中学受験 夏休み後半の算数|8月はやることを絞るだけ
中学受験の夏休みも後半戦です。夏期講習の宿題が積み上がり、7月に作った計画表が崩壊しはじめる時期でもあります。ここから9月の成績を分けるのは、追加の課題ではありません。「やらないことを決める」判断です。
僕はena・四谷大塚・日能研で最上位クラスを担当してきましたが、夏休み後半の相談内容は、首都圏でも東海でも関西でも九州でも、驚くほど同じです。全部やろうとして、全部が中途半端になっている。
夏休み後半に計画が崩れるのは、普通のことです
まず安心してください。7月に立てた計画が8月に崩れるのは、お子さんの意志が弱いからではありません。夏期講習は進むほど疲労が溜まり、宿題の消化速度は必ず落ちます。計画の側が、それを織り込んでいなかっただけです。
ここで「遅れを取り戻すために量を増やす」と、確実に沈みます。疲労が溜まった状態で量を増やせば、1問あたりの質が下がり、全部が「やったつもり」になる。夏の失敗パターンは、ほぼこれ一択です。
8月にやることは3つに絞る
夏休み後半の算数は、次の3つ以外を捨てて構いません。
1つ目、夏期講習の復習は当日中の10分だけ。授業で扱った問題のうち、間違えたものを1問だけ解き直す。全問復習は理想論であり、後半戦では実行不可能です。
2つ目、弱点単元は1つだけ選ぶ。割合でも速さでも図形でもいい。1つの単元を7日間続けた子は、7つの単元を1日ずつやった子に必ず勝ちます。浅く広くは、何も残りません。
3つ目、計算と一行題の速度。毎日10問、時間を測る。9月のテストで効くのは、夏に増えた知識より、夏に上がった処理速度です。
9月のテストから逆算する
9月には、どの塾でも大きなテストが待っています。四谷大塚系なら組分けテスト、SAPIXならマンスリー、日能研なら育成テストと公開模試。地方の塾でも実力テストの季節です。
つまり夏休み後半の2週間は、「夏の総仕上げ」ではなく「9月のテスト対策の初動」と考えるのが正解です。テスト範囲や出題形式から逆算して、取るべき問題の練習に時間を寄せる。ゴールが決まれば、捨てるべきものは自動的に決まります。
やってはいけないこと
新しい教材を買わないでください。8月後半に新しい問題集を始めて成績が上がった子を、僕は見たことがありません。手元の教材の、まだ身についていない問題。それが最高の教材です。
そして、7月にできなかった分を取り戻そうとしないでください。過ぎた計画は損切りする。投資の世界と同じで、取り返そうとした瞬間に判断が狂います。
最後に。夏休み後半の算数は、足し算ではなく引き算です。やることを絞った家庭から、9月のテストは上がっていきます。
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