オンライン家庭教師マナリンク

【宿題の決め方】2枚の週と7枚の週がある理由|定期テスト前は、あえて減らします

2026/7/26

私が出す宿題は、少ない週で1枚、多い週で10枚くらいの幅があります。
気まぐれで決めているわけではなく、毎回、その週のその生徒さんに合わせて決めています。

定期テストが近い週は、あえて減らすこともあります。

今日は、どうやって決めているのかを書きます。
「なぜあえて減らす週があるのか」「増やしすぎるとどうなるのか」まで書くので、ご家庭でも使えるところがあると思います。

宿題は、授業が終わってから固めることが多いです

授業の中で「じゃあ次はここをやってきてね」と決まることもあります。その日の授業で弱点がはっきり見えたときは、その場で決まります。

ただ、多くの場合は授業が終わってから、その日を振り返りながら固めています

理由は単純で、授業中には判断しきれないことが混ざっているからです。たとえば「前回の宿題がどんな状態で戻ってきたか」や「来月のテストまでに学校の課題がどれくらい出そうか」は、授業をしながら同時に考えるには重すぎます。60分は、思っているより短い時間です。

授業中の私は、次にどう説明するかを考えています。「あそこで手が止まっていたな。。」「あの単元は解けていたけれど、自信がなさそうだったな」という細かいところは、終わってから静かに振り返るほうが、よく見えます。

授業のあと、私が見ている3つのこと

宿題を決めるとき、だいたいこの順番で見ています。

① 前回の宿題の取り組み

まずここです。
全部終わっていたのか、途中までだったのか。正解していたのか、手が止まっていたのか。

前回途中までしか終わらなかった生徒さんに、同じ量をもう一度出しても、たぶん同じところで止まります。量が適切だったかどうかの答えは、いつも前回の宿題の中にあります。

② 授業の様子

その日いちばん時間がかかったところ。逆に、あっさり進んだところ。

ここで気をつけて見ているのが、正解しているのに自信がなさそうだったところです。合っているので見落とされやすいのですが、こういう単元はテスト本番で手が止まります。「なんとなくできた」を「これはこうだから、こうなる」に変えておきたいので、あえて宿題に入れることがあります。

③ 学校の予定

定期テスト、部活の大会、行事、学校から出る課題の量。

ここは成績そのものには直結しませんが、宿題が続くかどうかを決めているのは、ほとんどここです。どれだけ良い課題でも、手をつけられない週に出せば、ゼロになってしまいます。

特に定期テストが近づいたら、私が出す宿題は減らします。学校のワークや提出物にまず時間を使ってほしいからです。テスト範囲の勉強と、私の宿題と、学校の提出物が同じ週に重なると、たいていどれも中途半端になります。テスト前は学校の課題を優先していただいて、私のほうは「そこで手が止まりそうな単元」だけに絞ります。

決める前に、頭の中で3つ並べています

宿題を1つに決める前に、私はいつも3つの方向を並べて比べます。

A:基礎固め
その生徒さんの、まだ怪しいところから作る案。狙いは取りこぼしをなくすこと。

B:挑戦
志望校や目標から逆算して、少し背伸びする案。量は増やしません。難しい問題は1問でも十分に重いからです。

C:軽め
10〜15分で終わる最小単位まで削った案。狙いは「手を止めないこと」。

そのうえで、その週に合う形に絞ってお渡しします。3つとも並べて「どれがいい?」とお渡しすることはしません。選択肢が多いと、やる前に迷う時間が生まれてしまうからです。決めるのはこちらの仕事で、生徒さんには「これをやればいい」という状態で届けたいと思っています。

実際には、こんなふうに決まります

学年や目的によって、宿題の形はかなり変わります。3つ挙げます。
(個人が特定されないよう、学年と単元以外は変えています)

