入ると、主要国の歴史からはやや外れたところにあるアジア・アフリカ・アメリカ史などが主に出題されています。今後もこの傾向が続くかは不明ですが、2020年以降はこうしたアジア・アフリカ・アメリカなどからの出題がほとんどとなっているので、次年度は少し目先が変わって来る可能性も否定できません。また、昨年から今年にかけて、国際関係上の諸問題が立て続けに発生しているので、そうした時事的な視点にも注意したいところです。特に、中東問題についてはベタなテーマではありますが、早稲田の法学部論述では1999年に一度出たきりですので、少し注意した方が良い気がします。


【出題される時期について】

こちらも、2010年代までは一部のイレギュラーを除いて圧倒的に近現代史からの出題が多く(特に、19世紀~20世紀史)、また時代的にも比較的短い期間を問われることが多かったのですが、近年その傾向に明確な変化が見られます。ある地域や何らかの関係性における「変遷」やある程度長いスパンでの「経緯」を問う問題が多く、その結果として数世紀にわたる長いスパンから解答を作成することを求められることが増えてきています。ただし、時代的には近現代史からの出題が多いことに変わりはありません。(2022年のトルコ系民族の興亡史[6世紀~10世紀]などは目立っているように見えますが、過去にも古代ローマ史などからの出題など、イレギュラーなものもあることを考えると、「近現代史中心の出題」という全体傾向が変化したとまでは現時点では言えないと思います。)

参考までに、各年度の出題における時代区分の一覧表をあげておきます。


【解法・その他】

基本的な解法としては、指定語句を参考に関連事項を思い浮かべ、設問が求める解答へ導くために整理するという手順となります。設問に多少の変化が出たとしても、200字から300字程度で経過説明や背景・理由説明、結果・影響説明などを行う設問であると考えれば、特に戸惑う必要はありません。ただし、時間配分には注意すること。


【対策など】

問題のレベル的にはそう難しいものではありませんが、設問を読んで「これは〇〇について聞いている!」というアンテナが「ピーン」とはらないとすれば、基本的な知識がまだ不足しています。その場合には、近現代史を中心にしっかり基礎知識を復習するところから始めましょう。

基礎固めが済んだのちは過去問演習を中心に進めるべきです。近現代史からの出題が多い分、東大で出題された問題との親和性が比較的高いように思われますので、「早稲田の法学部論述の過去問はあらかた解いてしまって、練習材料がなくなってしまった」ということがもしあれば、その時は東大の論述対策用テキスト(ベタですが、『東大の世界史25カ年』とか、『テーマ別東大世界史論述問題集(駿台受験シリーズ)』など)のうち、近現代史を重点的に練習しておくとよい練習になると思います。

このブログを書いた先生

このブログに関連するオンライン家庭教師はこちら

大学受験におすすめの指導コース

22,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
高校3年生、浪人生
  • 英語の偏差値を60〜70まで上げたい方
  • 英語が苦手で、受験対策のネックになっている方
  • 早慶などハイレベルな大学に興味のある方
コースの詳細を見る
英語月額コース
L)京大英語過去問徹底解説
タイプ別
無料体験あり
L)京大英語過去問徹底解説
30,000/月
1回90(月4回(週1回目安))
高校1〜3年生、浪人生
  • 京大オープン・実践を8月、10月に控える京大志望の生徒
  • 京大過去問をやりつくしたつもりの京大志望浪人生
  • 本当の英文読解を習得したい大学生
コースの詳細を見る
25,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
高校1〜3年生、浪人生、社会人
  • 早慶上理、MARCH、関関同立等の難関私大合格を目指す生徒を対象に、学年に応じた英語対策を行います。
  • 難関校に合格したいけど、何をどう勉強するのが一番の近道なのか分からない人
  • 志望校と自分の学力のギャップが大きくても優しく指導して合格へ導きます。
コースの詳細を見る
高校数学月額コース
過去問・良問の添削&演習による難関入試数学(60分)
三者面談あり
無料体験あり
過去問・良問の添削&演習による難関入試数学(60分)
26,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
高校1〜3年生、浪人生
  • 2次試験の数学が完答できるようになりたい方
  • 解説を読んで「なんでその発想が出てくるの?」と思ってしまう方
  • 答案の書き方をしっかり指導してほしい方
コースの詳細を見る
高校数学月額コース
【慶應義塾大学商学部】数学過去問を徹底分析した対策演習
三者面談あり
タイプ別
無料体験あり
【慶應義塾大学商学部】数学過去問を徹底分析した対策演習
30,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
高校2・3年生、浪人生
  • 慶應義塾大学商学部を数学受験される予定の生徒さま
  • 入試問題と教科書とのギャップをどのように埋めればよいか悩んでいる生徒さま
  • 大学学部毎に傾向の異なる私大入試対策を効率良く進めたい生徒さま
コースの詳細を見る

この先生の他のブログ

武田の写真

アクティブラーニングは万能なのか ― 「活動量」ではなく「思考量」が学びを支える

2026/7/3
「ラーニングピラミッド」の定着率には根拠が乏しい近年、学校現場で「アクティブラーニング」の重要性が指摘され、多くの場所で取り入れられています。「アクティブラーニング」に関係する教育論や学習法の話題になると、しばしば登場するのが「ラーニングピラミッド(Learning Pyramid)」です。そこでは...
続きを読む
武田の写真

成績が良くなくても中学受験に挑戦する意味はあるのか

2026/5/25
「中学受験は成績の良い子だけのもの」-そんなイメージを持っている方は少なくありません。確かに、難関校合格を目指して競い合う世界を見ると、高い偏差値や優秀な成績ばかりが注目されがちです。しかし実際には、中学受験は決して上位層だけの舞台ではありません。むしろ、現在の成績にかかわらず、多くの子どもにとって...
続きを読む
武田の写真

なぜ分数ができないと伸びないのか ~ 算数だけでは終わらない「基礎の崩れ」を防ぐには

2026/4/25
中学受験算数を教えていると、分数の概念を理解できていなかったり、分数計算が苦手だったり、どうしても小数で計算したがるなど、形は様々ですが、「分数計算が苦手」というお子さんが一定数います。特に「一度決まったスタイルを変えることが嫌い」だったり、「新しいことを取り入れて失敗することが嫌い」というタイプの...
続きを読む
武田の写真

受験本番に強いメンタルとは何か|「崩れない」ことの本質と鍛え方

2026/4/9
受験が近づくにつれて、多くの生徒が不安に感じるのが「本番で実力を出せるかどうか」です。普段は解ける問題なのに、本番になると頭が真っ白になってしまうという経験がある人もいるのではないでしょうか。では、「受験本番に強いメンタル」とは一体どのようなものなのでしょうか。このお話はかなりデリケートなもので、受...
続きを読む