小6 9月 算数|夏の穴は2週間で埋める〈算数の設計図⑪〉
小6の9月。夏期講習が終わって、算数の穴がはっきり見えてきた時期です。ここで全部を埋め直そうとすると、確実に破綻します。9月にやるべきは、穴を全部埋めることではなく、どの穴を埋めるかを決めることです。
このシリーズでは、算数をひらめきに任せません。経営工学を学んだ講師が、解法を設計の問題として扱ったらどうなるか。その記録です。
9月は、残り時間を数える月です
まず、事実を確認します。1月の入試まで、残りは約4ヶ月。そのうち算数に使える時間を週単位で数えてください。塾、他科目、模試、睡眠を引くと、自由に使える時間は驚くほど少ない。
この現実を見ずに、夏に積み残した単元を最初から順にやり直そうとする。これが9月に最も多い失敗です。全部やろうとした結果、10月になっても何も固まっていない。
時間は有限で、しかも計算できます。まず数えてください。
穴は、埋める順番を決める
夏期講習のテキストと、直近の模試の答案を並べてください。そして、落とした問題を3つに分類します。
1つ目、知識の穴。解法そのものを知らなかった問題。2つ目、処理速度。時間が足りずに手をつけられなかった問題。3つ目、読み違い。条件の見落としや設問の取り違え。
この3つは、対策がまったく違います。知識の穴なら単元の演習、処理速度なら時間を計った計算訓練、読み違いなら設問に線を引く手順の徹底。分類せずに全部を演習で埋めようとするから、効率が落ちます。
そして最も数が多かった型から手をつけます。9月の2週間で、1つの型だけを潰す。それで十分です。
志望校の頻出単元だけを、深く
9月は、志望校の過去問傾向を見始める時期でもあります。
すべての単元を平均的に仕上げる必要はありません。志望校で毎年出る単元と、ほとんど出ない単元があります。頻出単元の中に穴があるなら、そこは最優先。逆に、志望校でほぼ出ない単元の穴は、いまは放置して構いません。
1つの単元を1週間続けた子は、7つの単元を1日ずつやった子に必ず勝ちます。9月は特に、この原則が効きます。
計算と一行題は、毎日10問
穴を埋める作業と並行して、必ずやることがあります。計算と一行題を毎日10問、時間を計って解くことです。目標は1問1分未満。
秋以降の模試や過去問で、点差がつくのは前半です。難問を1問取るより、前半の計算ミスを2問減らすほうが確実に得点が上がる。これは9月から本番まで、一貫して効きます。
地味ですが、ここを毎日やっている子と、やっていない子で、12月に明確な差が出ます。
9月にやってはいけないこと
新しい教材を買わないでください。手元にある、まだ解けていない問題が最高の教材です。
そして、夏の計画通りに進まなかったことを取り戻そうとしないでください。過ぎた計画は損切りする。9月からは、9月の計画で動きます。
明日から親がすべき、非情な決断
夏期講習のテキストの、まだやっていないページを数えるのをやめてください。
かわりに、直近の模試の答案を開いて、落とした問題を3つに分類してください。知識か、速度か、読み違いか。分類が終わったら、最も多い型だけを今週の課題にする。
残り4ヶ月は、全部やる時間ではなく、選ぶ時間です。
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