高校生の学びを支える -勉強時間は長い方だと思うのに成果につながりませんー
毎日の小さな工夫が、将来の大きな力になる
高校生の学びには、やる気や才能だけではなく、正しい方法や環境が大切です。本シリーズ『高校生の学びを支える』では、勉強の時間管理や教材の選び方、モチベーションの整え方、理系科目の悩みまで、具体的にアドバイスします。保護者にも高校生本人にも役立つ、実践的な知恵が詰まった学びのガイドです。本シリーズはほぼ週1回で新記事をアップしていますので、よろしければフォローをお願いします。
今回の相談
高校1年生です。特に部活や課外活動とかをやっていなくて、普段は夕方から夜中まで1日5時間ぐらい勉強しています。土日になれば1日10時間以上勉強していることもあります。同じ学年の人たちと比べても勉強時間は相当長いと思うのですが、成績はいまひとつぱっとしません。苦手科目は学年の平均以下になることもあります。何がいけないのでしょうか。
勉強時間と成果は比例しない
「たくさん勉強しているのに成績が伸びない…」
時間をかけて勉強したのに成績はいつもとかわらない、なんていう経験ありますよね。
実は、勉強の成果は時間の長さだけでは決まりません。
多くの場合、その原因は目的を見失っていることにあります。
勉強するとは?
あたりまえですが、ただ長く机に向かうことは勉強ではありません。
本当に重要なのは理解と応用を意識した学習です。
たとえば「今週は青チャートの問題120~140を解く」と計画していても、問題を解くことがノルマ化してはいませんか?
「問題を解いて解説を読んだらOK」
「とにかく計画通りページを進めることだけを意識している」
これは作業であって勉強ではありません。
勉強とは、新しいことを理解し応用できる力をつけることです。
目安はここ
問題集の問題がモノにできたという判断の目安は「理解を言語化することができる」ことです。
解答解説を読んだだけでわかったつもりになって終わらていませんか。
後輩たちに教えるつもりで説明してみましょう。
説明がよどみなくでき、何を質問されても答えられるという状態なら完成です。
それが密度の高い勉強です。
10問のノルマよりも1問を深く理解し自分のモノにするということに意識を向けましょう。
作業的ではなく「理解→応用→説明」のサイクル、特に説明は大事なプロセスです。
今日からできる実践
解答解説を完全に理解する
他人に説明できる状態になるまで確認する
分からない箇所は先生や友人に質問してクリアにする
作業的に問題を解くのではなく、理解して自力で他の問題に応用できるようになることが勉強です。
まとめ
勉強時間だけでは成績は伸びません。大切なのは理解→応用→説明のサイクルです。
ぜひ「説明できる」を目標に取り組んでみてください。