高校生の学びを支える -学校の課題が多すぎて自分のペースが作れませんー
毎日の小さな工夫が、将来の大きな力になる
高校生の学びには、やる気や才能だけではなく、正しい方法や環境が大切です。本シリーズ『高校生の学びを支える』では、勉強の時間管理や教材の選び方、モチベーションの整え方、理系科目の悩みまで、具体的にアドバイスします。保護者にも高校生本人にも役立つ、実践的な知恵が詰まった学びのガイドです。
今回の相談
学校の宿題が非常に多く、それだけでとても時間がかかります。課題になっている問題集も難しくて、最後は解答を写して提出するだけのようになってしまっています。実力がついているとは思えません。
学校と塾、どちらを優先すべきか
進学校では宿題や補習が多く、学校の進め方に従うだけで手いっぱいになることもあります。
保護者としても、「学校の勉強を優先させるべきか」「塾や家庭学習に時間を使わせるべきか」と迷うことがあるでしょう。
大きく分けると考え方は2つです。
・学校の課題は効率よくこなして、残りの時間で本人の学習スタイルを尊重する
・学校の方針を信じて徹底的に取り組ませ、自己流は控える
どちらが適しているかは、学校の方針と進路目標のギャップによって変わります。
第3者に相談することも有効
学校に相談すれば「学校の方針を優先すべき」と言われるかもしれません。
塾に相談すれば「塾の方法を優先しなさい」と言われるでしょう。
子ども本人の状況と目標を理解した第三者に相談してみるのが有効です。
保護者が一緒に考え適切なアドバイスを受けられれば、迷いが減り、本人も安心して学習に取り組めます。
みんなはどうしているの?
進学校の生徒は、学校の勉強だけで完結させているわけではありません。
難関校受験に対応した学校のカリキュラムは充実していますが、さらに通信教育や大手予備校、参考書などを併用することも多くあります。
そして、自分に合った学習スタイルを確立している生徒ほど成果を出しています。
学校の勉強はおろそかにしない
どんな場合でも、学校の課題をおろそかにしてはいけません。
一方で、学校の勉強だけに時間をかけすぎる必要もありません。
学校の課題を効率よくこなしつつ、本人に合った学習スタイルを尊重する――このバランスが、学力向上のカギです。