勉強は1日何時間やればいいですか?
2020/8/17
『勉強は1日何時間やればいいですか?』
『中学生の家庭学習時間は学年+1時間』
(学年通信でよく見かける…)
『私は、受験中は1日10時間勉強していました。』
(合格体験記でよく見かける…)
自身も仕事柄、『勉強時間は何時間やればいいですか。』という相談をよく受けます。
結論からお話すると、【時間よりも、内容が大事。】です。
例えば、誰かに「1日5時間勉強しなさい。」と言われたとします。
とりあえず机に向かい、教科書を開いてノートまとめをしたり問題集を解いたりしますが、30分ほど経つとだんだん飽きてきて時計をチラチラ見始め…1時間もするとスマホをいじりだし…そんな感じで5時間が過ぎるのを待つ。。。
そして、『今日は5時間も勉強した!』と自己満足に酔いしれる。
それで勉強をしたあとに『今日の勉強で何ができるようになりましたか?』と問いかけると、「教科書の○○の内容をまとめることができた。」「問題集を○○ページ進められた。」という感じで答えが返ってきます。中には、「5時間勉強できる集中力がついた。」という人もいますね。
はたして、このような勉強を続けて実力がつくでしょうか。
答えは【否】です。
はっきり伝えますが、いつまでたっても学力は上がりません。
大切なのは、【その日の勉強の目標(最終到達点)を明確に決めて取り組むこと】です。
例えば、「1次関数の総合問題を解けるようにする。」「数列の漸化式5パターンのうち2パターンの内容を理解する。」「入試の過去問の○○番を自力で解けるようにする。」など。自分自身で決めることが大切。
そして、その目標を達成するための勉強を進めればいいだけです。場合によっては短い時間で終わるときもあるかもしれませんし、予想以上に時間がかかってしまうときもあります。勉強していくうちに面白くなって周辺の内容まで勉強してしまうときもあるかもしれません。
でも、それでいいのです。
【自分で立てた目標の内容が身についた】ことが大事であり、それがテストや入試への成果につながるのです。
早く勉強が終われば他のことに時間を使えばいいわけですし、もう少し勉強を続けたいなと思ったら続ければいいのです。
自分で必要としている内容を身につけていくことを積み重ねているので、この勉強を続けていけば必然的に実力が向上するわけです。
では、最初に挙げた勉強方法では、なぜ学力が伸びないかというと、「5時間という時間を過ごす。」ことが目標になっているからです。内容が全然ないんですね。
これって、実は社会人の仕事にも言えることなんですよね。
現在は働き方改革が行われ、なるべく長時間労働をなくす動きが進んでいます。
要は【限られた時間で成果を出すこと】を求められているのです。
また、現状の法律では基本1日8時間労働が定められていますが、実際のところ8時間も集中して仕事をする人はあまりいません(笑)
休憩をとったり、ちょっとさぼったり、のんびり仕事したり。。。
もちろん真面目に仕事する人もいますし、ここぞというときは8時間集中して取り組む人もいます。
ただ、これからの時代はどうでしょう。
昨今の新型コロナウイルスの影響により、まもなく企業の業績が大幅に悪化し、倒産する会社も増えるでしょう。企業も存続をかけて必死です。
そんなときに企業が優先的に求める人材こそ
『限られた時間で確実に成果を出せる人』
もしくはそのように仕事に取り組める人なのです。そして、このような人材には会社側もしっかり評価してくれます。もちろん【給与】という形で。その逆は…ですね。
さらに言うと、8時間という時間を決めて行う仕事は、10年後にはAIを搭載したロボットに代わっているでしょう。時間をこなすだけの人は、もはや必要とされないですね。
だから、【自分で目標を決めて行動できること】が大切なのです。
かく言う私も、比較的自由に仕事時間を決められる立場なので、1日30分だけ仕事して終わる日もあれば、夜中までかかって仕事をする日もあります。でも、その日やるべきことをクリアしてるので何ら問題ないのです。それを積み重ねながら大きな目標に向かって進んでいます。
長くなりましたが、勉強時間をどのくらいすればよいか悩んでいる人は、今すぐその日やるべき目標を立てる勉強にした方が成果につながります。
でも、どうやったらいいか分からない人。
1日3つの勉強目標を箇条書きで書いてください。
それができたらチェックを入れる。3つチェックが入ればその日の勉強は終わり。
後は、ゲームをするなり遊びに行くなり自分の時間を過ごしてください。
きっと今までにない充実した日を送ることができますし、実力も成果も伴ってきます。
それは、人間的な成長にもつながるのです。
陰ながら応援しています。がんばってください!