王道こそ最強! 逆張り受験情報に惑わされないために

0

2025/8/20

いまや受験生や保護者が勉強法を調べると、ネット上には無数の情報が出てきます。

その中には、真っ当な受験指導とはかけ離れた逆張り奇抜な勉強法が目を引くことがあります。


  • 模試の復習はするな!
  • 授業は聞かずに内職せよ!
  • 〇〇(有名な参考書)は読むな!


といったものです。


一見「効率的」「賢いやり方」のように思えるかもしれませんが実際には穴だらけであり、信じて実行してしまった結果失敗する生徒を私は見てきました。


一方で、地味でも王道を歩んだ生徒は着実に合格をつかんでいます。


この記事ではそんな「逆張り」のリスクを紹介し、本来やるべきことをきちんとやった人が成功しているということをお伝えするものです。


なぜ逆張り情報があふれるのか

ネットで逆張りが目立つ理由は次の通りです。


1 目立ちたい/差別化したい

 派手な方法は注目を集めやすく、印象に残る。

2 自分に都合のいい方法を正当化している

 自分だけの成功体験を一般化して王道を否定。

3 根拠より体験談で語る

 統計的に再現性が低くても、自分や知人の体験だけで断言。

4 短期的効率を強調

 「一見ラクで効率的」に見せ、忙しい受験生・保護者の心理に刺さる。

5 批判や反発で信者を集める

 常識に逆らう姿勢は「賢い」と感じる層を引きつけやすい。


つまり、逆張り情報の多くは万人に再現可能な方法ではありません


テーマ別:逆張り vs 王道


1. 模試の復習

失敗:A君

「模試は復習するな」という情報を信じて、解きっぱなし。結果、苦手の古文が最後まで克服できず、本番でも大問を丸ごと落として不合格。A君はネットで「模試は解きっぱなしでいい。復習は時間の無駄」という記事を読み、実行してしまいました。模試の成績も実はあまり伸びておらず、弱点をつぶすことができなかったため、本番で出題された苦手分野を丸ごと得点できずに志望校を逃してしまいました。

→ 「模試復習は不要」という逆張りが、弱点放置につながってしまったケースです。


成功:Fさん

模試のたびに間違えた問題を解き直し、自分専用の弱点ノートを作りました。入試直前には「模試で解けなかった問題が全部できる」状態になり安心して本番を迎えることができて、合格を勝ち取りました。


2. 学校の授業

失敗:Bさん

学校の授業中に難関大向け問題集で内職。「授業は効率が悪いから、内職して先取りする方がいい」という受験体験談を信じていました。ところが内職でやっていた問題集は難易度が高すぎるものであったため基礎が抜け落ち、結局、模試や入試での「標準問題」が解けなくなっていたのです。

→ 学校の授業で身につけられるはずだった基礎力が抜け、結果的に非効率になった例です。


成功:G君

授業中は集中して基礎を理解し、授業後に発展的な問題で演習。学校の先生に質問もしやすく、基礎+応用のバランスが整い、志望校合格を達成しました。


3. 参考書選び

失敗:Cさん

「有名参考書はやらなくていい」という情報を信じ、マイナー教材に挑戦。しかし解説が不十分で挫折し知識に穴が残ってしまいました。結果、断片的で中途半端な知識や小手先のテクニックだけで本試験に臨むことになり、原理の深い理解が問われる総合系問題に全く手が出せず不合格となりました。


成功:Hさん

学校でも推奨される定番参考書の中から自分に合った一冊を選び、完璧に仕上げました。周囲の友達や先生とも質問・情報共有がしやすく、自信を持って次のステップへ進めることができました。


4. 過去問演習

失敗:D君

「過去問はいらない」と最後まで主張し過去問をほとんどチェックしないで本試験を迎えた結果、時間配分を誤り解き残し多数で不合格になりました。せっかく実力があっても、過去問で“試験問題慣れ”していなかったために力を出し切れなかったケースです。


成功:Iさん

3年生の秋から過去問を計画的に演習。出題傾向を分析し自分の答案のクセも把握。本番は「見たことのある形式」に冷静に対応できて合格をつかみました。


5. 計画と勉強時間

失敗:K君

勉強は毎日していましたが、「計画などいらない、やる気があれば大丈夫」という記事を信じて得意の国語ばかりに偏り、苦手な数学が伸びず志望校不合格になってしまいました。計画を立てず科目のバランスが崩れてしまった典型例です。


成功:Lさん

月ごとに大まかな計画を立て、週単位で振り返りをしていました。全科目をバランスよく進められたので、本番には「穴がない」状態で安心して臨むことができ成功しました。


まとめ

逆張りの勉強法は一見ラクで目新しく感じるかもしれませんが、再現性がなくリスクが高いのが現実です。


対して「模試復習」「授業重視」「定番参考書」「過去問演習」「単語帳」「計画立案」といった王道は、どの世代の合格者も実践してきた確かな方法です。


王道こそ最強。これは遠回りに見えても、結局は合格への最短ルートなのです。


保護者の方へメッセージ

受験期、保護者の方は「このやり方で大丈夫?」と不安を抱きがちです。


しかし安心してください。王道の勉強法を着実に積み重ねれば、必ず実力はつき、合格に近づきます。


ぜひこの記事をお子さんと一緒に読んでいただき、

「派手で奇抜な逆張りではなく、王道を歩むことこそが一番安心できる道だ」

と確認していただければ幸いです。

0

この先生の他のブログ