塾のテキスト、何周やればいい?「やったつもり」を防ぐ、プロの教材使い倒し術

塾のテストで思うような点数が取れないと、「今の塾のテキストだけでは足りないのではないか」「もっとレベルの高い応用問題集をやらせた方がいいのでは」と不安になり、次々と新しい参考書に手を出してしまっていませんか?
私はこれまで20年以上にわたり、オンライン家庭教師や進学塾で700人以上の生徒さんを指導してきました。その経験から強くお伝えしたいのは、成績が伸び悩んでいる時に、焦って新しい応用問題集などに手を広げるのは逆効果だということです。
お子様の成績が上がらないのは、教材が悪いからではありません。今目の前にある基礎的な問題が、しっかりと「定着」していないからです。今回は、「やったつもり」を防ぎ、一つのテキストを真の得点力に変えるための「プロの教材使い倒し術」をお話しします。
1. 新しい教材への寄り道が「やったつもり」を生む
塾のテキストは、長年のノウハウが詰まっており、基礎から応用まで緻密に構成されています。 基礎の土台に穴が空いている状態で、新しい参考書の難問に手を出しても、解き方を丸暗記するだけの単なる「作業」になってしまいます。
これでは何冊こなしても「やったつもり」になるだけで、テスト本番で数字や条件が少し変わった瞬間に太刀打ちできなくなります。 成績を上げるためには、お子様のレベルに合った基本問題に絞り、それを徹底的に繰り返して確実な得点力を身につける「逆転の型」が不可欠です。
2. 「何周やるか」ではなく「どう定着させるか」
保護者の方から「テキストは何周やれば完璧になりますか?」とよく質問をいただきます。しかし、勉強において「回数」を目標にするのは危険です。
何も考えずにただ作業として3周こなすよりも、1つの良問を深く掘り下げて「完全に定着」させる1周の方が、はるかに大きな力になります。 では、どのレベルまで理解すれば「定着した」と言えるのでしょうか。プロが実践する「定着の3つの基準」をご紹介します。
3. 教材を使い倒す!プロが確認する「定着の3つの基準」
基準①:模範解答の丸写しで終わっていないか
間違えた問題を復習する際、一番やってはいけないのが「塾の綺麗な模範解答を赤ペンで丸写しして終わりにする」ことです。解説を読んで「なるほど、分かった」と納得しただけでは、本番で自分の力で解くことはできません。
基準②:「なぜそうなるのか」を自分の言葉で説明できるか
本当の定着とは、答えを暗記することではなく「理屈を理解すること」です。
例えば算数なら、頭の中だけで解法を思い出すのではなく、問題の条件を自らの手で「線分図」や「表」に整理して描き出し、「なぜこの式になるのか」を説明できるか。
国語の選択問題であれば、「なぜその選択肢が正解で、なぜ他の選択肢はバツなのか」の根拠を、本文と照らし合わせて説明できるか。 「どうしてこの答えになると思う?」と問いかけ、お子様自身の口で説明させるプロセスこそが、最大の理解度チェックになります。
基準③:自分の手で「書き直す(リライト)」ことができるか
理屈が分かり、自分の言葉で説明できるようになったら、最後に必ず「もう一度、自分の手で満点の答えになるまで書き直す(リライトする)」ことを徹底します。
ヒントを一切見ずに、自分の力だけでパズルのピースを組み直し、正解を導き出す。この「自力でやり切った成功体験」を積むことで初めて、テスト本番でも全く同じように手を動かせる「本物の力」として定着するのです。
4. 迷った時は、プロのセカンドオピニオンを
「あれもこれも」と不安から手を広げるのではなく、今あるテキストの良問を深く掘り下げることこそが、合格への一番の近道です。
しかし、ご家庭だけで「うちの子は本当に理解できているか」を見極めたり、塾の膨大な宿題の中から「優先してやるべき問題」を取捨選択したりするのは、非常に難しいものです。
「今のやり方で本当に身についているのか不安」「どの問題を復習すべきか親では判断できない」とお悩みでしたら、ぜひプロのセカンドオピニオンを頼ってください。
お子様が「わかった!」「できた!」という自信を持てるよう、最適な教材の使い方と学習ルートをご提案し、ご家族みんなが笑顔になれる中学受験を全力でサポートいたします。
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