記述問題で「何を書けばいいか分からない」子に共通する3つの特徴
「国語の記述問題になると、急に手が止まってしまう」
「選択問題なら答えられるのに、記述になると何を書けばいいのか分からない」
「子どもに聞いても『なんとなく』『分からない』と言われてしまう」
中学受験や高校受験を控えたお子さまを見ていると、こうしたご相談は少なくありません。
でも、記述問題が苦手な子を見ていると、必ずしも「文章を書く力そのものがない」わけではありません。
むしろ、
「何を根拠に、どこまで書けばいいのか」が整理できていない
ケースが多くあります。
今回は、現役塾講師として生徒を指導する中で感じる、記述問題で手が止まりやすい子の特徴を3つ紹介します。
① 「自分が感じたこと」で答えてしまう
一つ目は、本文ではなく、自分の感想で答えてしまうことです。
例えば、
「登場人物が悲しい気持ちになったのはなぜですか?」
という問題があったとします。
このとき、
「友達に嫌なことを言われたから。」
と答えられたとしても、
「本文のどこを見てそう考えたの?」
と聞くと、説明できないことがあります。
記述問題では、
「自分がそう思った」だけではなく、「本文の何を根拠にそう考えたのか」
が重要です。
そこで私は授業で、
「問題 → 根拠 → 答案」
という順番を意識させています。
いきなり答案を書かせるのではなく、
「何を聞かれている?」
↓
「本文のどこが根拠になりそう?」
↓
「それを使って答えると?」
と、一つずつ整理していきます。
② 「答え」は分かっているのに、理由が抜ける
二つ目は、結論だけで終わってしまうことです。
例えば、
「主人公はどんな気持ちになりましたか?」
と聞かれて、
「嬉しかった。」
と答える。
確かに、気持ちは答えています。
でも、記述問題では、
「なぜ嬉しかったのか」
まで必要になることがあります。
そこで私は、記述を考えるときに、
骨・肉・皮膚
というイメージで説明することがあります。
骨=結論
「嬉しかった」
↓
肉=その理由・根拠
「自分の考えを友達に認めてもらった」
↓
皮膚=具体的な出来事
「自分が工夫して直した部分について、友達から分かりやすいと言ってもらった」
このように、答えを一段深くしていきます。
最初から完璧な文章を書かせるのではなく、
「どうして?」を一回掘り下げる。
これだけでも、答案はかなり変わります。
③ 「気持ちが変わった理由」を見落としてしまう
三つ目は、物語文で特に多いポイントです。
登場人物の気持ちを聞かれたとき、
「悲しい」
「嬉しい」
「安心した」
など、その時点の感情だけを探してしまう。
しかし、物語文では、
「なぜ、その気持ちになったのか」
さらに、
「何があって、その気持ちが変わったのか」
を見る必要があります。
例えば、
最初は、
「自分の考えを否定されたと思った」
↓
友達から別の考えを聞く
↓
自分の作品を直してみる
↓
「分かりやすくなった」と言われる
↓
「自分の考えを見直してよかった」
という変化があったとします。
ここで最後の「嬉しかった」だけを拾ってしまうと、答案が浅くなってしまいます。
大切なのは、
「最初はどう思っていたのか」
「何が起きたのか」
「最後はどう変わったのか」
をつなげることです。
私はこれを、授業の中で何度も確認しています。
記述問題は「作文」ではありません
記述問題が苦手なお子さまを見ていると、
「文章を書くのが苦手だから、記述も苦手なんだ」
と思われることがあります。
もちろん、文章を書く力も関係します。
ただ、記述問題でまず必要なのは、
「本文から必要な情報を見つけ、それを質問に合わせて整理する力」
です。
だから私は、
「きれいな文章を書こう」
と最初から考えさせるのではなく、
①何を聞かれている?
②本文のどこが根拠?
③その根拠を使って、どう答える?
という順番を大切にしています。
ご家庭でできること
もしお子さまが記述問題で、
「分からない」
「何を書けばいいか分からない」
と言っているのであれば、すぐに答えを教えるのではなく、
「何を聞かれてる?」
と聞いてみてください。
そして、
「本文のどこに、その答えのヒントがありそう?」
と聞いてみる。
答えを教えるのではなく、答えにたどり着くための道筋を一緒に探すイメージです。
もちろん、最初から一人でできなくても問題ありません。
「ここが根拠だね」
「じゃあ、これを使って答えてみよう」
と少しずつ整理していけば大丈夫です。
最後に
私は現役の塾講師として12年間、これまで1,000名以上の生徒を指導してきました。
その中で感じるのは、
「記述が苦手=書く力がない」ではない
ということです。
何を書けばいいのか分からない子の多くは、
「問題が何を聞いているのか」
「本文のどこを根拠にするのか」
「答えに理由をどう付け加えるのか」
この整理がまだ十分にできていないことがあります。
だからこそ、私は一つひとつ、
「できた!」を増やしながら、答案の作り方を一緒に練習すること
を大切にしています。
「記述問題になると点数が取れない」
「子どもにどう教えればいいのか分からない」
そんなお悩みがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
できたことをたくさん褒める、おせっかいな先生として、お子さまの「分からない」を一緒に整理していきます。
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