ケース1|中学2年生・数学/連立方程式が安定して、これから一次関数に入る時期

前回出した計算の宿題が、ほとんど落とさずに戻ってきました。ここで「計算をもっとやらせる」のは、あまり意味がありません。すでにできているからです。

なので、文章題の立式に寄せました。計算は解けるのに文章題で止まる場合、原因は計算力ではなく「式を作るところ」にあります。あわせて、夏のあいだに一次関数を少し先に進めておく分も入れました。

ただし予習だけに寄ると、前の単元を忘れます。なので連立方程式の計算も少しだけ混ぜています。この「少しだけ」が、次にテスト範囲として戻ってきたときに効きます。

ケース2|高校3年生・一般入試/数学・英語・理科を並行して仕上げる時期

受験学年になると、宿題は「その日の復習」ではなく時間の配分そのものになります。

この生徒さんの場合、宿題は共通テスト形式で、数学ⅠAを1問、数学ⅡBを1問、英語のリーディングを1問、という配分に落ち着きました。全教科を均等に、ではありません。

ポイントは英語の扱い方です。英語は解答をつけた状態で宿題に出して、授業では間違えたところと迷ったところだけを短く確認します。こうすると、授業の60分を数学と物理に回せます。英語は一人でも演習量を積める科目なので、貴重な授業時間は「一人だと止まってしまう科目」に使いたいからです。

プリントも、それに合わせて作っています。問題と解答を小問ごとに交互に並べて、1問解くたびにその場で丸をつけられる形にしています。最後にまとめて答え合わせをすると、間違えた理由を思い出せなくなるからです。

ケース3|高校3年生・総合型選抜/志望理由書を作っていく時期

総合型対策の宿題は、問題を解く形ではありません。思い出して、言葉にしてくる課題になります。

このときに気をつけているのが、「志望理由書を書いてきてください」という出し方をしないことです。そう出すと、たいてい書けません。何を書けばいいか決まっていない状態で、白紙に向かうことになるからです。

なので、問いに割って渡します。

部活動と、参加した校外のプログラムについて、それぞれ「自分が学んだこと」を一文で言えるように考えてくる

これくらいの粒度まで落とします。一文なら、通学中にも考えられます。そして次の授業で、その一文を「なぜそう思ったの?」「そのとき何があったの?」と一緒に掘っていくと、志望理由書の中身になります。

長めの作業をお願いするときは、「やること1・2・3」に番号を振って渡します。そして最後に、必ずこう書き添えます。

全部できなくても大丈夫です。

なぜ、あえて減らす週があるのか

ここが、保護者の方にいちばんお伝えしたいところです。

私の宿題は、少ない週で2枚、多い週で7枚くらいまで幅があります。先週は多かったのに今週は少ない、ということが普通に起きます。

少ない週は、手を抜いているのではありません。学校の課題が増えている週、部活の大会が近い週、テスト前で他教科に時間を割いてほしい週——そういうときは、あえて絞ります。

実際に、こんなことをしています。

  • 定期テストの2週間前は、学校のワークと提出物を優先してほしいので、私の宿題は最小限にした

  • 検定試験が近い週に、新しい宿題を出さず、前回・前々回に出した課題の復習だけをお願いした

  • テスト期間で宿題に手がつかなかった週は、出していた問題を授業の中で一緒に扱って回収した(「やってきていない」で終わらせない)

絞った週こそ、狙いははっきりしています。「今週はこれだけやっておけば、来週の授業につながる」という一点まで削っているからです。

大事にしているのは、ゼロの週を作らないことです。40分かかる課題は「時間があるときにやろう」と先送りされて、そのまま1週間が終わることがあります。10分の課題は、寝る前でも部活から帰ってからでも手がつきます。そして一度手をつけると、「せっかくだからもう少し」と続くことがあります。

無理に増やすと、どうなるか

保護者の方から「もっと宿題を増やしてください」とご要望をいただくことがあります。ありがたいご相談ですし、実際に増やすこともあります。時間もやる気もある時期なら、増やしたぶんがそのまま力になります。

