高校生の学びを支える -長期休暇の勉強の時間配分が分かりません-
毎日の小さな工夫が、将来の大きな力になる
高校生の学びには、やる気や才能だけではなく、正しい方法や環境が大切です。本シリーズ『高校生の学びを支える』では、勉強の時間管理や教材の選び方、モチベーションの整え方、理系科目の悩みまで、具体的にアドバイスします。保護者にも高校生本人にも役立つ、実践的な知恵が詰まった学びのガイドです。本シリーズはほぼ週1回で新記事をアップしていますので、よろしければフォローをお願いします。
今回の相談
高校2年生です。まもなく冬休みを迎えます。受験まであと1年ということで長期休暇中に勉強計画をうまく立てて進めたいのですが、何にどれぐらいの時間配分をしたらよいのかわかりません。
ムリな計画を作ってはダメ
長期休暇が始まると「毎日5時間やるぞ!」とか「青チャ3周するぞ!」などと意気込む人が多いのですが、多くの場合続きません。これは本人のやる気の問題ではなく、計画の難易度が高すぎるからです。
もっと緩くていい
長期休暇は、「細かすぎる計画」ではなく生活リズムを意識した計画が成功の鍵になります。
例えば「午前、午後、夜間」の3つの“勉強ブロック”だけ決めておき、具体的な科目や内容はその日の調子や進度に合わせて自由に変更してOKです。
細かく決めすぎると、予定が崩れた瞬間にやる気が落ちてしまうからです。それよりは大ざっぱな計画だけ立てて、適当に修正を加えながら進める方が長続きします。
他には「曜日ごとのテーマ制」もおすすめです。月曜は数学、火曜は英語、水曜は物理・化学というようにゆるく方向づけするだけで計画倒れを防げます。
ここを意識しよう
長期休みの3大ポイントは、
① 日光を浴びて生活リズムを整える
② 夜更かししない
③ 計画の未達成を気にしすぎず、どんどん変更する
です。長期休暇は完璧にやる期間ではなく学習ペースを作る期間と考えましょう。少しずつ積み上げれば十分です。
高校1〜2年生向けアドバイス
この時期は受験を意識しすぎる必要はありません。むしろ生活リズムや勉強習慣を作る絶好のチャンスです。特に朝の時間を有効に使う練習をすると、3年生になったときに驚くほど優位に立てます。長期休みのうちに午前に2時間だけ勉強する習慣を作ることを目標にしましょう。
高校3年生向けアドバイス
3年生は科目間の優先順位づけが大切です。「得意科目で時間を使いすぎる」「苦手科目を後回しにする」ことを避けるため、長期休暇の最初に科目別の時間割合を決めておくとよいでしょう(例:英語3、数学2、理科2…など)。また過去問や模試の復習を午前に集中して行うと効率が大きく上がります。
まとめ
計画を守ることを優先するあまり、勉強が「作業」になってはいませんか。気合を入れるのも大事ですが、勉強は作業ではありません。修正できる余地を残しておきましょう。