診断ツールとしての音読 〜「読めている」と「分かっている」は別です〜

お子さんの勉強を見ていて、
文章題になると急に手が止まる
説明すると分かるのに、自分では解けない
間違えた理由が「計算ミス」なのか「読み違い」なのか分からない
そんなことはありませんか。
このような場合、
「算数が苦手なのかな?」
「国語力が足りないのかな?」
と心配になる方も多いと思います。
実は、こうしたケースでとても役に立つのが 音読 です。
音読は「上手に読む練習」ではありません
音読というと、
・小さい子向け
・国語の勉強
・すらすら読めることが目的
というイメージを持たれがちですが、
学習の場面では少し違う役割があります。
音読は、
「お子さんがどこを理解できていないかを見つけるための道具」
です。
音読が止まるところは、だいたい分かっていません
文章題を音読してもらうと、
途中で言葉につまる
勝手に言い換える
書いてあることと違う内容を言ってしまう
といったことがよく起こります。
これは「読むのが下手」なのではなく、
意味を十分に理解しないまま読み進めている状態です。
黙読だと、
なんとなく分かった気になって先に進めてしまいますが、
音読をすると「分かっていない部分」がはっきり見えてきます。
算数の文章題で音読が特に効果的な理由
算数の文章題が苦手なお子さんは、
数字だけを拾っている
条件を全部読んでいない
自分の得意なパターンに当てはめてしまう
ことがよくあります。
また、海外生活が長いお子さんの場合、
日本語を一度英語に置き換えて理解していることもあります。
音読をすると、
こうしたズレがとても分かりやすく表に出ます。
音読で気をつけたいポイント
音読をするときに、次のようなことは避けてください。
つっかえたらすぐ止める
読み方や発音を直す
正しく言わせようとする
これをしてしまうと、
お子さんは「読むこと」に意識が向き、
意味を考える余裕がなくなってしまいます。
家庭でできる音読の使い方
おすすめのやり方は、とてもシンプルです。
最後まで読ませる
途中では止めない
読み終わったあとに
「この問題では、何をすればいいんだっけ?」
と聞いてみる
ここで答えられない場合、
そこが「今つまずいている場所」です。
無理にその場で教え込む必要はありません。
「ここが分かりにくかったんだね」と確認するだけで十分です。
音読は、すぐに結果が出る方法ではありません
音読を取り入れると、
一時的に解くスピードが遅くなることがあります。
ですがそれは、
ごまかさずに問題文と向き合っている証拠です。
遠回りに見えて、
中学以降につまずかないための大切な準備になります。
おわりに
音読は、
「できる子をもっと速くするため」の方法ではありません。
「分かっていないところを早めに見つけるため」の方法です。
文章題でつまずいていると感じたときは、
ぜひ一度、音読を通して
「どこで止まるか」を見てみてください。
そこに、次にやるべきヒントがあります。