ただ、こうなることがあります。

  • 増やす前:3枚出して、3枚終わった

  • 増やしたあと:7枚出して、2枚で止まった

出した量は2倍以上なのに、終わった量は減っています。

理由は、「これは終わらない」と分かった時点で、人は手を止めるからです。

3枚なら「今日1枚やれば、あと2枚」と数えられます。7枚だと、1枚やっても6枚残ります。減らない感覚になって、途中でやめてしまう。そして次の週は、最初から手をつけなくなります。

だから私は、増やすときは量ではなく段階で増やすようにしています。ケース3の「やること1・2・3」がそれです。全体としては重い課題でも、1つずつ終わっていく形にしておけば、どこまで進んでも「ここまでできた」が残ります。

もちろん、「少なすぎる」と感じられたときは遠慮なくお伝えください!量を増やすのか、難しさを上げるのか、段階に割るのか、いちばん合う形を一緒に考えます。

宿題はプリントにして、授業報告と一緒にお届けしています

「教科書のここからここまで」と口頭でお伝えすることもできるのですが、1週間経つと、細かいところは記憶から抜けてしまいます。

なので宿題はプリントの形にして、授業報告と一緒にお届けしています。何をやればいいのかが紙に残っているほうが、生徒さんも手をつけやすく、ご家庭からも見えるからです。

そして「なぜその宿題なのか」は、授業報告のほうに書きます。報告は、なるべくこの内容を含めるように書くことを心がけています。

  1. その日にやった事実(どの単元を、どれくらい)

  2. 生徒さん本人の様子や言葉(本人の振り返りをそのまま)

  3. できている点(「頑張っていました」ではなく、正解した単元や解き方で)

  4. 課題(できていないことだけを書かず、なぜそうなったかの見立てとセットで)

  5. 次回の方針と、その理由

特に2番目を大切にしています。テストの点が思うように出なかったときでも、本人が「解き方が分からなかったわけではなく、時間が足りなかった」と振り返れていれば、それは大きな前進だからです。点数だけを見ていると見落としてしまうものが、本人の言葉には残っています。

プリントを作る道具を、無料で公開しています

このプリントを作るために、自分用のツールを作って使っています。せっかくなので、無料で公開しました。

先生のプリント工房

https://math-print-koubou.haruka-donut.workers.dev/

高校数学の演習プリントを、単元・難易度・分量を選ぶだけでPDFにできます。数学I・A・II・B・III・Cの主要な単元に対応しています(高校数学のみです。中学数学には対応していません)。

問題は市販教材の引き写しではなく、毎回その場で作り直しています。答えは機械で二重に検算しています。

登録も費用もいらないので、「今週ちょっと演習が足りないな」というときに使っていただけたらと思います。

ご家庭でできること

3つあります。どれも、今日からできることです。

①「宿題やったの?」を「今日はどこまでやる?」に変える
「やったの?」は、やった/やっていないの二択になります。そして、やっていないときに会話が止まります。「どこまでやる?」だと、答えが「これをやる」になります。

② 量が毎回違うのは、調整の結果だと知っておいていただく
少ない週を見て「今週は少ないな」と思われるかもしれませんが、たいていは意図して絞っています。気になるときは、狙いをお伝えします。

③ できなかった週は、そのまま教えていただく
これがいちばんありがたいです。「今週は部活で手がつかなかった」と分かれば、次の週はそこから設計し直せます。取り繕っていただく必要は、まったくありません。

おわりに

授業の60分でできることには、限りがあります。そのあとの1週間をどう設計するかが、家庭教師の仕事のもう半分だと思っています。

宿題が続かない、出しても手をつけない、というお悩みは本当によく伺います。量や難しさの問題ではなく、その週のその子に合っていないだけということも多いです。もしそのあたりで気になることがあれば、指導の中で一緒に整えていけたらと思います。

