面積比の解き方がわからない5年生へ|六角形は3つの型で終わる
面積比の解き方がわからない、と悩む5年生の多くは、計算力が足りないのではありません。図形の「分け方の型」を持っていないだけです。先日、小5の生徒と六角形の面積比を扱いましたが、型を3つ渡した途端に手が動き出しました。今日はその3つを、そのまま公開します。
面積比で失点する子は、毎回ゼロから補助線を考えている
予習シリーズでも組分けテストでも、面積比は「見たことのある図形なのに落とす」単元の代表格です。原因は単純で、毎回ゼロから補助線を考えているからです。
得点できる子は違います。図を見た瞬間に「あの型だ」と引き出しから取り出し、あとは数字を流し込むだけ。真面目に一から考える姿勢は立派ですが、試験会場ではただの非効率です。考える量を減らすことが、面積比の得点設計の出発点になります。
前提:頂点を共有する三角形は、底辺の比がそのまま面積比になる
型の話の前に、面積比の解き方の土台を1つだけ確認します。
点B、C、Dが一直線上に並び、BC対CDが2対3のとき、三角形ABCと三角形ACDは頂点Aが共通で、高さが同じです。高さが同じなら、面積比は底辺の比と一致します。つまり面積比も2対3です。三角形ABCが60平方センチメートルなら、三角形ACDは次のとおりです。
60 ÷ 2 × 3 = 90平方センチメートル
「長さの比がA対Bなら、面積の比もA対B」。この一文を、考えずに口から出せる状態にしてください。面積比の問題の半分は、これで開きます。
六角形の面積比は、この3つの型を覚えれば終わる
ここからが本題です。正六角形が出てきたら、次の3つの分け方を順に当てはめます。全体を60平方センチメートルとして見ていきます。
型1 1対1対1:中心から1つおきの頂点へ3本の線を引く、いわゆるベンツマークの分け方。3つの部分は同じ面積で、60 ÷ 3 = 20平方センチメートルずつ。
型2 6等分:中心から6つの頂点すべてへ線を引き、同じ大きさの三角形6個に分ける分け方。60 ÷ 6 = 10平方センチメートルずつ。
型3 1対2対3:1つの頂点から、2本の対角線を引く分け方。面積は1対2対3になり、60を6つに分けて、10、20、30平方センチメートル。
授業でこの3つを見せたあと、全体が60平方センチメートルの六角形で、ある部分の面積を求める問題を出しました。生徒は型3を選び、1対2対3の「2」にあたる部分を、60 ÷ 6 × 2 = 20平方センチメートルとすぐに出しました。型を知っただけで、補助線を探す時間がなくなります。
ここで大事なのは、教える側が解説しすぎないことです。型を見せたら、書き写すのは本人にやらせます。僕は生徒に、六角形の代表的な分け方を自分のノートにまとめるよう指示しました。綺麗なノートは要りません。試験場で思い出せるノートが必要です。
5年生が面積比で本当に止まる場所は、実は分数の引き算
もう1つ、見落とされがちな落とし穴があります。面積比そのものは理解できているのに、途中の分数計算で手が止まるケースです。
たとえば、全体を1として、そのうち5分の2が使われているとき、残りは 1 - 2/5 になります。ここで止まる子は、1を5分の5に直す手順を持っていません。
1 - 2/5 = 5/5 - 2/5 = 3/5
この通分を、面積比の問題の最中に毎回自力で組み立てていると、時間も集中力も削られます。面積比と割合は、実は同じ土俵の単元です。型と同じく、手順ごと引き出しに入れておくのが得策です。
明日から親がやるべき、非情な決断
面積比が苦手な子に必要なのは、問題数を増やすことではありません。型を3つ、ノート1ページに書き出させる。分数の引き算の手順を1行で言えるようにする。やることはそれだけです。
「もっと演習を」と言いたくなる気持ちは分かります。ですが、型を持たないまま数をこなすのは、地図なしで街を歩き回るのと同じです。今夜は新しい問題集を開く代わりに、六角形を3つ描かせてください。
面積比の解き方がわからない状態は、型を3つ渡せば抜け出せます。僕のマナリンクのプロフィールにある「【予習シリーズ5年算数】割合・比・速さを先取り攻略」では、こうした図形の型を先取りで体系化し、塾の授業で出会うときに復習になる形で進めています。無料相談もありますので、お子さんの今の止まり方を一度聞かせてください。
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