オンライン家庭教師マナリンク

診断ツールとしての音読 〜「読めている」と「分かっている」は別です〜

2026/1/15



お子さんの勉強を見ていて、

  • 文章題になると急に手が止まる

  • 説明すると分かるのに、自分では解けない

  • 間違えた理由が「計算ミス」なのか「読み違い」なのか分からない

そんなことはありませんか。

このような場合、
「算数が苦手なのかな?」
「国語力が足りないのかな?」
と心配になる方も多いと思います。

実は、こうしたケースでとても役に立つのが 音読 です。

音読は「上手に読む練習」ではありません

音読というと、
・小さい子向け
・国語の勉強
・すらすら読めることが目的

というイメージを持たれがちですが、
学習の場面では少し違う役割があります。

音読は、
「お子さんがどこを理解できていないかを見つけるための道具」
です。

音読が止まるところは、だいたい分かっていません

文章題を音読してもらうと、

  • 途中で言葉につまる

  • 勝手に言い換える

  • 書いてあることと違う内容を言ってしまう

といったことがよく起こります。

これは「読むのが下手」なのではなく、
意味を十分に理解しないまま読み進めている状態です。

黙読だと、
なんとなく分かった気になって先に進めてしまいますが、
音読をすると「分かっていない部分」がはっきり見えてきます。

算数の文章題で音読が特に効果的な理由

算数の文章題が苦手なお子さんは、

  • 数字だけを拾っている

  • 条件を全部読んでいない

  • 自分の得意なパターンに当てはめてしまう

ことがよくあります。

また、海外生活が長いお子さんの場合、
日本語を一度英語に置き換えて理解していることもあります。

音読をすると、
こうしたズレがとても分かりやすく表に出ます。

音読で気をつけたいポイント

音読をするときに、次のようなことは避けてください。

  • つっかえたらすぐ止める

  • 読み方や発音を直す

  • 正しく言わせようとする

これをしてしまうと、
お子さんは「読むこと」に意識が向き、
意味を考える余裕がなくなってしまいます。

家庭でできる音読の使い方

おすすめのやり方は、とてもシンプルです。

  1. 最後まで読ませる

  2. 途中では止めない

  3. 読み終わったあとに
    「この問題では、何をすればいいんだっけ?」
    と聞いてみる

ここで答えられない場合、
そこが「今つまずいている場所」です。

無理にその場で教え込む必要はありません。
「ここが分かりにくかったんだね」と確認するだけで十分です。

音読は、すぐに結果が出る方法ではありません

音読を取り入れると、
一時的に解くスピードが遅くなることがあります。

ですがそれは、
ごまかさずに問題文と向き合っている証拠です。

遠回りに見えて、
中学以降につまずかないための大切な準備になります。

おわりに

音読は、
「できる子をもっと速くするため」の方法ではありません。

「分かっていないところを早めに見つけるため」の方法です。

文章題でつまずいていると感じたときは、
ぜひ一度、音読を通して
「どこで止まるか」を見てみてください。

そこに、次にやるべきヒントがあります。

このブログを書いた先生

中学受験の指導が得意なオンライン家庭教師一覧

この先生の他のブログ

横山の写真

文法用語は、英語を使うのに必要ですか?

2025/12/30
英語が読めない原因は、文法不足ではありません ―「動詞の位置」と「文法用語」の話授業で英語の文章を一緒に読んでいると、こんな場面によく出会います。単語の意味は一つ一つ確認できている。 文法的にも、特に大きな間違いはない。 それなのに、途中で手が止まり、 「分かるはずなのに、意味が取れなくなり...
続きを読む
横山の写真

学習タイプ診断、始めました

2025/11/6
9月・10月・11月は、運動会や文化祭など学校行事が続く時期ですね。最近のお子さんの様子はいかがでしょうか?新しい環境や行事の緊張から、少し疲れが出ているお子さんもいるかもしれません。また、そういった変化から学習ペースが乱れて、心配されている保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。おうちでは元...
続きを読む
横山の写真

【中学受験】算数の計算ミスを減らす方法|子どもの“うっかりミス”対策と基礎練習

2025/10/3
子供の計算ミスで悩んでいませんか?中学受験の算数では、知識不足より”計算ミス”で点を落とす子が本当に多いです。テストが返ってきて、「分かってたのに!」と悔しがるお子さんの顔。「この計算、家ではできてたのに…」と肩を落とす姿。保護者の方も、ついつい「また計算ミス!」と言ってしまう…そんな経験はありませ...
続きを読む
横山の写真

算数が好きになる秘密は、毎日の“一緒に”にありました

2025/9/22
✏️ はじめまして!一緒に考える算数のお話こんにちは。このたびマナリンクの講師として登録させていただきました、家庭教師の横山です。このブログでは、日々の授業や子どもたちとの関わりを通じて感じたことを、皆さんと分かち合っていきたいと思います。小学生から中学生まで、それぞれの成長に合わせて、算数や数学と...
続きを読む