このブログを書いた先生

このブログに関連するオンライン家庭教師はこちら

定期テスト対策におすすめの指導コース

現代文月額コース
高校国語(現代文、古文、漢文)定期テスト対策
無料体験あり
高校国語(現代文、古文、漢文)定期テスト対策
18,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
高校1〜3年生
  • 国語の成績が伸び悩んでいる方
  • 勉強方法が分からない方
  • 復習もしっかりしたい方
コースの詳細を見る
化学月額コース
【指導歴30年!】化学・化学基礎の定期テスト対策
三者面談あり
タイプ別
無料体験あり
【指導歴30年!】化学・化学基礎の定期テスト対策
20,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
高校1〜3年生
  • 定期テストに向けて、一から教えて欲しい方
  • 定期テスト範囲の重要ポイント・解法を知りたい方
  • 大学受験で化学を使いたい方
コースの詳細を見る
19,800/月
1回60(月4回(週1回目安))
中学1〜3年生
  • 普通レベルの英語を得意教科にしたい!
  • 今平均的に65点以上は取れているがそこから抜け出せない
  • 易しい文法説明・手厚い定期テストフォロー・ミニテストで苦手意識を克服したい
コースの詳細を見る
英語月額コース
[英単語]覚えるだけで終わらせない!語彙力アップ講座
三者面談あり
タイプ別
無料体験あり
[英単語]覚えるだけで終わらせない!語彙力アップ講座
18,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
中学1〜3年生
  • 英単語を覚えるのがとにかく苦手...という生徒さんにおすすめです。
  • 英単語を覚えて語彙力アップを狙いたい!という生徒さんにおすすめです。
  • 英単語を長文や英作文などにどのように応用したらいいか知りたい!という生徒さんにおすすめです。
コースの詳細を見る
生物月額コース
【ゼロからはじめる】定期テスト対策コース|高校生物・生物基礎
三者面談あり
タイプ別
無料体験あり
【ゼロからはじめる】定期テスト対策コース|高校生物・生物基礎
18,000/月
1回60(月4回(週1回目安))
高校1〜3年生
  • ゼロから基礎を固めて、定期テストで得点できるようになりたい方に
  • 生物を本格的に勉強するのが初めてで、どこから手をつけていいか分からない生徒さんに
  • 初歩から丁寧に、生物の考え方を一緒に整理してくれる先生を探している方に
コースの詳細を見る

この先生の他のブログ

はるかの写真

情報学部とはどんな学部?向いている人・学べること・進路を、お茶の水女子大学卒のITコンサルが解説

2026/6/27
「情報学部って、プログラミングができないと無理ですよね?」高校生からこの質問を受けるたびに、私は思います。「この誤解、なんとかしたい」と。私はお茶の水女子大学情報科学科を卒業し、現在はITコンサルタントとして働いています。大学ではAIと人間が風景写真の美しさをどう評価するかを比較した卒業研究に取り組...
続きを読む
はるかの写真

AI時代の総合型選抜|志望理由書にChatGPTを使っていい?現役講師が答える

2026/6/27
「ChatGPTで志望理由書を書いてもいいですか?」ここ1年で、高校生や保護者の方からこの質問が急増しています。AIが当たり前になった今、受験勉強にも活用したいと考えるのはごく自然なことです。実際、私自身も日々の仕事や授業でAIを積極的に活用しています。大学では情報学を学んでAI研究に取り組み、現在...
続きを読む
はるかの写真

「大学見学」で終わらせない。総合型選抜で差がつくオープンキャンパスの活かし方

2026/6/27
「オープンキャンパスに行ってきたけれど、校舎がきれいだったことしか覚えていない。」総合型選抜を目指す高校生から、よく聞く言葉です。大学の雰囲気を知ることはもちろん大切です。しかし総合型選抜の指導をしていると、「それだけではもったいない」と感じる場面に何度も出会います。総合型選抜・学校推薦型選抜では、...
続きを読む